「自宅を新築するときに“陽のあたる家”を目指しました」と言う小川さん。1階からロフトまでは吹き抜けに、家の中心となる2階リビング・ダイニングには3方向に窓を設けたことで、家の中にはいつも明るい光が。目覚めとともに太陽の光を浴び、1杯の白湯を飲む……そこから小川さんの1日が始まります。
夫の真さんは鎌倉・小町通りのリストランテのオーナー・シェフで、食と健康にはこだわりが。小川さんもなるべく添加物が少ない食材や無農薬野菜を選んでいるそう。隣の畑の無人販売所で買ったり青森の実家から送ってもらったりした野菜をピクルスやサラダに、庭で育てるレモンやハーブを調味料に、近所の豆腐屋さんの豆乳をスムージーにといったように、安心な地の食材をふんだんに取り入れています。そして、お隣に住む真さんのご両親も交えバルコニーで食事をしたり、庭のピザ窯でピザを焼いたりして「なるべくみんなでご飯を食べること」も元気な暮らしの秘訣。「“健康”もあまり気にしすぎると視野が狭くなります。ちょっとこだわりつつ、うまくバランスをとって、明るく楽しくゆるりと考えて」というのが小川さんの暮らし方です。
天気のよい日は家族揃ってバルコニーで食事。バーベキューをすることもあり、コロナ禍でも外食気分でストレス発散できるそうです。
真さんが欲しかったピザ窯。ピザの他にもカキやサツマイモを焼いたりパエリアを作ったり。多い時では2週に1度くらいは使います。
- ①ワインセラーに並ぶのは、真さん秘蔵のワイン・コレクション。
- ②真さんのお父様が作ったテレビ台。
- ③壁は“呼吸する”と言われ調湿効果のある漆喰。プロジェクターで壁に映画を映すことも。
- ④広めに造ったバルコニーにはハンモックも設置しました。
真さんが2007年より鎌倉・小町通りで営むリストランテ ラ・ルーチェでは、地元の魚介類や鎌倉野菜を使ったイタリアンを味わえます。
「家の中が整っていないと、頭の中もぐちゃぐちゃになりイライラする。でも仕事をしていると片付ける暇がない。そんな状態をなんとかしたい!」とLocoさんは整理収納アドバイザーの資格を取りました。そして、頭が整理され色々なことをゆっくり考えられるようになると、「食生活と部屋を整えると心身も整ってくる」ことに気づいたそうです。
健康な暮らしのためにLocoさんが特に気にかけるのは“湿気”。「湿った空気とホコリでカビが発生するので、湿度計をチェックして湿度60%以上になると窓を開けて換気をしたり、除湿機やサーキュレーターを使ったりしています」。逆に乾燥しすぎも体にはよくないため、季節に関係なく55%くらいのベストな湿度を保つよう心がけているそう。 また、ホコリ対策には掃除が大切ですが「暮らしていれば部屋が散らかり掃除も面倒になるもの。モノの居場所を決めてカゴなどに収めれば掃除しやすいですよ」とのこと。 「忙しい日々の暮らしの中で、全てをきちんとするのは大変。完璧を目指すと続かないので、“できるときに、できることを”くらいの気持ちでいることが、家をいつも健やかな状態に保つコツ」なのだそうです。
いつも見ていたい、大好きなカップが入ったケースの上にさりげなく湿度計が。必ず目にする場所にあれば、常にチェックできます。
24時間換気システムは古いデザインで部屋のテイストと合わないため、100円ショップのワイヤーカゴと有孔ボードで目隠ししました。
- ①つい目がいく、好きなものばかり集めたコーナー。ここに湿度計も置いてあります。
- ②世話の手間がないフェイクグリーンで潤い感をプラス。
- ③北欧柄グッズで部屋にアクセントを。
- ④キッチン用品もすぐに使えるよう、しまわずに収納。
Blog「Loco*自分らしい暮らしを愉しむ整理収納」で、がんばりすぎない整え方を発信。近隣市への整理収納訪問サービスも実施。
実家のあるまちで家探しをしていたyokoさんとパートナーのkazumaさん。敷地の広さと見晴らしのよさで気に入った築57年の“普通の平屋”を購入し、屋内・外構の全てをセルフリフォームすることに。建物は一旦スケルトンにし、図面もないまま2人で話し合い、仕事が終わった後や休日にコツコツと作業を進め、2年がかりで理想の住まいを作り上げました。
リフォームで特に力を入れたのは、2人が大好きなサウナとお風呂。一番奥の和室6畳と押入れを改造し、テラス越しに山を望める明るいサウナ&バスルームにしました。「休日は昼間からサウナに入ってのんびりすることも。家にいる時間が増えました」とyokoさん。yokoさんの仕事はデスクワークだけではなく、外部の人との接触も多く緊張感の高い職種。また、勤務時間が長く、平日は自分の時間が取れません。「少しペースダウンして自分の時間を作りたいな、と考えていたところだったのです。この家にいるとストレスがなく心が健やかな状態でいられ、自分の好きなことをやりたくなってくる。“意欲が湧き出す家”ですね」。「もともと自然のもので色々作るのが好き」というyokoさん。今は山ブドウのカゴ作りや養蜂も始め、日々の暮らしを楽しんでいるそうです。
床はタイル張りで配管設備も整えてあり、大好きなサウナオイルを使ったフィンランド式の“ロウリュ”も自宅で満喫できます。
キッチン。右は粉を練るのに最適な御影石のカウンター、左はフリマサイトで購入したタンスに天板を乗せたカウンター。床も自分たちで張りました。
- ①中古の無垢の木のついたてを2つに切って、洗面台にしました。
- ②ローテーブルと座椅子は、家具職人のyokoさんのお父さんの作。
- ③裸足で歩きたいので、床には削ったような質感のある材を。
- ④明るい居間には植物も。棚には多肉植物などの珍しい植物が並びます。
Instagram(@europa0208)やRoomClipで、セルフリフォームの様子や手作りの食・日々の暮らしなどを発信しています。