「優雅に泳ぐ魚や水草などの姿、色彩、水の音…リラックス効果のあるアクアリウムを、ぜひ暮らしの中に取り入れて」と言うのは、アクアリンクのアクアクリエイター・小林さんです。
「新築やリフォームをお考えの場合は、内装業者の方と協力して作る “埋め込み型”がおすすめです。壁と一体化しているので圧迫感がありません。前面の壁が扉のように開いたり、裏からアクセスできるようにするので、意外に管理もしやすいのです」
賃貸や小さな住宅ならば、選択肢豊富な“置き型”を。「まずは60㎝くらいの水槽から始めて、徐々にグレードアップしていくとよいですよ」とのこと。通常は水槽の下に機器を設置するためそれなりのスペースが必要ですが、水槽の中に機器を入れるタイプならば省スペースです。「当社は自社工場で 20 ㎝~の特注水槽を作れますので、デッドスペースに合わせた提案も得意。洗面台やバスルーム、キッチンなどへ小さな水槽を設置することも可能です」
アクアリウム導入の際に大切なのは、「魚などの生体同士または生体と岩や植物などとの相性。そして“水槽を設置したら完成” と思わないことです」と小林さん。「先々の魚・水草の成長や数の増減、寿命の長さ、病気といったことを見据え、水質・水温・水流・光量・栄養・給餌などを見極めて管理していくことが必要です」
そんなことは難しい、と思うなら立ち上げから管理まで全てプロにお願いするという選択肢も。「面倒なことは私たちにお任せください。皆様には、時間をかけて水槽の中に自然の循環ができ上がっていく様子を楽しんでいただきたいと思います」
壁面埋め込み型のアクアリウムは、凹凸がないので部屋の掃除も楽。水槽が薄い分、魚の数は減らしていますが、四季に合わせた造花や陶器の雛人形・趣味のフィギュアなどを加え華やかさを演出することも。
幅75㎝の置き型水槽。海水魚の水槽のように見えますが、実はシクリッドという淡水魚に白砂・サンゴ岩と青いライトを合わせて海のイメージでデザインしています。小ぶりな装置でも海気分を楽しめる提案例です。
水槽下のパネルを開けると、濾過器や水を冷やすための機材が。水槽の底板にホースを取りつけ、外から見えないように工夫されています。左のシンプルなのが淡水水槽、右のやや大型で複雑なのが海水水槽。
コロナ禍で自宅時間が増えたこともあり、自然を身近に感じるアクアリウムへの興味も高まっています。最近の 1番人気は、有名なアニメ映画の主人公でもあるカクレクマノミのいる海水水槽。海水魚は淡水魚に比べて華やかで、種類が豊富なイソギンチャクやサンゴと合わせてデザインすれば、まるで南の海が家の中にやってきたよう。他にはエビやチンアナゴも人気です。
淡水魚は海水魚と比べて丈夫で比較的管理しやすく、ホームセンターなどで簡単に手に入ることから不動の人気が。水槽に入れる魚は、キラキラとメタリックな青が印象的で、群れて泳ぐ姿も美しいネオンテトラが好まれます。こちらの水槽は流木と水草に白色のライトを当て、日本の川辺をイメージしています。
水深を 10~20 ㎝と浅めにして、流木・コケ・シダ・水草などを組んで一体感を出したテラリウム型もトレンド。写真の例では魚は白メダカのみで数も少なめですが、自然を切り取ったような造形が魅力。植物が乾燥しないように霧を発生させたり水を滴らせたりして、水が循環するシステムを作っています。
「アクアリウムは高価だと思われるかもしれませんが、当社は水槽・生体一式の設置で初期費用が数万円くらいからで、月々のメンテナンス費用もリーズナブル。ご自宅に合わせた水槽空間をご提案しますので、ご相談ください」
2002 年創業。有名企業の CM やイベント、店舗ディスプレイ、ドラマの背景から個人宅まで、アクアリウムのある様々な空間を総合的にプロデュース。企画・デザイン・製造・出張メンテナンスなどのサービスを一貫して提供しています。