
新生活が始まる春は、これからの暮らし方を思い描く季節でもあります。
毎日の買い物がしやすいこと、休日にゆったり過ごせる場所があること。街の環境は日常の心地よさに大きく関わるものです。
今回は、家族で理想の暮らしが送りやすい街として、立川(東京)、吹田(大阪)の二つの街の魅力をご紹介します。
<TACHIKAWA>text:Kanta Kosugi、photo:Eizaburo Sogo
<SUITA>text:Yuko Nakano(KEY NOTE)、photo:Junko Kakimoto
東京都多摩地域に位置する立川は、商業や文化、交通の拠点として発展してきた街です。JR中央線、青梅線、南武線が乗り入れる立川駅のほか、多摩エリアを縦断する「多摩モノレール」が利用可能。新宿へ電車で約30分と都心へのアクセスも良好で、市内有数のターミナルとして多くの人が行き交います。駅周辺には百貨店や大型商業施設、飲食店などが立ち並び、日常の買い物や外食に便利な環境です。近年は再開発も進み、商業施設やホテル、文化施設が集まる複合施設が誕生するなど、街の景観も大きく変化しました。ゆったりとした広場や水辺空間も整備され、都市でありながら開放感ある街並みが広がっています。
立川の魅力のひとつが豊かな自然環境です。南部には多摩川が流れ、住宅街エリアに入ると公園も充実。駅の北側には東京ドーム約39個分の広大な土地を誇る国営公園が広がり、四季折々の花や木々を楽しめます。各地とも週末には家族連れでにぎわい、日常の中で自然と触れ合える憩いの場所となっています。商業施設やアクセスが充実する都市の利便性と、身近に水と緑を感じられる環境が共存する立川。子育て世代をはじめ、多くの人にとって理想の暮らしを描きやすい街といえるでしょう。

「PLAY!」は来た人が意味をつくる場所です。
「PLAY!」は2020年に誕生した、美術館と子どもの遊び場が一緒になった複合施設です。オープンを目指すなかで、最初から誰のための場所にするかは、あまり決めすぎないようにしていました。というのも、ここをひとつの完成された場所にするよりは、「入れ物」のような存在にしたいと思ったんです。来てくださる方それぞれが、自分なりの意味や過ごし方を見つけていける余白を残しておきたい。そうすることで、場所自体も少しずつ変わっていくし、関わる人によって育っていくものになるのではないかと考えました。展示についても同じで、何かを一方的に伝えるよりは、どう感じるかを来場者に委ねることを大事にしています。そういう開かれた場であることが、「PLAY!」という場所の一番の特徴です。
展示をつくるうえで意識しているのは、答えを与えすぎないこと。解説を設ければ理解はしやすくなりますが、どうしても体験がひとつに寄ってしまう。僕は、目の前の作品が好きか嫌いかを感じるだけで十分な体験になると思っています。たとえ5分でも見てもらえれば、その人なりの感じ方がちゃんと返ってくるんです。また、新しい価値は子どもから生まれることがすごく多いとも感じています。大人はどうしてもこれまでの経験や前提で物事を見てしまうけれど、子どもはもっと素直に反応する。その視点には、「これから」のヒントがたくさんあると思うんです。だからこそ、大人と子どもが同じ空間で体験できることには意味があります。「PLAY!」は、どちらかが教える側になるのではなく、お互いに影響し合いながら、新しい発見が生まれる場所でありたいですね。
立川には「これから価値が生まれていく場所」という印象を持っています。これまでは多摩エリアの交通拠点としての役割が大きく、どちらかというと通過される街でもあったと思うんです。でも最近は再開発も進み、街に滞在する理由が少しずつ増えてきている。その変化の途中にある感じがとても面白いなと感じています。「PLAY!」もその理由のひとつとして、街の中で新しい流れをつくれる存在になれたらいいなと考えています。地域に暮らしている方にとっては日常の延長でふらっと立ち寄れる場所でありながら、来るたびに少し違う発見がある。そういう体験が積み重なっていけば、街全体の魅力も自然と高まっていくんじゃないかと思っています。
「イラストレーター 安西水丸展 ぼくのあそび I DROW TO PLAY」
2026年5月20日(水)~7月12日(日)
「誕生50周年記念 ノンタン ずっとともだち!!!展」
2026年7月18日(土)~9月27日(日)
地方で暮らしている姉の家族が東京へ遊びに来たとき、みんなで泊まったSORANO HOTELです。一流のもてなしはもちろん、客室数が80室ほどとそこまで多くないため、部屋の広さにかなりゆとりがあって心地いい。環境に配慮して、使い捨てのアメニティがなかったり、料金設定が部屋単位だったりと、いわゆる日本のホテルらしくないユニークな点も魅力だと思っています。客室や屋上のインフィニティプールからは富士山や国営昭和記念公園の景色が見え、リフレッシュできます。


PLAY! MUSEUM/ PLAY! PARK

国営昭和記念公園

MAO RINK TACHIKAWA TACHIHI
吹田(すいた)市は大阪府北部の「北摂」といわれる地域にあります。大阪市に隣接する都会でありながら、緑に溢れていることが大きな魅力。さまざまな調査機関が行う「住みたい街」のランキングでもつねに上位にあがる人気の街です。
吹田の特長として、アクセスのよさがあります。Osaka Metro、阪急、JRなど5つの鉄道と15の駅があり、梅田や京都、三ノ宮と、どこに行くにも便利。新大阪や伊丹空港(大阪国際空港)にも好アクセスで、「急な出張にもかかわらず、30分後には新幹線に乗っていた」という住民の声もあるほどです。市内にはバスがくまなく走り、高速道路や幹線道路も充実しています。
吹田は市内の都市公園の総面積が大阪府内の自治体で3番目の広さ。大規模公園だけでなく、住宅街の小さな公園、美しく整備された並木道など、いつでもどこでも緑を感じながら暮らすことができます。例えば「LIFULL HOME’S」の住みたい街ランキング2026年の近畿圏版「借りて住みたい街」の第1位に輝いた江坂は、ビジネス街でもありながら、江坂公園という大きな公園が広がり、図書館やカフェが隣接。ランチタイムに一息つく人々がたくさんいます。
もちろん住環境も充実しています。マンション、戸建てがバランスよく揃い、どのエリアも街並みはすっきりとしてキレイ。一方で、JR吹田駅界隈は昔ながらの商店街があるなど下町情緒も感じられます。
子育て支援も手厚く、保育所や幼稚園などが多数。市内には大学が5つあり、企業も多いので、「生まれてから学校も職場も吹田」という住民も少なくありません。移住者も年々増加しているので、街に溶け込みやすいはず。ぜひ吹田ライフをはじめてみませんか。
吹田で生まれ育ち、学校に通い、結婚、子育てもしました。スイミング、サッカー、ピアノ、英語といろいろなことにトライできる環境が整い、成人した今も楽しかった、自信になったと話しています。吹田の緑が多くて四季を感じられること、ゆったりとした空気感が好きですね。毎日の散歩が楽しみになります。2025年にカフェをオープンしてからは、街の皆さんが立ち寄ってくれます。気さくで穏やかな人が多く、お店も応援してくださるのでありがたいですね。あらためて、いい街の出身でよかったなと思っています。
開発したクラフトコーラを「コネクト」と名付けたのは、街や人とつながっていきたいという思いから。今、その願い通りになっています。吹田市内にある大学と商品開発のコラボをしたり、吹田くわいをつくるファームに協力いただいたり。みんなで輪になっていこうという市民性なので新しい人ともつながっていきたいです。(中村さん)
都会でもなく、田舎でもなく、とても便利だけど、特別なものがあるわけではない。そんなところが吹田の暮らしやすさなのではと思っています。(樋口さん)
仕事も実家の製麺所の四代目なので、生まれてから吹田を出たことがありません。。吹田はよくも悪くも優等生の街。街の魅力や特性をグラフで表すと正五角形とか正六角形になるでしょうね。どこをとっても「ちょうどいい」。誰にとっても「ここちいい」。他の街から来た人も住みやすいでしょう。ただ、私としては、何か一つぐらい尖らせていきたいと思い、地元の商店街で活動をはじめました。街を面白くするいいアイデアがあれば、教えてもらえるとうれしいですね。


万博記念公園

ニフレル
EXPOCITY内

くるくるプラザ(吹田市資源リサイクルセンター)

発酵・おばんざいカフェ hirochika.(ひろちか)













