市内のどこへでも気軽に出かけられる日本一のコンパクトシティ、蕨市の住みやすさ＆治安

線路と街並み

埼玉県の南東部に位置し、北西部をさいたま市、東北部から南東部にかけて川口市、南部から西部にかけて戸田市に囲まれた蕨市。市域面積は5.1平方キロメートルで、埼玉県はもとより日本全国で最も小さい市として知られます。

市内唯一の駅であるJR京浜東北線の蕨駅からは、上野駅へ約24分、東京駅へは約31分。アクセスのよさから住宅地として人気が高く、現在の人口は約75,000人です。人口密度は1平方kmあたり14,000人を超え、東京23区を除くと全国一となっています。

市域全体が住宅地と商業地域で構成されており、市域の東端から西端までは直線距離で4kmほどのコンパクトシティ。商店街や商業施設、市役所をはじめとした公共施設などへも気軽にアクセス可能。さらに、公立病院の蕨市立病院や市内の40以上の医療機関、大小40以上の公園もあります。

住宅地として発展しはじめたのは戦後からと歴史があり、市内がコンパクトなことも相まって住民の交流が盛んで、さまざまなコミュニティ活動が展開されています。交流の場になる公民館は7館、児童館は5館、地域子育て支援センターは4施設、老人福祉施設が3施設。さらに市民体育館や図書館、保健センターなども。自転車ならどこへでも気軽に出かけられそうです。

そんな市民活動の象徴となるのが、成人式の原型となった「成年式」。蕨市では戦後すぐの1946（昭和21）年、青年団が次世代を励ます行事として成年式を開催。全国から注目を集め、1948（昭和23）年に国民の休日「成人の日」を制定するきっかけとなったのです。蕨市は現在も成年式の名で式を挙行し、2023（令和5）年で77回の歴史を誇ります。そのほかにも、わらび機まつり、蕨市民公園桜まつり、あさがお＆ほおずき市など、歴史ある市民の交流の場も豊富です。

東京都心へのアクセスが良好で、買い物や公共施設へ出かけるのも便利、そして幅広い年代層の交流がある蕨市。東京都に隣接する街ながら、どこかホッとする、心安らかな街の暮らしができそうです。

JR蕨駅駅舎東口

アクセスの中心となるのは、市内唯一の鉄道駅であるJR京浜東北線の蕨駅です。都心方面と大宮方面へ便利にアクセスできます。また、2駅隣の赤羽駅ではJR埼京線に乗り換え可能。新宿、渋谷方面へのアクセスもスムーズです。

京浜東北線
赤羽駅約9分、上野駅約24分、東京駅約31分、新橋駅約35分、品川駅約40分

池袋駅約22分、新宿駅約27分、渋谷駅約35分　※いずれも赤羽駅で埼京線に乗り換え

なお、住まいの地域によっては、京浜東北線の西川口駅、埼京線の北戸田駅、戸田駅、戸田公園駅も便利に利用できます。

イトーヨーカドー錦町店

蕨駅の周辺は大きく東口側と西口側に分かれます。蕨駅は川口市との市境の近くに位置しているため、東口改札を出て通りを50mほど進んだところにある交差点を渡れば川口市となります。

特筆すべきは、東西両口ともスーパーが数多くあること。東口側には、「東武ストア蕨店」「ライフ蕨駅前店」「ビッグ・エー 蕨塚越3丁目店」と三つのスーパーが。さらに「イオンタウン蕨」「コモディイイダ蕨店」も徒歩圏です。西口側には駅近くに「西友蕨店」「マルエツ蕨店」、さらに徒歩圏内に「マルエツ 蕨北町店」「ヤオコー 蕨錦町店」なども。どの方角に住まいを選んでも、駅との往復の間に立ち寄れる店舗があるでしょう。また、24時間営業の西友をはじめ、早朝から深夜まで営業している店舗もあるので、日常の買い物には非常に便利です。東西両口とも商店街もあるので、飲食店や個人商店、全国チェーンの店舗なども数多くあります。

蕨市の犯罪認知件数は、2021（令和3）年が535件、2023（令和5）年は599件となっており、若干増加傾向にあります。また、犯罪率（人口1,000人あたりの犯罪件数）は、2021（令和3）年が7.1件、2022（令和4）年は8.1件となっています。埼玉県内72市区町村の中では、2021年が6位、2022（令和4）年は4位で、県内でも上位です。これは、駅周辺にさまざまな業種の店舗が密集していることや人口密度の高さ、日本の生活に慣れていない外国人住民が総人口の約10パーセントを占めるほど多いことも関係しているかもしれません。

そこで市では、さまざまな防犯施策を実施。「蕨市街なか防犯カメラ」として、犯罪抑止力の向上とともに、犯罪発生時の解決に役立てていこうと、町会や警察と連携を図りながら、市内各所に140台の防犯カメラを設置するなどしています。

コンパクトな街で、昔から住民同士が交流をしてきたことで知られる蕨市。そんな蕨市を代表する、住民同士の交流が楽しめるスポットをご紹介。

わらび機まつり

例年8月上旬に開催される蕨市最大級の規模を誇るお祭りで、文字通り夏の風物詩となっています。江戸時代の終わりごろから綿織物業が盛んになり、昭和30年代まで生産が続いた蕨市。かつては七夕に織物業者が集まり「機業創始の日」として行っていましたが、街全体のお祭りへと発展。1951（昭和26）年に第1回が行われ、1955（昭和30）年から8月7日を中心に開催されるように。2023（令和5）年で第71回目を迎えた伝統あるお祭りです。

会場内にはたくさんの七夕装飾が飾られる

メインとなる会場は蕨駅西口駅前通りと駅前ロータリー、桜橋通り。地元商店による装飾コンクール出品作品や市内の小学生・保育園児たちが制作した七夕装飾が一帯に飾られ、七夕の風情を演出します。織姫広場ステージや西口駅前ロータリーのスターライトステージでは音楽ライブやダンスが繰り広げられるほか、手踊り、地元物産の直売など、内容盛りだくさんなお祭りです。

塚越商店会

蕨駅東口から南東へと延びる「わらびNo.1ストリート」と並走する「塚越大通り」に囲まれたエリアで、埼玉県から元気に活動している商店街として「黒おび商店街」に認定されています。蕨駅周辺でも指折りの活気ある通りで、イベントも盛んに開催。

イベントも積極的に開催

中でも人気のイベントは7月に行われる「あさがお＆ほおずき市」。あさがおとほおずきの販売をメインに、フリーマーケット、模擬店、子ども向け金魚すくい・ヨーヨー釣りなどが通りで行われます。

あさがお＆ほおずき市

また、近年は商店街近くの末広公園で年２回「朝マルシェ」を開催。地元農家の新鮮な野菜販売や、さまざまな朝ごはんを食べたり、ハンドメイド作品の買い物を楽しんだりできます。

近年は朝マルシェも

蕨市民公園

蕨駅から歩いて15分ほどの場所にある蕨市で最大の広さの公園です。広々とした芝生の広場があり、周辺には桜を中心として木々が茂り、街中にいるとは思えない開放感があります。

広場の周辺にはジョギングコースが整備されているほか、せせらぎなども。また、春にはお花見の利用者でにぎわう芝生広場もあります。公園の北側には2021（令和3）年にリニューアルした大型滑り台やターザンロープなどがある複合遊具のほか、砂場、幼児向け遊具などが揃っています。

芝生広場

蕨市は市域の端から端までが、最長でも4kmほど。これは国が定めた、小学生が通学する上限の距離と同じです。そんなコンパクトな街に、認可保育園が15園、小学校は7校、中学校が4校（私立1校含む）も。市内どこからでも小学校まで歩いて約15分以内と安心して通園・通学ができます。

蕨市は公共施設も多く、それを生かしたさまざまな施策を実施しています。

蕨市子育てミニフェスタ
市役所とNPO法人による未就学児とその親を対象としたイベント。ハイハイレースや各種セミナー、プロ演奏家によるコンサートをはじめ子育てにまつわる催しが行われます。

地域子育て支援センター
市民の子育てを応援する施設で、市内に四つのセンターが設置されています。親子の交流や子育ての相談、子育てに関する講座やイベントなどを実施しています。

こども家庭センター「わらべび」
妊娠中の人から子育て中の人まで、さまざまな相談ができるスペース。妊娠届の受付も行っており、保健師から子育て情報や妊娠期の過ごし方、利用可能な制度などの話を聞けます。また、子育て相談広場では、予約制・個別相談にて、妊娠中の生活や体調、出産や育児のことなどを相談できます。

蕨市の家賃や新築物件の相場は次の通りです。

賃貸マンション・アパートの目安は下記。

2DK：90,000円
3DK：100,000円
1LDK：110,000円
2LDK：130,000円

新築・分譲一戸建ては

5,000万円台前半

から多くの物件が販売されています。

中古マンションは

築5年～15年以内：4,000万円台前半
それ以上の築年数：3,000万円台後半

となります。