兵庫県西宮市は、兵庫県の南東部、神戸市と大阪市のほぼ真ん中に位置する都市。昔から、大都市の近くでありながら、豊かな自然に恵まれた場所として人気があり、大正~昭和初期には七つの住宅地が開発されました。この住宅地は現在「西宮七園」と呼ばれ、関西を代表する高級住宅地となっています。
また西宮市は、高校野球全国大会の舞台となる「阪神甲子園球場」に、十日えびすや福男選びの神事で有名な「西宮神社」、人気のショッピングスポット「ららぽーと甲子園」や「阪急西宮ガーデンズ」など、お出かけスポットや買い物施設も充実。暮らしやすい環境と交通の利便性のよさを兼ね備えた街として、住みたい街アンケートでは、常に上位にランクインしています。
ここでは、そんな魅力的な街・西宮市の暮らしやすさや治安、家賃相場、物件価格をご紹介します。
ライター:立花裕子(MAP&NEWS.net)
CONTENTS
01| 概要:自然・文化・レジャー、どれもが充実の環境
西宮神社
西宮市は、人口約48万人(2024年4月1日現在)、面積約100平方km。兵庫県下では、神戸市、姫路市に次ぐ3番目に人口規模の大きな街で、中核市・中枢中核都市に指定されています。
市南部には、東西方向に阪神電鉄本線、JR神戸線、阪急電鉄神戸線が走っており、この沿線が市の中心部。大型ショッピングモールに阪神甲子園球場、美術館、大学のキャンパスなどが集まっており、駅前を中心に多くの人でにぎわっています。
一方、中心部から少し離れると、緑豊かな森林公園やキャンプ場、水遊びもできる砂浜、桜並木の美しい公園などがあり、気軽にお出かけが可能。宝塚大劇場や有馬温泉も近く、さまざまな遊び体験・文化体験がしやすい環境です。
夙川公園の桜
02| アクセスと主要駅:神戸・三宮や大阪・梅田まで約15分でアクセス可能
阪急西宮北口駅
西宮市は、阪急電鉄、JR、阪神電鉄が走っており、どこへ行くにも便利です。阪急電鉄西宮北口駅、JR西宮駅、阪神電鉄西宮駅は、いずれも特急や急行の停車駅。どの路線でも15分ほどで、神戸・三宮や大阪・梅田に出られます。
阪神甲子園駅
阪神甲子園駅も西宮市の代表的な駅の一つで、阪神甲子園球場の最寄駅となっています。
また、鉄道での移動を補完するように路線バスも充実。阪急電鉄西宮北口駅、JR西宮駅、阪神電鉄西宮駅のすべてから関西国際空港行きのリムジンバスも運行しているので、出張等で空港を使う機会が多い人も安心です。
03| メイン駅周辺の様子:主要駅の周りはいずれも買い物に便利
阪神甲子園駅前
阪急西宮北口駅、JR西宮駅、阪神西宮駅の周辺は、いずれもスーパーマーケットや各種商店、ショッピングモールなどが集まっており、日々の買い物には困りません。阪神甲子園球場の最寄駅・阪神甲子園駅も、すぐそばに「ららぽーと甲子園」があり、買い物には非常に便利です。ららぽーと甲子園の2階には、人気の子ども向けテーマパーク「キッザニア」も入っており、多くの親子連れでにぎわっています。
西宮神社
阪神西宮駅から徒歩約5分の「西宮神社」は、全国に約3,000社ある、福の神・えびす大神を祀る神社の総本社。毎年1月に開催される「十日えびす」には、全国から多くの参拝客が訪れます。
04| 治安:高級住宅地や文教地区を擁し、治安のよさには定評あり
西宮市は、関西を代表する高級住宅地「西宮七園」を擁し、活気がありながらも落ち着いた街並みが広がっており、治安のよさには定評がある街です。
2023年の刑法犯認知件数は3,110件。人口1,000人あたりの件数は6.4件で、県下の平均6.9件を下回っており、神戸市や姫路市、尼崎市、明石市といった、県内の主要都市と比べても低い数字になっています。そんなこともあり西宮市は、関西の「住みたい街ランキング」調査で、ほぼ毎年上位にランクインしています。
また西宮市は、「みんなが安心して暮らせる安全なまち」を掲げて、災害・危機に強いまちづくりにも注力。防潮水門の整備や避難計画の策定、学校での避難訓練実施など、南海トラフ地震に備えた防災対策を実施しています。
05| 週末に出かけたい、子どもと一緒に楽しめるお出かけスポット3選
市内に多種多様なお出かけスポットがあるのは、西宮市の大きな魅力。週末などの休みに家族で遊びに行くのにぴったりな厳選スポットをご紹介します。
①野球好き、阪神タイガース好きにはたまらない充実のコンテンツ「甲子園歴史館」
甲子園歴史館
阪神タイガースに関する展示や体験コンテンツ、高校野球や阪神甲子園球場に関する展示が盛りだくさんの野球ミュージアムで、阪神甲子園球場のすぐ隣にあります。
館内は、阪神タイガースの選手が実際に使用したバットやグローブに触れられるコーナーや、阪神タイガースの優勝シーンや高校野球の決勝戦などを360度映像で楽しめる「VRコーナー」、球団からドラフト指名を受けた気分を味わえる「ドラフト体験コーナー」など、ここでしか体験できないもの・見られないものだらけ。阪神甲子園球場内や阪神タイガースの打撃練習を見学できるスタジアムツアーや、甲子園でプレーする気分が味わえるバーチャルバッティングセンターもあり、野球好き同士で行くのはもちろん、子ども連れでのお出かけにもぴったりです。
②西宮市中心部から車で約15分で自然を満喫「CLUB NISHINOMIYA 西宮キャンプ場」
CLUB NISHINOMIYA 西宮キャンプ場
写真提供:CLUB NISHINOMIYA 西宮キャンプ場
西宮市中心部から車で約15分と抜群のアクセスのよさが魅力の、竹林に囲まれたキャンプ場。自然に囲まれて気軽にキャンプやバーベキューが楽しめる場所として、ソロキャンパーから家族連れまで、多くの人に愛されています。
日帰り・宿泊キャンプやバーべキューでの利用もちろん、月額利用で自由にキャンプを楽しめるコースもあります。月額利用ならテントを回収する必要がなく、キャンピングカーやDIYで作ったベンチなども自由に設置できるので、日常的にキャンプを楽しみたい人にはこちらがおすすめです。
CLUB NISHINOMIYA 西宮キャンプ場
写真提供:CLUB NISHINOMIYA 西宮キャンプ場
アメリカ発祥のキャンピングトレーラー「エアストリーム」に宿泊できるサイトも人気があります。
最初からテント等の設備が整っているサイトもあるので、キャンプ初心者でも安心。近くにはカフェレストラン、車で10分ほどの所には有馬温泉もあり、キャンプとあわせて楽しめます。
③300軒以上の店舗が集まる西日本最大級のショッピングセンター「阪急西宮ガーデンズ」
阪急西宮ガーデンズ
西宮阪急、イズミヤ、TOHOシネマズ西宮OSを中心に300以上のショップが集まる、西日本最大級のショッピングセンター。本館・プラス館・ゲート館・別館の四つからなり、連絡デッキで阪急西宮北口駅とつながっています。
ファッションから日用品、スポーツ用品、雑貨、美容までありとあらゆるショップが揃っており、週末はステージやコンサートなどのイベントも開催。グルメ店舗も、フードコートから本格派のレストランまで70軒以上あり、赤ちゃんや小さな子どもと一緒でも、店選びに困ることはありません。
ベビールームやキッズトイレも複数か所にあり、本館屋上のスカイガーデンや大型遊具のある遊び場など、親子で利用できる施設も充実。子ども連れでの定番お出かけスポットの一つとして、多くの市民に愛されています。
06| 独自の支援制度:教育を重視し、文化や自然、人を大切にするまちづくりを推進
西宮市は、1963年に出された「文教住宅都市宣言」を市政の柱とし、豊かな自然とそれに支えられた地域の文化、産業を大切にしたまちづくりを進めてきました。関西学院大学や神戸女学院大学など、関西の有名大学も多く、「文教地区」として学習塾が多く立ち並ぶ、阪急西宮北口駅周辺のようなエリアもあります。
人に優しいまちづくりを行っているのも、西宮市の特徴です。障害のある人や高齢者、妊婦さんにも暮らしやすいまちづくりの一環として、さまざまな障害の特性を知り、障害のある人が困っているときは「ちょっとした手助け」を行っていく「あいサポート」の輪を広げる取り組みが進められており、街なかにはちょっと一休みできる「どうぞベンチ」が設置されています。
子育て支援分野では、「こども未来センター」を通じて、課題や困難を抱える子どもと子育て家庭に対するサポートを実施。子育ての悩みや困りごとについて、専門スタッフに相談できる「子育てコンシェルジュ」も利用できます。
07| 知っておきたい家賃相場と新築物件の価格帯
西宮市の賃貸物件の家賃相場は次の通りです。
1LDK:105,100円
2DK:75,300円
2LDK:117,900円
3DK:103,200円
3LDK:144,000円
西宮市の新築・分譲一戸建ての価格相場は、かなり幅が広く、2,000万円~1億円台です。中古マンションの価格相場は、2,000~5,000万円台となっています。
西宮市の2LDK・3K・3DKの平均家賃相場は117,400円で、尼崎市に比べるとやや高く、芦屋市や神戸市灘区、東灘区よりは安い水準です。市内のエリア別では、阪急電鉄の西宮北口駅や夙川駅、阪神電鉄の甲子園駅や鳴尾・武庫川女子大前駅周辺は平均より高め、JR神戸線沿線は平均より安めとなっています。
兵庫、大阪、京都であらゆる不動産事業を展開する。長年の知見と実績、潤沢な管理物件によって、家探しが難しい両市でも要望を超える住まいを提案。スタッフが地域に密着し、親身にサポートしてくれるので、長く安心して不動産と人生を託すことができる。
この記事を書いた人
立花裕子(MAP&NEWS.net) ライター