海外風のおしゃれな部屋って、実現するのが意外に難しいもの。
今回は、輸入ヴィンテージ家具から蚤の市で仕入れた雑貨まで海外の様々なプロダクトを扱い、
店舗ディスプレイも手がけるリクラマ・ショールーム&ストアーで、
部屋を素敵に仕上げるコツを教えていただきました。
ジュニアスタイリストの江藤さんは、「たとえば“ヨーロッパ風の部屋にしたい”場合でも、フレンチシャビー、アンティーク、ナチュラル、モダンなどテイストは様々。“ヨーロッパ風とは、こうです”という正解はありません」と言います。「ですから、まず“自分にとってはこれだ!”といったイメージをはっきりさせて、それを追求していけばいいのです」
初心者は、いきなり大きな家具を揃えよう! 部屋全体を完璧にしよう! と思うと失敗しがちだそう。「まずは玄関だけ、デスクやキャビネットの上だけ、といった小さなスペースから始めてみるのがおすすめです」
その際、重要なポイントになるのは小物づかい。ガラスは繊細さやエレガントさを演出でき、本物の石や木、鉄、真鍮のグッズを置くと、それだけでグッと雰囲気が上がります。
「古い洋書を置いたり、味のあるフレームにポスターや海外の雑誌の切り抜き・押し花などを入れたりするだけでも素敵。照明も大切な要素で、ペンダント式の1灯ならモダンに、シャンデリアならアンティークなイメージに。ちょっとしたスパイスを加えることで、見え方を変えられますよ」
小さな場所がうまくできたら、そのテイストを部屋全体に広げて。コツは「統一感」を意識すること。日用品はバスケットやボックスに入れて、「生活感」を隠せば、賃貸や狭いお部屋でも素敵に仕上がるそうです。
「最初からうまくいく人はいません。どんどん試行錯誤して、お部屋に合うものを探し回ることも、楽しいもの。回り道も無駄になりませんので、ぜひ自分が好きなテイストを追求して楽しんでください」
まずは小さなスペースから。家具はシンプルでも、小物や照明の使い方で様々な雰囲気をつくることができます。ものはぎゅうぎゅうに詰め込みすぎると格好よく見えないのでほどほどに。余白が大切です。
白い壁とヴィンテージ家具の明るい茶色をベースに、ラグや本・服などの小物で赤系の色味を加えて。艶のない家具に合わせるときは、くすんだ色味やマットな質感のグッズを選んでいけば違和感がありません。
ディスプレイ用の小物の中で1番人気は、春夏はフラワーベース、秋冬はランタン。ランタンはロウソクの炎の揺らめきを楽しむだけではなく、そのままで複数並べたり、中にドライフラワーなどを入れたりするのも素敵です。
古いものに目を向ける人が増えてきたこともあり、ストアの一番人気はかつてイギリス領だったインド、オランダ領だったインドネシアから輸入するヴィンテージの輸入家具。重厚なものから軽快なものまでデザインは様々。落ち着いたくすみ色・ヒビ・欠けなどは長い時間使われてきた証で、世界に1つの「オンリーワンの魅力」があります。
ラグは床に敷くだけではなく、壁にかけるのもおすすめ。それ1枚だけで雰囲気がよくなり、部屋の印象が変わります。布は主張するので1か所にまとめてディスプレイするのも素敵です。最近は「トライバルラグ※」と呼ばれる、中東地域の手織りの古いラグも人気です。 ※当ストアでは年に2回のポップアップイベントでのみご紹介しています。
家具はシンプルにして、小物で雰囲気づくりをするのが部屋づくりのコツ。マットな質感で素材感のあるナチュラルな家具は、どんなテイストの部屋にもなじみます。こちらはストアオリジナル家具。しっかりしたチーク材を使っており、長い年月付き合っていくことができます。
「倉庫には選びきれないほどの大量の輸入家具が並び、店内のディスプレイも頻繁に変更していますので、いつ来ても楽しんでいただけると思います。わからないことがあれば、どんなことでも気軽にスタッフに声をかけてください」
オリジナル・ヴィンテージの家具や小物をはじめ古い建材や金具・写真など、店舗から個人宅まで空間作りをワンランクアップさせるための道具を展示・販売。また、併設の工房では、お客さまのニーズに応える加工・製作、アフターケアなども行っています。