「植物園に住むのが夢だった」と言うパコさん。以前は主に庭で植物を育てていたのですが、新型コロナウイルスの流行等で外出しなくなったことから、本格的にインドアグリーンに力を入れ始めたそうです。
基本は部屋のデッドスペースを利用して、棚や室内パーゴラを自作。様々なお店で安価な植物を見つけ、連れ帰っては飾っているうちに、室内だけでも鉢の数は250超に!家の中はまるで植物園かグリーンショップのようになりました。
「人と植物は相性があると思います。マメに世話する人は水を好む植物、ズボラさんは比較的乾燥を好む植物を選ぶことで失敗しにくくなります」
また、屋内では光・風・室温が重要です。「窓近くの明るい場所に鉢を置き、サーキュレーターで自然の風に葉がそよぐような環境を作っています。熱帯植物は耐寒性が10度くらいまでなので、置き場は日当たりがよい2階か常に暖かいリビングにしています」
そして何よりも大切なのは日々観察すること。「植物も生き物。毎日見ていれば虫の発生や病気にすぐ気が付けて、早めに手を打てますから」
こんな空間なら、毎日時間を忘れて見入ってしまいそうですね。
① お気に入りを集めた棚。窓に近いので植物の鉢はこの辺りに。
② テレビラックの上にも棚を作りました。手の届かないところには乾燥に強い植物やフェイクグリーンを置いています。
③ メダカの水槽やドライフラワーのコーナー。
④ 文鳥、オカメインコ、コザクラインコ、セキセイインコのケージ。時折放鳥するので、毒になる植物は室内には置きません。
⑤ ベッドヘッドには鉱物を置き、壁にはヘデラをピンで這わせています。
40 代(イラストレーター)
住居区分:一戸建て持ち家 居住年数:14年 同居人:夫、子ども
2年前に“落ち着いたウッド調の家”を建てたjiroさんは、当初は家のイメージに合う細く尖った葉が印象的なユッカや観葉植物を育てていました。ところがアガベという植物に出会ったことから、多肉植物の魅力に目覚めてしまったのです。
「例えば、日本の伝統文化でもある盆栽は育てるのが難しい上にとても時間がかかります。でも、アガベやサボテンは室内などのコンパクトなスペースでも、光と風だけで成長を楽しむことができるのです」
jiroさんが好むのはメキシコのオアハカ州原産のオテロイというアガベの仲間。それらを中心とした様々な多肉植物が、家の中の専用棚に整然と美しく並びます。棚には LEDの植物育成ライトとファンを設置し、光不足による“徒長”という貧弱な状態や蒸れを防いでいます。
「ライトと風を強く当てて育てることで、室内栽培でもオブジェのような造形美を保つことができるのです」
一方で「お行儀のよい “おぼっちゃま風”より、原産地のワイルドな姿が好き」でもあるため、温室や庭では地植えに挑戦中。どんな荒々しい姿に育ってくれるか期待しているそうです。
多肉植物と出会ったことで「SNSに写真をアップして反応してもらう楽しさを知りました」と言う jiro さん。現在は自宅で培ったインドアグリーン育成のコツを活かし、多肉植物のショップ兼カフェ・レストランの開業を計画中だそう。植物を通して、また新たな楽しみと夢が膨らんでいます。
① 玄関を入るとすぐ、整然と多肉植物が並ぶ棚がお出迎え。
② ウッドデッキを自作して、浴室内から見えるようにフェイクグリーンで“ジャングル”を作りました。デッキの下は自転車置き場になっています。
③ リビング側のウッドデッキには耐寒性のあるメキシコのダシリリオンという植物の鉢を設置。2階バルコニーにはユッカを置いています。
④ 現地のようにワイルドな植物の姿を見たくて作った温室。
⑤ jiroさんの寝室にはアガベ以外にも観葉植物、ビカクシダ 、サボテン等が並びます。
年代:50代(内装業)
住居区分:一戸建て持ち家 居住年数:2年 同居人:妻、子ども2人