山梨県のほぼ中央にある甲府市は、細長い形をしています。南北の山の間にある平らな甲府盆地の中心に市街地があり、市内一円からは北に八ヶ岳、南に富士山、西に南アルプス連峰を望むことができます。市内には荒川が流れ、御岳昇仙峡や芦川渓谷といった豊かな自然に恵まれています。
1951年まで県内唯一の市であったため、いまなお行政をはじめとしたあらゆる面で県の中心的役割を担っている町でもあり、市内には暮らしに便利な施設が集まっています。
そんな甲府市の、暮らしやすさや治安、家賃相場、物件価格をご紹介します。
ライター:MAP&NEWS.net
CONTENTS
01| 概要: 豊かな自然と歴史を誇りつつも都心へのアクセスも抜群
甲府城から見える甲府市の町並み
甲府市は、人口は18万6,466人(2024年5月1日現在)で、山梨県内最多の人口を誇る市です。面積は212.47平方kmで、中核市、保健所政令市、中枢中核都市に指定されています。
御岳昇仙峡
写真提供:やまなし観光推進機構
甲府駅から新宿駅までJR中央本線の特急で乗り換えなしで約1時間半、名古屋まではJR身延線と東海道新幹線を使って約3時間20分と、都心へのアクセスも良好です。高速道路の便もよく、東京、名古屋、長野、静岡へも容易にアクセスできる便利な立地です。
武田神社
戦国時代は武田氏の本拠地、江戸時代には甲州街道の宿場町でもあり、その歴史を物語るスポットが市内のあちこちに残っていて、「信玄公祭り」や「武田二十四将騎馬行列」などのイベントも開催されています。
また、甲府発祥とされている特産の国産ワインが有名なほか、近年では宝石産業も盛んです。
02| アクセスと主要駅:新宿まで特急で乗り換えなしで約1時間半と都心への通勤も可能
JR甲府駅南口
JR甲府駅は、JR中央本線と、当駅を終点とするJR身延線の2路線が乗り入れています。
甲府駅からは中央本線の特急で新宿駅まで約1時間半、松本駅までは約1時間15分、名古屋駅までは身延線で静岡駅に出て東海道新幹線で約3時間20分、長野駅や静岡駅へも2時間強でアクセスができ、さまざまなエリアの都市への通勤や出張にも便利です。
JR甲府駅北口
中央自動車道のICもあるので高速道路の便もよく、東京、名古屋、長野、静岡へのアクセスが抜群です。これらの都市と往復する高速バスも運行しています。
03| メイン駅周辺の様子:ショッピングも交通も行政機関もぎゅっと集まる拠点
武田信玄公之像
甲府駅周辺は、複数のショッピング施設や、電車やバスといった交通のターミナルとしての機能、市役所や県庁といった行政機関などが集まり、あらゆる用事が足せる拠点となっています。
甲府城(舞鶴城公園)
南口には駅ビルの「セレオ甲府」、駅前には「ヨドバシカメラマルチメディア甲府」のほか、少し足をのばせば長い歴史を持つ百貨店「岡島」もあり、生活に必要なものが幅広く揃います。また、線路をはさんで南口側には「甲府城(舞鶴城公園)」、北口側には「甲府市歴史公園」があり、甲府市のシンボルとなっています。
甲州夢小路
北口には観光施設としても華やかな「甲州夢小路」があり、駅からすぐ近くなので、地元の人がふらっと回遊できるショッピング施設としても便利です。このほか、多くのイベントが開催される「よっちゃばれ広場」や「山梨県立図書館」もあり、憩いの時間を過ごせるエリアです。
04| 治安:長期的には犯罪は半減傾向で治安はよくなっている
山梨県警察によると、2023年の甲府市の刑法犯発生件数(認知件数)は1,013件。窃盗犯では、自転車盗が増加しており、施錠していない自転車が盗難被害にあっています。電話詐欺の被害件数も増加しており、対策として山梨県警察では、電話詐欺対策機を無償で貸出しています。
甲府市内のここ数年での犯罪件数は増加傾向にありますが、10年前の犯罪発生件数は2,212件だったので、半減しているといえ、ここ10年でいえば治安がよくなってきているといえそうです。
防災面に関しては、甲府市全体の総合防災訓練を毎年8月に行っているほか、市内の小・中学校の児童生徒とその家族を対象とした「親子防災教室」を開催して、日々の減災意識を高めています。
05| 子どもと一緒に楽しめる休日のお出かけスポット3選
甲府市には、新旧織り交ぜたお出かけスポットが充実。そのなかでも親子で楽しめる人気スポットをご紹介します。
①安全性と親子のふれあいを大切にした室内遊び場「ヴァンフォーレおしろランド」
ヴァンフォーレおしろランド
2021年にオープンした、子どもが遊びながら体力づくりをできる室内遊び場で、0歳から12歳(小学生)までの子どもとその保護者が利用できます。
全身を動かして遊べる「アクティブエリア」、ごっこ遊びや想像遊びができる「ロールプレイエリア」、はいはいやよちよち歩きの赤ちゃんにも安心な「ベビーエリア」など、施設内は年齢別、機能別のゾーニングで楽しさと安全性を両立し、親子のふれあいを大切にした環境設定になっています。
子ども用トイレや授乳室も完備しているので、安心して過ごすことができます。
②宝石を使ったアートや展示が盛りだくさん「昇仙峡水晶・宝石博物館 クリスタルサウンド」
昇仙峡水晶・宝石博物館 クリスタルサウンド
水晶の聖地として知られる昇仙峡にある、宝石だけの博物館。水晶をはじめ、ダイヤモンド、エメラルド、サファイヤ、ルビー、トルマリンなど、普段は気軽に見られないような、さまざまな宝石を多数展示しています。
武田信玄と上杉謙信の戦いを600万カラットの宝石で製作した宝石立体像「川中島の合戦」や、宝石を使って描かれた「貴石画」、闇のなかに浮かぶ陳列が魅惑的な誕生石とパワーストーンの展示など、趣向を凝らした展示には目を奪われます。
またミュージアムショップでは、オリジナルのネックレスやブレスレット、パワーストーンなど、ここでしか手に入らない製品を多数扱っています。
③駅チカで地元の人にも便利な、小江戸情緒香るショッピングエリア「甲州夢小路」
甲州夢小路
甲府駅から徒歩1分の立地にある、甲府城下町を再現したショッピングエリアで、移築した古民家や蔵、倉庫など、昔の建築様式を取り入れた店舗が並び、雰囲気満点です。
敷地内には、ワインや宝飾品、和紙といった山梨の伝統工芸品を扱うショップや、県産食材を味わえるレストラン、美術館などが立ち並んでいます。
石畳の路地のほか、明治初期に取り壊されるまで200年以上にわたり時刻を知らせていた「甲府 時の鐘」も再現され、小江戸の情緒があふれるレトロな風情が人気のスポットです。
06| 独自の支援制度:子育て世代にうれしい環境が揃い、移住支援にも力を入れる
甲府市は、未就学児の保育園への入園待機児童は0人を誇るほか、民間を含め35か所ある放課後児童クラブの待機児童も0人ということで、共働きでの子育てがしやすい環境といえます。
また、甲府中央商店街の4商店街が開催している「第2土曜市」では、春と秋に「こどもマルシェ」を実施し、子どもたちに山梨・甲府の魅力を伝えています。
さらに甲府市では移住支援にも力を入れており、甲府市へ移住・定住を考えている人向けの相談窓口「こうふコンシェルジュ」は、東京での移住セミナーやフェアに参加しており、SNSで甲府に関してのお知らせやセミナー情報も発信しています。
現在、東京圏から甲府市へ移住した人で条件にあう人を対象に、単身60万円、世帯(2人以上)100万円、さらに子ども一人につき100万円加算するという、支援金制度も行われています。
07| 知っておきたい家賃相場と新築物件の価格帯
甲府市の賃貸物件の家賃相場は次の通りです。
1LDK:77,200円
2DK:76,300円
2LDK:76,700円
3LDK:74,300円
甲府市の新築・分譲一戸建ての価格相場は、2,000~4,000万円台です。中古マンションの価格相場は、880万円台となっています。
甲府市の2LDK・3K・3DKの家賃相場は75,400円で、中央市よりもやや高く笛吹市よりは約1万円ほど安くなっています。ワンルーム・1K・1DKの家賃相場も中央市よりもやや高くなっています。
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