LIFULL HOME'S

いま、住みたいのはアートなお部屋 自由な感性をいかしてアートな毎日を送ろう

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Photo: Hirotomo Onodera(room)、Madoka Sano(front page)、text: Nahoko Sakai

01 DIYとプチプライスでつくるアーティスティックな空間

実例01

子どもの成長や親との同居を機に住み替え物件を探していたmaikoさんご一家。新たな住まいとして選んだのは、築40年の分譲団地でした。共用部分の設備こそ今時のマンションにはかないませんが、周辺環境がよく、室内は広々とし、価格はリーズナブル。勾配天井とアーチ型の出入口も素敵です。

そして入居時に昭和のままだった内装をリノベーション。シンプルなインテリアの中、ところどころに絵画やオブジェがさりげなく置かれた、海外のホテルのような空間をつくりました。

実例01
高価な作品でなくても、自分がいいなと思ったものをシンプルに飾れば、アートな空間が生まれます。

アーティスティックな雰囲気のあるお部屋ですが、「実は高価な作品はほとんどなくて、プチプライスとDIYなんです」と笑うmaikoさん。子どもの頃から雑貨が好きで、10年ほど前からはDIYをするように。海外のSNSで素敵なインテリアを見ては「こんなおしゃれなものがあるんだ! つくれないかな?」とアイデアを膨らませ、ホームセンターや100円均一ショップで材料を探して「それらしく」自作しているそうです。

作家もののオブジェのような照明はWebショップで探し、絵画も海外通販サイトなどでいいなと思ったもの。価格はどれも数百円~数千円程度なのだそう。

それでも上質なアートに見えるのは「100円のものはそのままでは安っぽく見えるので、材料にしてDIYしています」とmaikoさん。また、「美術館のようになっても面白くないので、あえて絵の前にオブジェや植物をセットする」「洋書を置いて、その上にオブジェを飾る」など、一工夫が。

maikoさんは、住みながらどんどん家づくりを続けており「完成することはないのかも」とのこと。これからどんなお部屋になるのか、楽しみです。

実例01
キッチンにもプチプライスアートを。一つあるだけで雰囲気が変わります。スパイスラックは竹ヒゴとトレイで自作しました
実例01
有名な作家物? と思いきや、「100均で買った300円のステンレスボウルとトレイを接着しただけ」というサイドテーブル

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実例01
手持ちの端材を切って接着して組んだマントルピース。鏡の前のオブジェは、粘土を手びねりしてつくったもの
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背の高いシェルフ。扉のある方には背面板はなく、インターフォンや配線など、見せたくないものを隠しています
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フレームに入れたプリントに植物やオブジェを組み合わせて。13年前に買ったチェストは自分で塗り直しました
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白い廊下の奥に、大胆で鮮やかな絵画。一見、油絵のように見えますが、こちらもプチプライスのプリントです
実例01
リビングと廊下の境の棚。300円のフラワーベースやいただき物、昔からあるものなどを一マスに一つずつ飾ります

間取り&部屋主プロフィール

Floor plan
実例01間取り

① 玄関を入ってすぐ目につくのは、ボリュームある植物が置かれた自作の白いサイドテーブルと人物画。

② 最初からアーチ型だった扉のない出入り口は、お気に入りポイントの一つ。モダンなインテリアにマッチしています。

③ 見せたくないものや散らかりがちなものはウォークインクローゼットなどに収納し表に出さないように。

④ 寝室の壁一面は心安らぐカフェオレ色にして、同系色の絵画のプリントを一枚だけ飾ってあります。

Profile
部屋主プロフィール
部屋主プロフィール
maikoさん[東京都]
年代:40代
住居区分:分譲団地 居住年数:1 年 同居人:母、夫、子ども
Instagram(@simpzy_life)で「団地でホテルライクな暮らし」や、素敵なプチプライス・インテリアのつくり方などを発信

02 自分の感性で気軽に楽しむポーセリンアートと古いもの

実例02

小さな頃から絵を描くのが好きだったカガリさんがポーセリンアートに出会ったのは、夫の海外赴任先の香港でした。香港ではアフターヌーンティに呼ばれ、素敵な食器と手づくりのお菓子でもてなされることも。まだ食器をあまり持っていなかったカガリさんは、そんな日常に憧れてブランド食器を買っていましたが、ある時友人に「自分で食器に絵を描ける」と誘われて始めたのがポーセリンアート。それ以来すっかりのめり込み、今では作家として自宅にアトリエを構え、展示会や教室を開くようになりました。

実例02
アートは受け手=自分がそれを好きかどうか?という感性の問題。もっと気軽に楽しめばよいのです

ご自宅の1階はアトリエとLDK スペースに分かれ、サロンのようなアトリエには様々な作品が並びます。玄関やリビングには、ご自身の作品の他にリトグラフ、海外赴任の際に見つけた家具、ペルシャやトルコのカーペットなどが。アジア・日本・ヨーロッパのテイストが喧嘩せずに調和しているのは「アンティーク、古いものという共通点があるから」とカガリさん。また、アートの脇にタッセルをかけたり、自作して何かをプラスしたりしていて、「ちょこちょことDIY しながら、お気に入りのものや絵を飾っています」とのこと。

そんなインテリア巧者のカガリさんに、暮らしの中でアートを楽しむコツは?と伺うと、「気軽に楽しむこと」との答えが。「あるお宅に飾ってあったモダンアートがとても素敵だったのですが、実は娘さんとお父さんが一緒に描いた絵でした。アートは音楽と違ってハードルが低いもの。“ 受け手がどう思うか” ですので、構えずに身近なものを何でも飾ってみては? いたずら描きやスマホの写真だって、額に入れれば立派なアートになりますよ」。まずは自分が楽しむことが、アートな暮らしの第一歩です。

実例02
独身時代に買ったレスリー・セイヤーのリトグラフ。ガラスのオブジェは100均で見つけたLEDテープライトでライトアップ
実例02
教室の生徒さんたちが自由に飲めるお茶のコーナー。ポットとカップは絵付け作品、日常で使えるアートです。小引き出しはDIYでつくりました

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実例02
独身時代に購入したトレンツ・リャドのリトグラフと作品をリビングの壁に。左右対象に配置するのがコツ
実例02
中国の雨戸を再利用して作られたキャビネットの上に、インドネシアの陶器、中国のレリーフなどを置きました
実例02
DIYでつくった壁。ハンダゴテで発泡スチロールにレンガの形を刻み、塗料に火鉢の灰などを混ぜて漆喰風に
実例02
カラーボックスにDIYで扉をつけてキャビネットに。壁にはテープでクッションフロアを貼り、作品を飾ります
実例02
コンペで銀賞を受賞した、カガリさんが得意とする動物画の作品。3匹のエゾモモンガは家族を象徴しています

間取り&部屋主プロフィール

Floor plan
実例02間取り

① 明るい花のリトグラフと、ガラスのオブジェ。その下にはチベッタンテーブル、冬に活躍する日本の火鉢、絵付けに使う炉などが並びます。

② 明るく整ったアトリエは吹き抜けになっており開放感があります。作品を落とした時に傷つかないよう、クッションフロアを貼りました。

③ すりガラスの食器棚にモロッカンタイル柄のクッションフロアを貼り目隠しに。シルバーのアンティークポットも飾ってあります。

④ リビングには海外で購入したアジアのアンティーク家具や大好きな象モチーフのバティックが。気に入ったものを長く大切に使っています。

Profile
部屋主プロフィール
部屋主プロフィール
なが田カガリさん[神奈川県川崎市]
年代:50代(磁器絵付け作家)
住居区分:持ち家 居住年数:20年 同居人:夫、子ども、ポメラニアンのふわたん
オーダーや展示会、教室・体験などの情報はInstagram(@atelier_seran)または
https://atelier-seran.com