
長崎県出身の長濱ねるさんは、自然の恵みを身近に感じながら育ちました。
近所の人たちとお互いの畑で育った野菜を分け合う暮らしは
人とのつながりを深くしてくれたそうです。
長濱さんは、移住するとしたらどんな場所でどんな暮らしがしたいでしょうか。
さらに、自然を感じる暮らし方についても話を聞きました。
photo:Jun Imajo
styling:Mari Tsujimura
hair&make:Maiko Inomata(TRON)
room styling:Naoko Murakami
text:Aiko Imaizumi

子どもの頃は、自然が
とても身近な環境でした


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最近、移住する人が増えています。身近にそういう人はいますか?
知り合いでロンドンに移住した人がいます。話を聞いていると、移住って緻密に計画するよりもまずはトライして、合わなければ戻って来ればいい、くらいのほうがうまくいくような気がしています。「行っちゃえ!」という気持ちが大事なのかもしれません。
もし移住するとしたら、どんなところで暮らしてみたいですか?
写真集の撮影で訪れた北欧はすごくいいなと思います。自然が豊かで空気もきれいです。自転車に乗っている人も多くて気持ちよさそうでした。人もあたたかいんです。

「行っちゃえ!」って
トライする気持ちが大切


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北欧でどんな暮らしがしたいですか?
家の庭で摘んだ果実を使ってジャムをつくりたいです。時間の余裕があって、心のゆとりがないとできないことだと思います。
幼い頃は、自然を身近に感じる暮らしだったそうですね。
野菜を家の庭で育てていたので、「そろそろ春菊の季節だね」とか、季節の食べ物もよく知っています。兄に海釣りに連れて行ってもらうこともあって、アジを釣っていました。幼かった頃は、都会に憧れる気持ちもありましたが、最近は、自然の恵みによって自分の身体がつくられているんだと気づくようになりました。

つくられているんだなって
思います

自然を感じる暮らしのよかった点を教えてください。
8月のお盆をすぎて海に入るとクラゲに刺されて痛い目にあうんです。そういう体験があるから、自然から身を守る術が身についているような気がします。私も子どもを育てるなら、自然が豊かな場所がいいですね。危険を察知できるようになってほしいです。
東京でも自然を感じることはありますか?
東京は散歩が楽しい街ですよね。散歩中に街路樹のツツジが咲いているのを見て「もうそんな季節なんだな」と思うだけでも心が豊かになります。

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暮らしのなかで自然を取り入れる工夫はしていますか?
ベランダで大葉を育てています。祖母が帰省すると苗をくれるのですが、枯らしたこともあって、今、3回目のチャレンジ中です。母も祖母もガーデニングが好きでいろいろやっているのですが、私は大葉で手一杯。もし時間があったら、りんごの木を植えてみたいです。五島市では、成人式に椿の苗木を配布していて、実家にはきょうだい3人の背丈が違う椿が育っています。樹木はそんなふうに時の流れを感じられるからいいですね。
五島列島への移住を考えている人にアドバイスをお願いします。
スーパーが早く閉まるとか、街灯が少ないとか、都会の暮らしと違う点はありますが、実際に暮らすと不便だと感じることはほとんどなくて、すぐに慣れます。自然だけではなく、教会などの文化遺産もたくさんあって、すごく楽しめる場所だと思います。おすすめです。

長濱ねる
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