栃木県の県庁所在地であり、北関東最大の都市として知られる宇都宮市。都会でありながらも、少し郊外へ行けば自然風景にであえる、都会と田舎の“いい所取り”の街で、学生や社会人はもちろん、子育て世代にとっても暮らしやすい街。近年では「カクテルの街」「ジャズの街」「自転車の街」としても名をあげており、ひと言では言い表せない、多彩な魅力を放っています。そんな宇都宮の街の概要や、主要駅のアクセス、治安や支援制度などをご紹介します。
CONTENTS
01| 宇都宮の概要:北関東最大の都市
栃木県の県庁所在である宇都宮市は、県のほぼ中央に位置し、東京から北に約100kmの距離にあります。広大な関東平野の北端にあたり、北に日光、塩原、那須の山々を背負う地です。人口は2021年時点で51万人を超えており、北関東では最大の都市。市内を南北に東北新幹線と東北自動車道が、東西には北関東自動車道などが貫き、文字通り北関東の中枢拠点となっています。
宇都宮市は、宇都宮駅を中心に県庁や市役所、商業施設などが集まる市の南側にあたる中心部、大谷石で知られ山々の自然が満喫できる市西部の大谷エリア、工業団地がありさまざまなメーカーが研究拠点なども置く東部エリア、そしてのどかな田園風景が広がる市北部の河内・上河内エリアに大きく分かれます。
宇都宮を指して「とかいなか」=都会&田舎という言葉がありますが、北関東一の大都市でありながら、すこし郊外へ行けば田園風景に出会えるように、都会の利便性と豊かな自然が共存。こうした暮らしやすい環境から、毎年、「住みよさランキング」などでも全国人口50万人以上の都市では上位の常連となっています。
宇都宮といえば、思い浮かぶのが餃子。餃子の年間消費額は全国平均の約2倍、常に浜松市と1位の座を争い、市内には宇都宮餃子加盟店だけで80店以上、一説には餃子を提供している店は300店舗以上だとか。近年は、コンペティションで上位入賞を果たすバーテンダーを輩出していることから「カクテルの街」、有名ジャズミュージシャンの故郷であり、ジャズイベントが多いことから「ジャズの街」としても知られます。また、各地で開催される街イベントの定番となっている「街コン」も宇都宮が発祥地です。さらに、市街地が平坦で自転車走行に適していることもあり、国際的なサイクルロードレースを招致したり、プロのロードレースチームが市内に拠点を置いたり、レンタサイクルや休憩スポットの「自転車の駅」を整備したりと、自転車を通じた町おこしも盛んです。
郊外に広がる農地では一年を通じて多種多様な作物が収穫されてます。大谷夏いちご、スカイベリー、トマト、梨、シイタケ、そして和牛の宇都宮牛。市内には観光農園のほか、「道の駅うつのみや ろまんちっく村」をはじめとした直売所も数多くあり、新鮮な野菜、果物にはこと欠きません。
このように、ひと口では語れない多彩な顔を持ち、日常生活から食・グルメ、余暇、スポーツ、遊びまで市内で完結できるのが宇都宮の大きな魅力です。
02| アクセス:大宮まで約30分と良好
鉄道は東北新幹線、JR宇都宮線(東北本線)、JR日光線、JR烏山線、東武宇都宮線が走り、道路は東北自動車道、日光宇都宮道路、国道4号線、日光街道をはじめ国道、県道が栃木県内の各方面に放射状にのびており、県内のどこへ向かうのにも便利です。
栃木県内主要エリアへのアクセスは、日光へはJR宇都宮駅から日光線で約45分、栃木へは東武宇都宮駅から東武宇都宮線で約35分、足利へはJR宇都宮駅から東北本線・両毛線で約90分。またバスを利用すれば、JR宇都宮駅から益子へは約65分、茂木へは約70分。いずれのエリアへも、東北自動車とはじめとした道路網が整備されており車でのアクセスも便利です。
市内は、関東バスとJRバス関東が各所を結んで運行しているほか、中心市街地は市内循環バス「きぶな」がカバーしています。また、公共交通ネットワークの充実を図るために、次世代型の路面電車である「LRT(ライトレールトランジット)」を敷設(ふせつ)中。JR宇都宮駅東口から芳賀町の高根沢工業団地まで約14.6kmを結ぶ路線で、開業は2023年春の予定。市内交通の切り札として期待されています。
県外へのアクセスの中心になるのはJR宇都宮駅。東北新幹線は「やまびこ」「なすの」「つばさ」のほとんどの列車が停車します。大宮駅までは約30分、東京駅までは約50分。都内各所へは十分通勤圏といえるでしょう。仙台へは80分ほどでアクセスできます。また、湘南新宿ラインを使えば、新宿・横浜・逗子方面へのアクセスもスムーズです。東武宇都宮駅から東武宇都宮線を使えば浅草までは約100分の距離です。
車でのアクセスは東北自動車道経由で、宇都宮ICから東京まで約110km、仙台までは約255km。長距離バスを利用すれば、成田までは約3時間、羽田までは約3時間30分となっています。
03| 主要駅周辺の様子:新幹線が停車するJR宇都宮駅と繁華街近くの東武宇都宮駅
宇都宮市のアクセスの中心となるのは、新幹線も停車するJR宇都宮駅。歴史的な経緯から中心となる市街を避けて設置されたため、駅があるのは繁華街の東側を南北に流れる田川という河川の東側。乗降客数はJR宇都宮駅が圧倒的に多いのですが、中心となる繁華街は東武宇都宮駅の周辺に広がり、JR宇都宮駅から繁華街までは徒歩20分ほどかかります。栃木県庁、宇都宮市役所、宇都宮中央郵便局、栃木県立博物館、栃木県総合文化センターなどの公共施設も東武宇都宮駅の近くにあります。
東武宇都宮駅は、東武日光線の新栃木駅から分岐し、宇都宮中心街へと向かう東武宇都宮線の終着駅。到着した電車は東武宇都宮百貨店へと吸い込まれるように入っていきます。駅と百貨店が一体になった構造で、宇都宮随一の商店街であるオリオン通りに面した東口とバスターミナルに直結する西口のほか、東武宇都宮百貨店3階とつながる連絡口があります。東武宇都宮百貨店には、ティファニーやルイ・ヴィトンなどのハイブランドのショップも入り、上階にはレストラン街も有する典型的な百貨店。長年地域の一番店として地元の人々から愛されてきました。駅の目の前を通る宇都宮オリオン通りは、宇都宮繁華街のまさに中心。明るく光が差し込むアーケード商店街で御影石を使用した舗装が施され、快適にショッピングが楽しめます。七夕まつりやワンセールなどイベントも随時行われ多くの人で賑わいます。
04| 治安と暮らし:犯罪発生率は低下、着実に安心して暮らせる街へ
宇都宮市の犯罪発生状況ですが、人口1,000人あたりの刑法犯(凶悪犯、粗暴犯、窃盗犯、知能犯、風俗犯、その他)の件数は、平成28年が7.8だったのに対し令和2年は5.4と如実に低下しています。また、身近な犯罪で重点抑止犯罪に挙げられる、特殊詐欺、わいせつ、住宅対象盗難、自動車盗、車上ねらいに関しても令和2年より令和3年は低下。ちなみに発生件数が一番多いのは車上ねらいで、住宅を対象とした盗難、自動車盗が続いており、郊外に住宅地が広がり、日常から車の利用が多い地域性を反映しているといえるでしょう。このように、より安心して住める地域へと着実に治安対策が進んでいるようです。
05| ファミリーのお出かけにぴったりのスポット
都会の便利さと豊かな自然が共存する街、宇都宮はファミリーで暮らすのにもぴったり。マドリームが厳選する、子育て世帯におすすめのおでかけスポットを3つご紹介します。
①幻想的な地下空間が広がる「大谷資料館」
戦時中は地下の秘密工場、戦後は政府米の貯蔵庫としても利用された、大谷石の採掘の歴史が分かる地下採掘場跡。約1,000万本の石を切り出したといわれる坑内の広さは2万平方m、深さは30mで、最深部は地下60mにも及ぶ巨大な地下空間が広がります。坑内の平均温度は8℃前後で、現在ではコンサート会場や映画のロケ地としても使われています。
また、地下採掘場跡に隣接する資料館では大谷石の採掘技術や手掘り時代のなどの資料を展示しています。
②子どもから大人まで夢中になれる「とちのきファミリーランド」
野球場、サッカー・ラグビー場のほか、カンセキスタジアムとちぎ、日環アリーナ栃木などを有する栃木県総合運動公園の一角にある入園無料の遊園地。新幹線E5系「はやぶさ」をイメージしたジェットコースターや、2020年4月にオープンした雷様(らいさま)ストームなどのスリル・絶叫系、栃木県マスコットキャラクター「とちまるくん」モチーフの空!行け!とちまる号など、小さな子どもから大人まで楽しめるライドが13種類揃います。
園内の池でボート遊びも楽しめるなど、のんびりとした雰囲気が魅力。週末にはバルーンショーやマジック、大道芸、クイズラリーなどさまざまな催し物もあります。
③好奇心を刺激してくれる「栃木県子ども総合科学館」
子どもたちが楽しみながら科学に親しめる展示が揃う「栃木県子ども総合科学館」。身近な科学や宇宙の科学、エネルギーの科学、乗り物とロボットの科学など8つのテーマに分かれ、実験装置や実演などが多く取り入れられています。
館内では、操作をしながら体験を通して科学が理解できるような工夫がたくさん。展示場のほか、プラネタリウム、天文台、あそぶがテーマの遊びの世界、屋外のミニ機関車や変わり種自転車に乗れる乗り物広場、大型複合遊具など充実。中でも屋外にそびえ立つ高さ51メートルのH-Ⅱロケットの実物大模型は圧巻。
06| 宇都宮の制度:子育て世代に嬉しい制度が揃う
宇都宮市では、子育てのあらゆる段階で支援を行っています。
まず、妊娠から出産までの支援として不妊治療の費用や妊産婦の医療・健康審査にかかる費用を助成。不妊治療費に関しては国の助成に上乗せをしており、2021年からは所得制限が撤廃され、法律上の婚姻をしている夫婦に加え事実婚関係にある夫婦にも適応されるようになるなど、より柔軟な制度へと内容が向上している点も見逃せません。
保育サービスでは、待機児童が解消できるよう、認定こども園の整備や民間保育所の増改築などを実施。その結果、直近の4年間は待機児童ゼロを達成しています。また、学童保育を小学6年生まで利用できるのも宇都宮市の特徴です。
医療費助成体制も整っており、高校3年生相当(満18歳に達する日以後の最初の3月31日)までが対象となっています。なお、宇都宮市では、栃木県内の医療機関等を受診した場合に、こども医療費受給資格者証と健康保険証を提示すれば窓口での支払いが必要ない「現物給付方式」を導入しているので、より気軽に受診ができるでしょう。小さな子どもは体調が急変することがままありますが、宇都宮市では病児保育送迎サービスを導入しているので安心。保育園などで体調不良になった子どもを、病児保育敷設の看護師等が保護者の代わりに迎え行ってくれ、施設で預かってくれます。子育て中の家庭にとって仕事に集中できるありがたい制度です。
子育て相談のサービスも充実しており、「宮っこ子育て応援なび」という市が運営する子育てサイトがあり、そちらには妊娠中や出産後に必要な手続きやサポートの情報を公開。さらに子育てに関する問い合わせにLINEで回答するサービス子育てLINE「教えてミヤリー」を実施。24時間365日、AIが瞬時に必要な情報を提供してくれます。また、対面での子育て相談には、市内の子育てサロン7カ所に配置されている保育の専門家「宮っこ子育てコンシェル」が対応。いろいろな相談に応じてくれます。
このように、共働きの家庭が、夫婦で働きながら安心して子ども産み育てられる環境が整備されています。
07| 宇都宮に住みたいと思ったら、知っておきたい家賃相場と新築物件の価格帯
宇都宮の家賃や新築物件の相場は次の通りです。
賃貸マンション・アパートの家賃の目安
2DK:55,000円
3DK:60,000円
1LDK:75,000円
2LDK:80,000円
新築・分譲一戸建ては
2,000万円台後半
から多くの物件が販売されています。
中古マンションは
築5年~15年以内:2,000万円台
それ以上の築年数:1,000万円台
となります。
08| 宇都宮のことならおまかせ! おすすめの不動産会社
宇都宮で暮らしてみたいと思ったら、その街をよく知る不動産会社に聞くのが一番です。マドリームがおすすめする不動産会社をご紹介します。