公開日: 2022.06.22 最終更新日: 2023.10.26

風光明媚な景観と都市の利便性を兼ね備えるコンパクトシティ。香川県・高松市の実力

風光明媚な景観と都市の利便性を兼ね備えるコンパクトシティ。香川県・高松市の実力

四国の交通の要所として知られる高松市は、高松城の城下町として発展してきました。JR高松駅を中心に、碁盤の目のように整備された環境に官公庁や民間企業、さらには商業施設などがコンパクトにまとまっています。最近では、温暖な気候風土が注目され、子育て世代を中心に移住者が増えているそう。そんな高松市の街の概要や、主要駅のアクセス、治安や支援制度をご紹介します。

編集:アントレース

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01| 高松市の概要:四国の玄関口として発展し続ける街

日本一小さい県・香川県。県庁所在地である高松市は、東西に約23km、南北に約36kmの面積に人口約42万人が住む県内最大の都市です。北は瀬戸内海に面し、南には讃岐山脈が広がっています。海と山に囲まれた豊かな自然がありながら、間に広がる讃岐平野は国の出先機関や企業の支店、デパートや商業施設などが多く立ち並ぶ、経済の中心地として発展してきました。瀬戸大橋の開通や新高松空港の開港、四国横断自動車道の高松までの延伸など、陸・海・空と発達した至便な交通網のおかげで、自然と都市が程よく調和したコンパクトで暮らしやすい街となっています。年間を通して降水量が少ない瀬戸内海特有の温暖な気候は大変過ごしやすく、全国で3番目に自然災害が少ないというのも特長です。

3年に1度開かれるアートフェスティバル「瀬戸内国際芸術祭」や、4年に1度開催される「高松国際ピアノコンクール」は、高松市が舞台。海外からも多くのゲストが訪れる国際的な都市としての一面も持ち合わせています。

そんな魅力溢れる高松市には、近年、移住する人が増えています。2020年度の移住者数は、2,721人(1,848世帯)で、集計を始めた2014年度以降、過去最多となりました。若者や子育て世代を中心に増加傾向にあり、その要因は子育て環境の充実や物価の安さ、都市機能がコンパクトにまとまっているので移動がしやすくお買い物が便利など、さまざまです。先輩移住者たちが中心となって活動をする「たかまつ移住応援隊」が設置され、移住前も後も手厚くサポートをしてくれるのも移住への後押しの一因かもしれません。

高松市の中心となるJR高松駅は、本州や四国の各都市へのターミナル駅としての役割を担っています。駅のすぐ近くには、日本一長いアーケードを誇る「高松中央商店街」が南北に延びて、人々の暮らしを支えています。文化財庭園の中で最大の広さをもつ特別名勝 栗林(りつりん)公園は、高松駅から南に約2.5kmの距離。緑豊かな公園が多数点在し、人々の憩いの場となっています。また、高松市は、松盆栽の一大産地。市内には約60もの盆栽園が軒を連ね、全国シェア8割を占めています。昨今の海外での盆栽人気も相まって、輸出が拡大しています。

香川県といえばうどんが有名で「うどん県」としても知られていますが、その名の通り、うどん用の小麦粉の使用量は全国1位。2位の埼玉県の2倍以上の多さです。高松市は小麦の収穫量が県内1位で、市内には老舗店から卸をメインに展開する製麺所、新進気鋭の変わり種うどん店まで、数多くのうどんの名店が並びます。高松市中心部は起伏の少ない平坦な道なので、市内7か所に設置されているレンタサイクルを利用して、自転車でうどん店巡りを楽しむのもおすすめです。

商業施設が街の中心地に集約され、買い物がしやすく便利なだけではなく、国際的なアートフェスティバルやさぬき高松祭りといった伝統的なお祭りなどもある。地域の人たちとの繋がりや国際的な文化都市としての一面に触れられるなど、都市の便利さと田舎ののどかさがコンパクトにまとまっていて生活のしやすい環境が整っています。

02| アクセスと主要駅:市内中心部には約1時間以内でアクセス可能

陸・海・空からアクセスが可能な高松市。まずは県外からのアクセス方法をご紹介します。

空の玄関口である高松空港へは、国内線では羽田、成田、那覇の3都市を結ぶ1日13便が就航。羽田から約1時間20分、成田からは約1時間30分で到着します。国際線は、ソウル、上海、台北、香港の4都市を結ぶ直行便が就航していますが、現在は運休中となっています(2022年6月)。ちなみに、空港から高松市内へのアクセスは、リムジンバスが便利で、所要時間は約40分です。

本州の岡山をはじめ、大阪や神戸、広島、九州などへは、鉄道や高速バス、大型フェリーとさまざまな交通手段が利用できます。本州の岡山とは、瀬戸大橋を渡る快速電車「マリンライナー」で結ばれ、約1時間で行き来が可能。寝台特急「サンライズ瀬戸」を利用すると、東京から約9時間30分で到着します。神戸からフェリーで入港することも可能。所要時間は約4時間と長めですが、平日の通常料金は1,990円とリーズナブルです。途中、本州と淡路島を結ぶ世界で2番目に長い吊り橋の明石海峡大橋を通り抜け、その光景は一見の価値あり。直島や小豆島といった離島への定期便のフェリーも高松港から出ています。

高松市内は、電車やバスの交通網が発達しているので、市内のどこからでも約1時間程度で中心部にアクセスできます。中心となるターミナル駅は、JR高松駅。徳島方面へ向かう高徳線、松山・高知方面を結ぶ予讃線と土讃線、本州の岡山方面へ向かう瀬戸大橋線の4路線が運行。高松琴平鉄道(通称ことでん)は、高松築港駅から県西の琴平に向かう琴平線、瓦町駅から県南部へ向かう長尾線、東へ瀬戸内海に沿って走る志度線の3路線が走ります。

市内をめぐるショッピング・レインボー循環バスの利用も便利です。高松駅を起点に東まわりと西まわりに走り、市内観光だけではなく、県庁や市役所、商業施設なども通るので生活の足として利用できます。

03| メイン駅周辺の様子:今後3年にわたる再開発ラッシュで、さらなる発展も

アクセスの中心であるJR高松駅は四国最北端の駅で、JR四国で最多の利用者数となっています。駅直結の商業施設「COM高松」には、レストランや書店やカフェなどが入居。駅南側にはバスターミナルが整備されており、県外への高速バスや市内を走る路線バスといったほぼすべてのバスの発着所となっています。

駅から徒歩約10分のところには高松中央商店街があり、ファッション、グルメ、カフェなど総店舗数約860軒が並び、高松市民の生活の拠点となっています。

駅北側の高層マンションやオフィスビルが多数並ぶ高松港一帯のエリアは「サンポート高松」。なかでも四国最大の高層ビル「高松シンボルタワー」は、国際会議場やホテル、レストランやショッピングモールなどが併設され、ホテルや公共施設、広場などが一体となった複合施設です。

このエリアは、今後3年間で大規模な再開発が続きます。2023年には高松駅と直結した駅ビルがオープンし、スーパーやレストラン、エステやネイルサロンなど約70店舗が入居予定。2024年にはスポーツの国際大会や1万人規模のコンサートが開催できる県立体育館が、2025年には徳島文理大学の香川キャンパスがオープンする予定となっています。四国の玄関口として、ますますの発展が期待されるエリアとなっています。

04| 治安:犯罪件数が7年連続で減少し、安心して住める街に

高松市の2019年度の刑法犯認知件数は、2,477件、人口1,000人当たりでは、5.93 件でした。中核都市として比較されることが多い四国の愛媛・松山市の3,540件、人口1,000人当たり6.92件と比べると、少ないといえます。

香川県警の発表によりますと、香川県全体で2021年の1年間に起きた刑法犯認知件数は3,801件で、7年連続で戦後最少となりました。いわゆるひったくりといった街頭犯罪が全刑法犯に占める割合も37%から24%に減り、減少傾向にあります。

地方都市に多い空き家問題。香川県は、防犯対策も兼ねた空き家バンク「かがわ住まいネット」を設置し、増え続ける空き家の適正な管理や利活用を促す取り組みを進めています。こうした活動もまた、安心・安全な街づくりに一役買っているといえるかもしれません。

05| マドリームが選ぶ、気軽に訪れたいスポット

世界中から観光客が訪れる名勝地や長さも高さも日本一の商店街、香川名物「讃岐うどん」の名店まで、高松に住んだら訪れたいスポットを3つご紹介します。

①「一歩一景」が楽しめる広大な敷地を持つ「特別名勝 栗林(りつりん)公園」

JR高松駅より南に約2.5kmのところに位置する「栗林公園」は、江戸時代初期に高松藩主・高松松平家の時代に造られた回遊式大名庭園で、国の特別名勝に指定されています。フランスの旅行ガイドブック「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」(2009年3月初掲載)では最高評価の三ツ星に選ばれたことがあり、高松市に来たらぜひ訪れたいスポットです。

文化財庭園として日本最大の広さをもち、平庭部は東京ドーム3.5個分、背景となっている紫雲山を含めると東京ドーム16個分の約75ヘクタールにもおよびます。広大な敷地に6つの池と13の築山が配置され、起伏に富んだ四季折々の景色が楽しめます。江戸初期の優れた地割り石組みを有する南庭と、明治以降に整備された近代的な公園の北庭に分かれ、それぞれ違った顔をもつのも魅力。一歩歩くごとに景色が変わる「一歩一景」を楽しみながら、ゆったりと散策してみてはいかがでしょうか。

②日本最長のアーケードを誇る「高松中央商店街」

地元住民の生活の一部として、またちょっとした観光名所として知られているのが、高松中央商店街です。3本の幹線道路を貫く総延長約2.7kmのアーケードは、日本一長いといわれています。8つの商店街から構成され、若者が多く一番の賑わいを見せる丸亀町商店街、高松駅に近く、ビジネスホテルなどがあることからビジネスマンが多い兵庫町商店街、地元の名物などが味わえる居酒屋やスナックなどが多く夜ににぎわいを見せるライオン通商店街など、それぞれ商店街のカラーも異なります。

中でも、丸亀町、片原町、兵庫町の3つの商店街が交差する地点にあるドームは、高松中央商店街を象徴するスポット。直径約26m、高さ約32mのガラス張りのドームは、アーケードの高さ日本一でもあります。週末にはさまざまなイベントが行われ、通り行く人を楽しませてくれます。高松城の城下町であったためか、碁盤の目のようになっているので、歩きやすいのも特長です。

③2代目考案の半熟玉子天が人気「元祖セルフうどんの店 竹清(ちくせい)」

1968(昭和43)年創業のうどん店。讃岐うどんの本場で行列のできる名店。今では一般的となっていますが、自分でうどんを湯がき、トッピングを乗せて席まで運ぶセルフ形式のスタイルは、ここ竹清が元祖といわれています。うどんは半玉~5玉まで注文でき、天ぷらはどれも1個150円。うるめ、イリコ、昆布を使ったダシは、あっさりとした中にもうま味のある奥深い味です。

創業者の竹田清一から跡を継いだ2代目女将が考案したという半熟玉子天やちくわ天が人気。天ぷらは、注文をしてから調理するので、いつでも揚げたてでサクサクの天ぷらが楽しめます。フリーで楽しめるトッピングは、レモン、梅干し、わかめ、しょうが、ごま、ネギ、天かす、かつお節と充実しています。

06| 独自の支援制度:子育て支援拠点数が多く、子どもが安心して暮らせる環境が整う

日本経済新聞社および日経xwoman(クロスウーマン)の「自治体の子育て支援制度に関する調査」の結果では、「共働き子育てしやすい街ランキング2021」で、高松市が中四国9県の中で1位(全国29位)に選ばれています。中学生まで所得制限がなく医療費の助成があることや、病児・病後児の保育施設の充実など、子どもが安心して暮らせる環境が整っています。

ほかに子育て支援拠点数は全国4位、子どもが遊べる公園など都市公園等面積は全国7位、救急病院数は全国7位です。また乳幼児をもつ家庭への戸別訪問(こんにちは赤ちゃん事業)といった取り組みも行っています。

07| 高松市に住みたいと思ったら、知っておきたい家賃相場と新築物件の価格帯

高松市の家賃や新築物件の相場は次の通りです。

2DK:46,300円
3DK:47,400円
1LDK:58,100円
2LDK:58,600円
3LDK:84,600円


新築・分譲一戸建ては、

2,400万円台~6,200万円台

から多くの物件が販売されています。

中古マンションは

築1~3年以内:2,600万円台
築20年以上:平均1,200万円台


となります。

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