「理想のキッチンを作るには、まずは今の“イヤなこと”を整理してください」と言うのは、東京大田ショールームのアドバイザーを務める五ヶ山さんです。夫婦で料理したいのに狭いのがイヤ・孤立しているのがイヤ…と、ピックアップしていき、その解決のために自分の暮らし方を振り返るとよいとのこと。「例えば“片付かないのがイヤ”と言っても、出しておいた方が効率が上がる方、しまいたいのに収納が足りない方、時間がない方など様々。その理由によって、ドアをつけて隠す、機能的な収納をつけてまとめる、など対策も異なるのです」

「“今”にこだわりすぎないことも大事」だそう。「キッチンのリフォームサイクルは15〜20年。すぐに変えられるものではないため、今だけではなく5年後・10年後の暮らしを思い描き、その時に変えるもの・変えられないものをよく考えてください。“今の流行 ”ではなく、自分の“好き”をベースに、流行は少し取り入れるくらいがちょうどよいと思います」

そして、理想のキッチン作りでおすすめするのは、ホーローのキッチン。「ホーローは火・水に強く、汚れや匂いを吸着せず、菌などが増殖しないためお手入れが簡単。当社の高品位ホーローは鍋や食器などとは全く異なる技術を用いているため、驚くほど丈夫です。磁石がくっつくので、市販の磁石小物を使った収納も自由自在です」

まだ理想が固まらない・予算のイメージがわかない時は、まずショールームへ足を運んでみてはいかがでしょう？ 実物に触れて困っていることを話せば、自分が本当にほしいキッチンとその費用が見えてきます。そこから調整していけば、きっと理想のキッチンへ近づけます。

近年、料理をする男性が増えたこともあり、キッチンのイメージは「家族みんなの場所」に変わってきました。ハード面でも排気システムがプロペラファンからダクトに変わりレイアウトの自由度が増したこと、設備のインテリア性が高くなったことなどから、キッチン中心の家づくりが増えています。それに伴い、リビングとの一体感があるペニンシュラ型・アイランド型キッチンが人気です。