June
2025
Vol.62

安心して暮らせる練馬(東京)、川越(埼玉)、倉敷(岡山)の魅力を紹介

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毎日、心穏やかに暮らしたい。誰もがそう願うけれど、災害や犯罪はいつどこで起こるかわかりません。
備えはもちろんのこと、街選びから「安心」をキーワードにしてみませんか?
今回は、災害や犯罪の危険性が低い街として、練馬(東京)、川越(埼玉)、倉敷(岡山)の三つの街をご紹介します。

text:Kanta Kosugi、Ikumi Ueno(effect) photo:Eizaburo Sogo

  • 練馬(東京都)
  • 川越(埼玉県)
  • 倉敷(岡山県)
※休業日や営業時間については、各公式サイト等でご確認ください。

都心のそばで叶える安心安全の暮らし 練馬(東京都)

区内を流れる石神井川。護岸整備や調整池などの整備をして、水害に備えている
練馬の安心ポイント

練馬ってどんな街?

東京都北西部に位置する練馬。2000年代初頭から練馬駅周辺は「練馬区の中心核」として再開発が推し進められており、大きく向上したのは暮らしやすさ。特に充実した防犯対策が魅力で、商店街や公園などには複数の防犯カメラを設置、駅周辺には警察署や消防署が立地しています。そのため練馬駅がある練馬区の年間犯罪発生数もわずかで治安がよく、通勤・通学も比較的安全。医療施設を含む複合施設やクリニック、調剤薬局も多くあり、子育てにおける心配事が少ないのも魅力です。育児支援ヘルパーや病児保育制度などの子育て支援に街をあげて力も入れており、令和3年から4年連続で待機児童数ゼロを達成しています。

街には全体的に落ち着いた雰囲気が漂っていますが、南口と北口で大きく街並みや施設が異なる練馬。繁華街となっている南口方面にはスーパーやコンビニ、飲食店が多く立ち並んでおり、通勤の行き帰りで買い物や食事ができるのが便利です。北口方面には閑静な住宅街が広がっており、練馬区の花であるつつじを楽しめる平成つつじ公園をはじめ、公園や運動場、学校が点在。緑豊かでのどかな雰囲気が漂っているのが特徴です。南北で都会と自然のバランスがよく、様々なアクティビティも集まるため駅周辺で生活をまかなえます。また交通の便がいいのも魅力で、練馬駅では西武池袋線、西武有楽町線、西武豊島線、そして都営大江戸線の4路線が利用可能。乗り換え不要で池袋まで約10分、新宿まで約18分と都内中心地へのアクセスが良好です。都会の利便性は保ちながら安心・安全の生活を送れる環境が、毎年多くの移住者をよんでいるようです。

練馬(東京都)
防犯意識と利便性が高い街として注目を集める練馬。駅周辺には多くの飲食店が立ち並ぶ
街の人
イタリアワインと食材の専門店を経営

エノテカ・アリーチェ
矢立泰介さん

練馬でイタリアのワインと食材の専門店を営む矢立泰介さん。お店に並ぶのは、約30年の業務卸経験で培った目利きの知識で選び抜いた、イタリア全20州・1500銘柄(取材当時)のワインとオリーブオイルやチーズなどの食材。お酒好きをはじめ練馬に住む多くの人の間で評判を呼んでいます。2012年に練馬に移住してきた矢立さんに、移住の経緯や生活するなかで感じた練馬の魅力と防災意識を伺いました。
矢立泰介さん
エノテカ・アリーチェ
ウォークイン可能な貯蔵庫。無料試飲会などのイベントも不定期開催
「ゆっくり対応してもらっていいですよ」
忙しい時に気遣ってくれるやさしい人が多い街
移り住んだ人は街のゆったりした雰囲気に馴染んでいく

自分のペースで仕事がしやすいと感じて練馬へ

練馬に来る前は地元である横浜でイタリア料理店、ワインショップの立ち上げや調理、販売、卸売などに役員として取り組んでいました。働くなかでお客様により近い距離でイタリアの魅力を伝えたいと思うようになり独立。移住先に練馬を選んだのは、お店を開くときに古巣と商圏が被らないようにというのもありますが、何度か訪れてみてのんびりと生活している人が多いと感じたからです。横浜時代は忙しない生活を送っていたので、独立後は店を長く続けるためにも自分のペースで働きたい。かねてより抱いていた理想の働き方と街の雰囲気がマッチしていたので移住を決め、2012年に「エノテカ・アリーチェ」を開業しました。

思いやりがある風土が性格を穏やかにしていく

練馬には思いやりがある人が多いです。移住して今年で13年目になりますが、仕事中のクレームはほとんどありませんし、接客で「気を遣わずにゆっくり作業してください」と言われることもしばしば。練馬には僕と同じように他の土地から移り住んできた人も多いのですが、皆さんの性格が時間とともに穏やかになっていく様を何度も目の当たりにしています。そのような風土も魅力のひとつですが、遊べる場所が近くにある点もいいと思います。たとえば様々なカルチャーと居酒屋が集まる高円寺、中野はバス利用で、体力のある方なら自転車で行ける距離です。コミュニティが多い分、新参者でも友人をつくりやすいので休日も充実した生活を送れます。

エノテカ・アリーチェ
ジャムやアンチョビ、ハチミツなどイタリアの食材が並ぶ

全年齢が住みやすい防災に優れた街

練馬は子どもからお年寄りまで幅広い年齢の方が住みやすい街です。駅周辺には商店街や飲食店が並ぶうえに、土地が平坦であるため自転車移動による買い物も楽ちん。学校や一般住宅街が多く、道路幅が広くて安全性が高いので子育てにもぴったりだと思います。また防災性に優れた街づくりが施されていて、よく公共下水道の整備や工事の現場をみかけます。特に印象的なのは街のあちこちに設置された貯水タンク(雨水浸透ますと雨水浸透トレンチ管などの雨水浸透施設のこと)。練馬には石神井川や白子川といった水害リスクのある場所が点在していますが、これまで氾濫や大雨による道路浸水などを経験したことはありません。

おすすめスポット

バール イタリアーノ ダ パオロ
イタリア産のワインやクラフトビールのほか、フードメニューも豊富に揃えるバールです。お店を営む早川ご夫妻の素敵な人柄もあって、練馬に住む多くのお酒好きから愛されています。飲み放題などのイベントもあり、コミュニティを築きやすいのが魅力です。

バール イタリアーノ ダ パオロ
イタリアンが味わえるバール「ダ・パオロ」。ピザをはじめとする本格料理や厳選ワイン、クラフトビールなど人気メニューが多数
東京都練馬区豊玉北6-3-15
藤和シティコープ103
スポット
心が動く瞬間を生む

暮らしのスポット

練馬には、訪れる人に新たな出会いをもたらすスポットがあります。ワクワクや癒しなど心が動く瞬間を生み、生活を彩ってくれるお店をご紹介します。
暮らしのスポット
SPOT01
地域に愛されるイタリア食品の宝庫

エノテカ・アリーチェ

エノテカ・アリーチェ
エノテカ・アリーチェ
エノテカ・アリーチェ
イタリアのワインと食材の専門店。ワインはイタリア全20州・1500銘柄、オリーブオイルやパスタは大手から小規模生産者までが揃う。チーズ、生ハムは切り立てを量り売りで販売しており、そのまま食卓に出せるように盛り付け。その親切心と充実のラインナップが、練馬にとどまらず都内に住む多くの人を惹きつけている。オンラインショップも展開しており、業務卸30年のプロが厳選したワインを気軽にオーダーできる。
東京都練馬区中村北1-2-4
SPOT02
童心に帰る体験に満ちた大人の喫茶店

図鑑カフェ fumikura

図鑑カフェ fumikura
図鑑カフェ fumikura
図鑑カフェ fumikura
「大人のための図鑑カフェ」をコンセプトに、図鑑や写真集など活字が少ない本を眺めながら過ごせるお店。取り扱う本は2200冊以上で、その多くが購入可能なので気に入ったものは自宅で楽しむこともできる。店内には本だけにとどまらず、ライフログやガラスペンの試し書き、過去または未来に手紙を送るタイムカプセル郵便など様々な体験が。不定期で開催されるプラネタリムは、星の中に入り込んだ非日常気分を味わえると人気です。
東京都練馬区桜台1-4-7 仙川ビル1F
SPOT03
スイッチをオフにする癒しのカフェ

LITTLE NEST CAFE

LITTLE NEST CAFE
LITTLE NEST CAFE
LITTLE NEST CAFE
練馬にある某有名パン屋の従業員が2018年にオープンしたカフェ。近隣住民にとってのオンオフの切り替え場所を目指して、店内には心が落ち着く温かな空間を用意。専門店で修行を積んだ店主がつくるカレーが人気で、練馬産の野菜を取り入れた「たっぷりやさいのチキンカレー」と甘口で食べやすい定番「バターチキンカレー」は必食です。またロコモコやシフォンケーキ、自家製プリンなどカレー以外のメニューも幅広く、日々の疲れを十分に癒せます。
東京都練馬区桜台1-6-3

練馬エリアで家探しをするなら 街のプロにおまかせ

アパマンショップ池袋駅前公園店

兼六不動産

西武線エリアを中心に地域密着で展開し。練馬区在住でエリアに熟知しているスタッフたちは2016年にホームズ主催の「接客グランプリ」に初参戦し、全国7位・東日本4位という好成績を獲得した。

  • 街のプロです

    柴 賢さん

    街のプロです
  • 店舗の特徴

    地域に密着し、創業55年!

    店舗の特徴
  • アクセス紹介

    西武池袋線大泉学園駅より徒歩約15分

    アクセス紹介
兼六不動産について詳しく知る
センチュリー21トラスト不動産

センチュリー21トラスト不動産

練馬区を中心に、杉並区、中野区、板橋区、豊島区、西東京市エリアなどの物件を紹介する、地域密着型の売買専門不動産。店内にはキッズスペースも用意されている。

  • 街のプロです

    柳本 塁さん

    街のプロです
  • 店舗の特徴

    地元出身のスタッフが多く、
    立ち寄りやすい雰囲気

    店舗の特徴
  • アクセス紹介

    西武池袋線石神井公園駅より徒歩約5分

    アクセス紹介
センチュリー21トラスト不動産 について詳しく知る

防犯に尽力する観光都市 川越(埼玉県)

伝統的な蔵造りは類焼を防ぐことができる耐火建築で、江戸時代に発達した
川越の安心ポイント

埼玉県の南西部に位置し、県のなかでも人口3位を誇る中核都市、川越。川越市はJR線(埼京線・川越線・八高線)、東部東上線、西武新宿線の3路線が乗り入れているため、池袋、新宿、渋谷など都内の主要な駅まで乗り換えなく1時間程度でたどり着くことができるとあって、ベッドタウンとしても人気です。また大型店から商店街までお店も揃っており、買い物のしやすさも抜群。こういった暮らしやすさが魅力の川越ですが、江戸時代に徳川家と深いかかわりがあったことから蔵造りの街並みを今も残しています。「小江戸・川越」の愛称で親しまれ、多くの観光客が訪れる街でもあるのです。

そんな川越は、平成16年に「川越市防犯のまちづくり基本方針」が策定されたことによって、街をあげて防犯に力を入れています。令和5年の犯罪件数は、取り組みが始まった平成16年の72.6%まで減少。とくに注目を集めているのが、地域で防犯パトロールなどを行う団体や、小学生の登下校の見守り活動を行う地域の人の活動の拠点として、旧交番を利用する「地域自主防犯ステーション」。行政任せにするのではなく、市民も一緒に防災に取り組む姿勢が川越市の特徴です。またほかにも防犯灯の設置や修繕、空き家対策の推進、青色回転灯防犯パトロール車による定期巡回など、さまざまな防犯の取り組みが充実しており、今後益々安心して暮らせる街づくりが加速していきそうです。

川越(埼玉県)
商業施設が立ち並ぶ川越駅前
SPOT01
客引き防止の重点区域に指定

クレアモール 川越新富町商店街

クレアモール 川越新富町商店街
クレアモール 川越新富町商店街
東武東上線、JR川越線の川越駅から北に向かって約1.2kmのエリアに広がる大型商店街。川越市が「川越市客引き行為等の防止に関する条例」を制定した際に、クレアモールを含む周辺のエリアが「クレアモール周辺客引き行為等防止重点区域」として指定された。2025年4月から条例が施行され、7月からは罰則等の規定、市役所職員と商店街理事による夜間のパトロールも実施される予定。始まったばかりの取り組みだが、安全な街を推進していくうえで重要な役割を果たすことが予想され、注目を集めている。
埼玉県川越市脇田町、新富町
(東武東上線、JR川越線の川越駅から北に向かって約1.2kmのエリア)

川越エリアで家探しをするなら 街のプロにおまかせ

ウルハホーム

ウルハホーム

川越を知りつくしたスタッフが顧客の要望に臨機応変に対応する柔軟さとスピード感が最大の強み。売却時の仲介手数料は最大で半額になるのもうれしい。

ウルハホーム について詳しく知る
大成住宅 川越ハウジングギャラリー

大成住宅
川越ハウジングギャラリー

1996年開業、埼玉県南部に3店舗を構える大成住宅。自社の商品「ブリーズガーデン」の分譲をはじめ、不動産にまつわるあらゆるニーズに応えることができる。

大成住宅 川越ハウジングギャラリー について詳しく知る
秀拓 賃貸部

秀拓 賃貸部

地域密着を企業理念に掲げ、川越で創業して40年以上。賃貸や売買はもちろん、企業の誘致による土地開発事業、農業生産事業や保育・介護事業など、地域貢献につながる事業も積極的に展開

秀拓 賃貸部 について詳しく知る
アースシグナル

アースシグナル

新築や中古の物件紹介、リフォーム・リノベーション工事、売却相談、戸建賃貸経営など住まいに関するあらゆることを要望に合わせて提案してくれる。

アースシグナル について詳しく知る

豪雨災害から立ち上がり新施設も建設中 倉敷(岡山県)

ほとんどの町家が塗屋造りで、蔵はすべて土蔵造り。独特の雰囲気が漂う倉敷美観地区
倉敷の安心ポイント

瀬戸内海に面した、岡山県南部の街。岡山市に次ぐ人口で、都市機能の充実、自然豊かな環境、文化的な街並みが融合し、人気を集めている街です。交通利便性の面からみると、岡山駅までは電車で20分弱、そこから新幹線で主要都市までアクセスが可能。また倉敷駅周辺にはデパートやアウトレットモールなど大型商業エリアが広がっており、買い物に困ることもありません。ほかにも江戸時代に建築されたとされる白壁土蔵など、伝統的な建築物が今なお残されているのも大きな特徴です。美しい街並みを誇る「倉敷美観地区」や鷲羽山などの観光スポットも多く、観光地として人気の街でもあります。

そんな倉敷市は、平成30年7月に起こった西日本豪雨で大きな被害を受けました。その教訓を活かそうと災害対策機能を集約した「防災危機管理センター棟」の建設が進んでおり、2026年4月の完成が予定されています。この建物は震度7クラスの地震にも耐える免震構造となっており、屋上には災害時にも電気が供給できるような設備も。またセンター棟には消防局や水道局も集約され、大規模災害時の連携を強化できる仕組みとなっています。防災・災害に対する意識調査によると岡山県民の意識がかなり高いことが結果にも表れており、過去の災害から立ち上がり、二度と同じ悲劇を起こさないという強い意志が感じられる街です。

倉敷(岡山県)
倉敷駅前の様子
SPOT01
復興のシンボルであり、防災・地域交流の拠点

まびふれあい公園

まびふれあい公園
まびふれあい公園
まびふれあい公園
豪雨により決壊した堤防と一体的に、市民と市、国が協働して整備を進めた公園。復興のシンボルであり、防災学習、地域交流の拠点となるスポットとして注目を集めている。公園の中央にある「竹のゲート」には多目的室「まなびのへや」があり、被災の教訓を伝える資料の展示に加え、防災学習などの研修の場として利用することもできる。災害時には一時的な避難場所として約400台の車による避難ができるのも大きな特徴で、防災備蓄倉庫のほか、かまどにもなる「かまどベンチ」、マンホールトイレ、ソーラーWi-Fiなどを備えている。
岡山県倉敷市真備町箭田4629-1