千葉県の中央部に位置する市原市は、千葉県で最も広い368.17平方mの面積を有する街です。県庁所在地である千葉市の隣で、千葉市の中心街や東京都心に出るのも便利。一方で、里山を走る小湊鉄道や自然豊かな養老渓谷、ゾウと触れ合える「アニマルワンダーリゾウト」など、ほかでは見られない風景や体験を満喫できるスポットが充実しています。そんな市原市の概要や治安、おすすめのお出かけスポット、家賃相場について紹介します。
ライター:立花裕子(MAP&NEWS.net)
CONTENTS
01| 市原市の概要:海と山、両方の自然・生きものに触れられる街
コンビナートの工場夜景
提供:一般社団法人市原市観光協会
市原市の人口は約27万1,000人。千葉県内では6番目に人口が多い街です。東京湾沿いは国内最大規模のコンビナートが広がる工業地帯で、製造品出荷額は常に全国上位をキープ。最近では、コンビナートの夜景もお出かけスポットとして人気があります。一方、南部は自然豊かな里山地帯で、春先や新緑、紅葉の季節には県内外から多くの観光客が訪れます。
02| アクセスと主要駅:東京都心へ約1時間でアクセス可能
五井駅周辺の様子
市原市の中心は、五井駅周辺になります。五井駅から千葉駅へはJR内房線で約20分。東京駅へも、蘇我駅で内房線から京葉線への乗り換えれば約1時間でアクセスできるので、東京都心は十分通勤・通学圏内です。
五井駅は小湊鐵道始発駅でもあり、これに乗ることで自然公園「いちはらクオードの森」に近い月崎駅や、養老渓谷駅にアクセス可能。いすみ鉄道に乗り継げば、太平洋側のいすみ市に出られます。
車での移動なら、国道16号線と297号線を利用できるほか、館山自動車道の市原ICから京葉道路を経由すれば都心まで約40分。東京湾アクアラインを使えば羽田空港まで約40分でアクセス可能です。
03| メイン駅周辺の様子:駅直結の複合施設があり、日々の生活に便利
サンプラザ市原と小湊鐵道房総里山トロッコ
提供:一般社団法人市原市観光協会
JR五井駅西口には、駅直結の公共複合施設「サンプラザ市原」があり、行政施設から、温水プールやフィットネスジム、会議室・ホールなどがあり、さまざまな用途で利用できます。
また、五井駅から1.7kmほどのところには、約70軒の店舗が入るショッピングセンター「アリオ市原」があります。大型スーパー・イトーヨーカドーのほか、無印良品やロフト、アカチャンホンポ、ダイソーなど生活に便利な店が揃っており、映画館もあるので、日々の買い物にも休日のお出かけにもおすすめです。
車を出せば、スーパーのほかGUやニトリなど100軒以上の店舗が集まる「ユニモちはら台」、24時間営業のスーパーもある「イオンタウンたつみ台」も10~20分ほどでアクセスでき、買い物には便利な環境が整っています。
04| 治安:刑法犯認知件数は減少傾向で、10年前の半分以下
千葉県警が発表している犯罪統計によると、市原市の2021年の刑法犯認知件数は1,607件。千葉県全体の傾向と同じく右肩下がりで減少しており、2012年の3,903件から見れば、半分以下になっています。
2021年中の人口1万人あたりの犯罪発生件数は60.2件で、千葉県の平均52.0より高く、県内の市区町村では多い方から5番目でした。ただし、東隣の千葉市中央区に比べれば人口あたりの犯罪発生件数は少なく、比較的治安はよいといえそうです。市内で起きた犯罪の約3分の1は五井駅周辺エリア、同じく3分の1がJR線沿いの市原地区・姉崎地区で発生しています。
05| 自然やさまざまな生き物と触れ合える休日のお出かけスポット4選
自然や生きものと触れ合える体験型施設が充実している市原市。おすすめのお出かけスポットを4つ紹介します。
①ゾウやキリン、カンガルーなど、さまざまな動物と触れ合える「アニマルワンダーリゾウト」
2021年に、「市原ぞうの国」が「サユリワールド」との2エリアとなり、リニューアルオープンしたリゾート型動物園。「市原ぞうの国」では、10頭のゾウをはじめ、カピバラやカバなど約70種類の動物を飼育中。ゾウがサッカーやダンスなど大迫力のパフォーマンスを繰り広げる「ゾウのパフォーマンス」は毎日開催。ほかにも、ゾウの背中に乗れる「ぞうさんライド」、鼻にぶら下がれる「ぞうさんリフト」など、ゾウと触れ合えるアクティビティが充実しています。
「サユリワールド」は、「動物同士の共存」「人間と動物の共存」がテーマ。キリンやカンガルー、ラクダ、二ホンジカなどが自由に暮らしており、さまざまな動物と触れ合えます。
②初心者から上級者まで誰でも楽しめる、桟橋スタイルの海釣り公園「オリジナルメーカー海づり公園」
提供:一般社団法人市原市観光協会
千葉県内で唯一の桟橋スタイルの海釣り公園。海に向かってのびる約120mの渡り桟橋の先に、岸と並行に幅10~15m、長さ300mの釣り桟橋があり、そこから海釣りを楽しめます。釣り具は管理棟で購入やレンタルができるので、手ぶらで訪れても大丈夫。釣り場には指導員が常駐しており、わからないことがあればいつでも質問可能です。しっかりした柵があるので、小さな子ども連れでも安心。トイレや食堂も完備されており、快適に釣りを楽しめます。
月間釣り大会や親子釣り大会、釣り教室といったイベントもあり、釣り初心者から上級者まで誰でも参加可能。なお市原市の施設なので、中学生以下は無料で利用できます(小学生以下の利用には成人の付き添いが必要)。
③キャンプにバーベキュー、イルミネーションと1年中遊べる自然公園「いちはらクオードの森」
提供:一般社団法人市原市観光協会
房総半島のちょうど真ん中辺りに位置する、市原市が管理する自然公園。園内には10コースの遊歩道や植物園、キャンプ場などが整備されており、年間通してバーベキューが可能。ゴールデンウィークと夏休みには、キャンプも楽しめます。
春は桜、初夏には約1万2,000株の花菖蒲が咲き誇る菖蒲園やあじさい園など、季節ならではの見どころもいっぱい。展望台からの景色は格別で、「ちば眺望100景」に選ばれています。また、4~5月にかけては大空を力強く泳ぐ鯉のぼりの姿を、11月下旬~12月下旬には、園を鮮やかに彩るイルミネーションを見ることも可能。入園無料なのも嬉しいところです。
④6つの滝を巡るトレッキングと温泉でリフレッシュ「養老渓谷」
提供:一般社団法人市原市観光協会
市原市の南部に広がる、養老川の浸食によって生まれた渓谷。一帯は県立養老渓谷奥清澄自然公園となっており、紅葉の名所として知られています。養老川にかかる朱塗りの2連の太鼓橋「観音橋」や、落差30mの県内最大の滝「栗又の滝」をはじめとする6つの滝、約140年前に養老川の支流・蕪来川の流れを変えて耕地に転用するために作られた「弘文洞跡」などの名所を巡るトレッキングが人気。周辺には、全国でもめずらしい「黒湯」の温泉郷・養老渓谷温泉があり、日帰り入浴も楽しめます。
06| 中学生以下の子どもは公共施設の利用料金が無料に
市原市は、都心や羽田・成田両空港から1時間程度でアクセスできる立地を生かし、「世界に一番近いSATOYAMA」として、豊かな自然の保全に取り組むとともに、環境資源を生かした観光地づくりを進めています。そんな取り組みもあって、2021年には千葉県内の自治体として初めて、内閣府から「SDGs未来都市」に選出されました。
移住・定住支援や子育て支援にも力を入れており、結婚を機に市内に定住する若者に対して住居費や引っ越し費用の一部を補助する制度や、親世帯が市内に居住する子育て世帯が市内で住宅を取得する場合に、住宅取得の一部を補助する制度があります。
子育て支援では、保健師等によるアドバイスや出産前後の家事サポートなどを通じ、妊娠・出産・子育てを切れ目なく支援する「子育てネウボラセンター」という独自の制度を実施。また、中学生以下の子どもは、すべての公共施設の利用料が無料です。「スケートコートオリプリランド」や水泳プール、「オリジナルメーカー海釣り公園」など、ユニークな公共施設を子どもが使いやすい環境が整っています。
07| 市原市に住みたいと思ったら、知っておきたい家賃と新築物件の相場
市原市の賃貸物件の家賃相場は次の通りです。
1LDK:72,000円
2DK:52,500円
2LDK:86,300円
3DK:59,900円
3LDK:108,800円
新築・分譲一戸建ての価格相場は
2,000万円台~4,000万円台
となっています。
また、市原市内の中古マンションの価格相場は、1,000万円台となっています。
賃貸物件は、ほとんどがJR内房線の五井駅、姉ケ崎駅、八幡宿駅周辺か、小湊鐵道上総村上駅周辺に集中しています。家賃相場は、五井駅、姉ケ崎駅周辺がやや高めです。
08| 市原のことならおまかせ! おすすめの不動産会社
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立花裕子(MAP&NEWS.net) ライター