人口増加が続く、子育て世代の人気のコンパクトシティ・埼玉県八潮市の住みやすさ＆治安

八潮中央公園

埼玉県の東南部、東京都心から北東約15kmのエリアに位置する八潮市。南側を東京都足立区と葛飾区、東側を三郷市、西側と北側を草加市と接し、市域は東西約5km、南北が約7.5kmのコンパクトな街です。

関東地方のほぼ中央に広がる中川低地と呼ばれる標高1～4mの平坦な土地にあり、市内を中川・綾瀬川・垳川・大場川・伝右川の一級河川が流れています。古くから河川の恩恵を受け、同時に災害にも悩まされてきました。

江戸時代より水運の便がよいことから栄えた土地で、内陸に位置しながらも地名に“潮”とつくのはそうした歴史から。かつては、八條、潮止、八幡の3つの村があり、合併に際して、その頭文字をとって「八潮」に。1972（昭和47）年には市制へと移行しました。

かつては、河川の水をひいた農業用水が市内を縦横に流れ、のどかな農村地帯が広がっていましたが、2005（平成17）年につくばエクスプレスが開業し、市内に初めての鉄道駅「八潮駅」が誕生すると様相は一変。都心へのアクセスが良好なことから、急速にベッドタウンとして発展。今では、市南東部に工場群などが集まっているほかは、市内の大半のエリアが住宅地になっています。

八潮市の人口は、1990年代初頭から2005（平成17）年までは7万人台中頃で推移していましたが、つくばエクスプレスの開業に伴う宅地開発が始まると急増。2010（平成22）年には早くも82,000人を超え、大幅な人口増加が始まりました。その後も人口増加は続いており、2023（令和5）年5月現在では92,000人に達しており、将来的には10万人都市を目指し、土地区画整理事業を進め、子育て世代の利便性を図るためにさまざまな施策を展開中です。

つくばエクスプレスを利用すれば秋葉原駅まで最短約17分と短時間で都心へアクセスでき、区画整理で整然とした街並みが形成され、水辺の自然にも事欠かない八潮市。子育て世代をひきつける多くの魅力を持ち合わせた街です。

八潮駅

八潮市のアクセスの中心となるのは、市内唯一の鉄道駅であるつくばエクスプレスの八潮駅です。

八潮駅から秋葉原駅までは、区間快速で約17分、普通でも約19分でダイレクトアクセスが可能。また、途中駅の北千住駅までは約7分、新御徒町駅までは約15分。これらの駅で各線に乗り換えれば、都心の多くの駅まで短時間でアクセスが可能。例えば、大手町駅まで行くには、北千住駅で東京メトロ千代田線に乗り換えルートで約35分、新宿までは新御徒町駅で都営大江戸線に乗り換えると新宿西口駅まで50分弱となります。

また、つくばエクスプレスの下り電車を利用し、終点のつくば駅からバスを利用すればハイキングなどで人気の筑波山へも気軽に出かけられます。さらに、大型商業施設のある流山おおたかの森駅、柏の葉キャンパス駅、守谷駅なども気軽に出かけられます。

市内のアクセスに関しては、八潮市コミュニティバスと東武バスセントラル、京成橋、朝日自動車各社の路線バスがカバー。八潮駅前からは、羽田、成田両空港行きの高速バスも運行しています。

フレスポ八潮

八潮駅の開業とともに駅周辺には商業エリアが形成されてきました。その象徴といえるのが、駅の北側に2006（平成18）年4月に開業した「フレスポ八潮」。3階建ての建物には、スーパーマーケットを核店舗に、ドラッグストア、100円ショップ、生活雑貨、ファッション、各種サービス、レストラン、カフェなどが入居しています。

駅の南側にもスーパーマーケットの「ヤオコー」、ディスカウントストアの「アコレ八潮」、商業施設の「BiVi八潮」などがあり、八潮市役所駅前出張所や「やしお駅前公園」も。多くの商業施設は営業時間が長く、駅利用者の利便性を高めています。

八潮市の2022（令和4）年の犯罪認知件数を見ると841件となっています。隣接する三郷市が1,000件、草加市が1,892件となっており、件数自体は多くありません。ただ、犯罪率（人口1,000人あたりの犯罪者数）は9.0となっており、これは埼玉県内で多い方から3番目となっています。ちなみに、草加市が7.6で5位、三郷市が7.0で9位ということから、東京圏に近いことが影響しているかもしれません。ただ、その多くが窃盗となっており、殺人・強盗などの凶悪犯罪はまれです。

川沿いの自然に恵まれ、子どもたちにとって遊ぶ場所に事欠かない八潮市。子育て世代に人気の店も多く、また、近年はパキスタン人のコミュニティ・ヤシオスタンも有名に。そんな八潮のよさに触れる3つのスポットをご紹介します。

3月上旬には花桃と菜の花が咲き誇る

市内を流れる中川の河川敷に整備された約1万300平方mの広大な公園。春には花桃や菜の花、ネモフィラ、桜、秋には彼岸花や コスモス、マリーゴールドなどが次々と開花します。中でも3月上旬から咲き始めるピンクの花桃と黄色の菜の花の共演は見事。

花桃まつり

例年、この時期には花桃まつりが開催され、さまざまなイベントも行われます。隣接して、子どもたちが安心して水辺の遊びを楽しんだり、自然に触れ合えたりする「中川やしお水辺の楽校」もあります。

Cafe Kissaの外観

八潮駅近くにある北欧風のおしゃれな佇まいのカフェです。オーナー自身が子育ての最中に「ベビーカーで子どもを連れ、たまにランチしたりお茶したりできるカフェがあればいいのに」と思ったことをきっかけに誕生。子育て中のママが多い八潮市ならではのカフェ。

木のあたたかみを感じる内観

木のぬくもりを生かした店内は、ナチュラルな印象でくつろぐことができます。「ちょっと一息つこうかな」という子供連れのママさんをはじめ、男性おひとりさまや年配の方も来店するなど幅広い層に人気。こだわりのコーヒーをはじめ、紅茶、ジュース、オリジナルドリンクが揃い、週替わりランチをはじめ食事メニューも豊富です。

ハラール屋台村の外観

八潮市で暮らすパキスタン出身の人のコミュニティ「ヤシオスタン（八潮＋パキスタン」が名前の由来になっている、「ナショナルマート＆ハラール屋台村八潮スタン」が2023年3月にオープン。

ハラール屋台村の内観

アジア各国の食品や調味料が並ぶハラールスーパーマーケットと、パキスタン料理やマレーシア料理などが並ぶ全7店舗が揃うハラール屋台村が隣接。すべて野菜や穀物、豆類などのハラール食材で統一され、日本では珍しいハラール料理の数々が楽しめます。

現在も人口増加が続き、子育て世代の多い八潮市。中学校卒業までの医療費が免除になったり、2008年には小学校と中学校の一貫教育をスタートさせたりするなど、子育てから教育まで様々な支援策を設けています。

・やしお子育てほっとステーション
子育て支援の拠点となる場。子育て親子が気軽に集える「子育てひろば」や地域の子育て情報を紹介する「子育てコーディネーター」のサービス、子育て経験のあるボランティアが訪問し、育児などを一緒に行う「ホームスタート」や「ファミリー・サポート・センター」などの活動を展開しています。

・子育てひろば
おおむね3歳未満の児童と保護者の子育て親子が気軽に集える場。うち解けた雰囲気の中でお互いに語り合い、相互に交流することができます。また、子育てに関する相談、アドバイスを職員が行ってくれます。

・子育て世代包括支援センター「にじいろ子育て相談室」
専任の専門職員が、母子健康手帳交付時にすべての妊婦さんと面談を実施。妊娠・出産・子育てに関するさまざまな相談に応じてもらえ、アドバイスを受けられます。相談内容によっては、関係機関と連携してもらえ、妊娠期から子育て期まで継続した支援が受けられます。

・八潮こども夢大学
小学校5年生～中学校1年生が対象。さまざまな分野の大学等と連携し、学ぶことの意義や将来の夢を育むことを目的とし、大学等に出向き、体験学習や講義を受けられます。また、大学の施設を見学したり、昼食を学食で食べたりすることも。

・8ゼミ
学習塾との連携事業。学習内容が増えて難しくなる小学校5年生を対象に、学習塾の先生が国語と算数を教えてくれ、学力を伸ばすことができます。

埼玉県八潮市の家賃や新築物件の相場は次の通りです。

賃貸マンション・アパートの目安は下記。

2DK：80,000円
3DK：100,000円
1LDK：90,000円
2LDK：110,000円

新築・分譲一戸建ては

3,000万円台前半

から多くの物件が販売されています。

中古マンションは

築5年～15年以内：2,000万円台後半
それ以上の築年数：2,000万円台前半

となります。