February
2023
Vol.48
cover
“猫派”の私の住まい方
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Photo: Hirotomo Onodera(room)、Madoka Sano(front page)、text: Nahoko Sakai
 
猫の行動に合わせて考えたら人にとっても快適な家になる
猫の行動に合わせて考えたら人にとっても快適な家になる

漆喰と木の家の中心には炎がゆらめく薪ストーブ。その前で人も猫もくつろいでいるのが、ひ〜こさん宅の日常風景です。「以前は猫派ではありませんでした」というひ〜こさんは、20年前に親に見放された子猫と出会いました。その後「放っておくわけにはいかない」猫たちが次々にやってきて、4匹の猫と暮らすことになったのです。※昨年、初代の猫が亡くなり現在は3匹。

やんちゃな猫たちがいたずらするので物が置けなくて……広々とスッキリした家になりました。

「雑貨が好きなので小物などを飾っていたのですが、猫たちが全部落とすので置けなくなりました」とひ〜こさん。テーブル上の夫のMさんのタバコや冷蔵庫に貼ったメモは落とされ、ゴミ箱は荒らされ……。プッシュ式の扉もキックで開けるのでチャイルドロックをつけ、各部屋にあったゴミ箱はキッチンの引き出しの中に集約、大切な物は全てしまうように。思い切って購入した一生物のソファも何度も粗相され、考えた末に手放しました。

でも、それはマイナスではないのだそう。「物がなくなったら部屋が広々として掃除もしやすく、猫たちも自由に飛びまわれるようになり、よかったと思います。猫が発想を変えてくれました」

猫がいると「心が寛容になる」と言うひ〜こさん。今では猫がいない暮らしなんて考えられないほどの「猫好き」です。

キャットタワーの後ろには、目が見えない“さび丸君”が安全に降りられるように、補助用のステップを設置しました。ラグの上にいるのは“おこげちゃん”。

キャットタワーの後ろには、目が見えない“さび丸君”が安全に降りられるように、補助用のステップを設置しました。ラグの上にいるのは“おこげちゃん”。

玄関ホールにはMさん作の飛び出し防止柵を設置。おかげで猫たちにいたずらされる心配がないので、ここだけは観葉植物を低い位置に置いています。

玄関ホールにはMさん作の飛び出し防止柵を設置。おかげで猫たちにいたずらされる心配がないので、ここだけは観葉植物を低い位置に置いています。
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“さび丸君”が寝ているのは、カリモクのチェア。座面のモケット生地は猫が引っ掻いても傷みにくいと聞き、選んだそうです。 “さび丸君”が寝ているのは、カリモクのチェア。座面のモケット生地は猫が引っ掻いても傷みにくいと聞き、選んだそうです。
造り付けの作業用のデスクが、猫のトイレコーナーになりました。トイレにはそれぞれ異なる砂を入れています。 造り付けの作業用のデスクが、猫のトイレコーナーになりました。トイレにはそれぞれ異なる砂を入れています。
去年20歳で亡くなった初代飼い猫“サクラちゃん”。成人して今は家を離れた娘さんが子どもの頃に描いた絵です。 去年20歳で亡くなった初代飼い猫“サクラちゃん”。成人して今は家を離れた娘さんが子どもの頃に描いた絵です。
庭の一角にあるMさんが造ったバスの待合ボックス風のコーナー。外猫用に爪研ぎキャットタワーも設置してありました。 庭の一角にあるMさんが造ったバスの待合ボックス風のコーナー。外猫用に爪研ぎキャットタワーも設置してありました。
デッキに外猫の“みけこちゃん”と“アンちゃん”が。外にもフード、爪とぎ、ダンボール箱、木箱などを置いています。 デッキに外猫の“みけこちゃん”と“アンちゃん”が。外にもフード、爪とぎ、ダンボール箱、木箱などを置いています。
間取り&部屋主プロフィール
間取り
  • 憧れだった薪ストーブを後付けで設置。レンガの土台は夫のMさんが造りました。
  • 引き出し式のスタッキングシェルフを置いて、物は全部しまうようにしています。
  • 自分たちで塗った漆喰い壁には家族全員の手型が。
  • 外猫や植物鉢の寒さよけに造ったテラス。囲いをつけて、ヒーターも置いて。
部屋主プロフィール
部屋主プロフィール
ひ〜こさん[群馬県昭和村] 50歳代(レタス農家) 住居区分:一戸建て 居住年数:24年 同居人:夫、息子、猫3匹(さび丸君、おこげちゃん、くるり君)+外猫4匹

子どもの頃から猫と暮らしていた夫のMさんと、すっかり猫好きになったひ〜こさん。2人の作るレタスは東京などのスーパーにも並びます。Instagram(@hiiko_roko1230)

思うままに過ごす猫たちの姿は見ているだけで「幸せの極み」
思うままに過ごす猫たちの姿は見ているだけで「幸せの極み」

以前は賃貸アパート暮らしだったhihaさんは「老後は猫と暮らせたらいいな」と考えていたそうです。しかし、4年前に中古の分譲マンションを購入したときに、夫のEさんが「猫を飼いたい!」と一言。保護猫譲渡会に行き、そこで出会った生後3~4か月の人懐っこい“むっく君”と、鳴いてうったえてきた“すずちゃん”が家族になりました。

白・茶色に黒をプラスしたモノトーンが好き。猫がひっくり返すものは固定しておけば大丈夫。

初めての猫との暮らしは、予想外なことだらけ。キッチンに入れないようにと作った仕切りを飛び越え、電気コードをかじり、息子さんの文具で遊び、猫同士でじゃれて走り回り。そこでhihaさんは叱るのではなく、猫が自由に行動できる部屋にしました。コード類や雑多なものは片付け、テレビや花瓶などは転倒防止用ジェルマットで固定。家具を階段状に並べて猫たちが高いところに上がれるようにし、爪とぎやベッド・ハンモックを各部屋に配置。隠れられる場所も複数用意してあります。おかげで猫たちは家の中で思うままに過ごしているのだそう。

ダイニングテーブルの足には爪とぎ用シートを巻いて。猫ベッドと爪とぎは各部屋に置いてあります。掃除がしやすいようラグは一部だけに敷きました。

ダイニングテーブルの足には爪とぎ用シートを巻いて。猫ベッドと爪とぎは各部屋に置いてあります。掃除がしやすいようラグは一部だけに敷きました。

トイレの砂やシートなどがすぐに手に取れるよう、ケージの脇にストッカーを。隣のテレビ台とストッカーが階段になり、ケージの上に登ることができます。

トイレの砂やシートなどがすぐに手に取れるよう、ケージの脇にストッカーを。隣のテレビ台とストッカーが階段になり、ケージの上に登ることができます。
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洗面所のニッチのタオル置き場も、すっかり猫ベッド化? 人見知りの2匹にとって、落ち着ける場所の1つです。 洗面所のニッチのタオル置き場も、すっかり猫ベッド化? 人見知りの2匹にとって、落ち着ける場所の1つです。
息子さんの部屋では、ベッド上の空間を生かした猫の居場所が。ハンモックや猫ベッドなどは2匹のお気に入り。 息子さんの部屋では、ベッド上の空間を生かした猫の居場所が。ハンモックや猫ベッドなどは2匹のお気に入り。
リビングのソファの背は猫が乗りやすいようにセッティング。ソファの下には、猫用のおもちゃが隠してありました。 リビングのソファの背は猫が乗りやすいようにセッティング。ソファの下には、猫用のおもちゃが隠してありました。
息子さんの部屋のクローゼットの扉を開けろと要求するむっく君。開いた扉の上に乗って、部屋を見下ろすのが大好き。 息子さんの部屋のクローゼットの扉を開けろと要求するむっく君。開いた扉の上に乗って、部屋を見下ろすのが大好き。
猫ステップ用にと設置した棚には乗ってくれず……飾り棚になりました。よく見るとむっく君&すずちゃんのオブジェが! 猫ステップ用にと設置した棚には乗ってくれず……飾り棚になりました。よく見るとむっく君&すずちゃんのオブジェが!
間取り&部屋主プロフィール
間取り
  • 2台のハンガーラックは、猫が登りやすいよう高さを変えて設置。その上には猫ベッドを乗せてあります。
  • 窓辺の箱型の猫ベッドからは、外の景色を眺めらます。
  • ドアにかけたウォールポケットに、猫じゃらしをまとめて収納。
  • 洗濯機の奥の狭いスペースは、むっく君の秘密の隠れ場所の1つ。
部屋主プロフィール
部屋主プロフィール
hihaさん[東京都] 40歳代(パート社員) 住居区分:分譲マンション 居住年数:4年 同居人:夫、息子、猫2匹(むっく君、すずちゃん)

モフモフが大好き。猫をなでているだけ、ゴロゴロ喉を鳴らす音を聞いているだけで、幸せの極みです。猫との暮らしはInstagram(@hi.ha1224)で!