公開日: 2024.06.18 最終更新日: 2024.06.19

景観に優れた静かで穏やかな暮らし。 海と山に囲まれた自然に恵まれた街・兵庫県芦屋市の住みやすさや治安

景観に優れた静かで穏やかな暮らし。
海と山に囲まれた自然に恵まれた街・兵庫県芦屋市の住みやすさや治安

芦屋川と街並み

芦屋市は、兵庫県の南東部に位置する都市。豊かな緑と水に恵まれ、落ち着きのある街並みが広がる住宅地であり、「六麓荘町(ろくろくそうちょう)」をはじめとする高級住宅街のある街として、全国にも知られています。

大阪や神戸へのアクセスもよく、治安も良好。商業施設も充実していることから、単身者から子育て世代、高齢者まで、幅広い世代が住みやすい街として人気がある地域です。

ここでは、そんな兵庫県芦屋市の暮らしやすさや治安、家賃相場、物件価格をご紹介します。

ライター:立花裕子(MAP&NEWS.net)

ライター:立花裕子(MAP&NEWS.net)

01| 概要: 豊かな自然を生かした国際文化住宅都市として発展

芦屋ベイエリア 芦屋ベイエリア

芦屋市は、人口約9万2,000人(2024年4月1日現在)、面積18.47平方km。北に六甲山、南に大阪湾があり、大阪湾へと注ぐ清流・芦屋川が流れる、自然環境に恵まれた街です。
明治初期に大阪~神戸を結ぶ鉄道が開通したことで、郊外住宅地として人気が高まり、自然の景観を生かした美しい住宅地が作られてきました。

1951年には、特別法「芦屋国際文化住宅都市建設法」が国会で可決され、芦屋市民の賛成多数を経て成立。この「国際文化住宅都市」であることが、現在に至るまで、芦屋市のまちづくりの基本になっています。

潮芦屋ビーチ
写真提供:芦屋観光協会 潮芦屋ビーチ
写真提供:芦屋観光協会

市内には公園も多く、海側には、「潮芦屋ビーチ」や釣りを楽しめる「芦屋キャナルパーク」といったスポットも。桜の名所として知られる芦屋川、登山者に人気の「芦屋ロックガーデン」、フランク・ロイド・ライトの設計による「国指定重要文化財旧山邑家住宅(ヨドコウ迎賓館)」など、自然や文化、歴史を感じられる場所も多く、散策しているだけでリフレッシュできます。

奥池のある六甲山の奥山地区は、瀬戸内海国立公園六甲地域に指定されており、ハイキングや散策に人気。市内からは芦有ドライブウェイを通って車で20分ほどで、冬には阪神間では珍しい雪景色も見られます。

カトリック芦屋教会 カトリック芦屋教会

02| アクセスと主要駅:20分程度で神戸・大阪へアクセス可能

JR芦屋駅 JR芦屋駅

芦屋市には、阪急電鉄、JR西日本、阪神電鉄の3路線が走っており、神戸・大阪のどちらへ行くにも便利です。阪急芦屋川駅、阪神芦屋駅から三宮駅及びJR芦屋駅から三ノ宮駅へは10~15分程度、各駅から梅田・大阪へも15~20分程度でアクセスできます。

南北に長い芦屋市ですが、路線バス網が張り巡らされているので、市内の移動も楽々。芦屋市が2022年末に市民に行ったアンケートでは、約70%が市内での移動について「便利」または「どちらかといえば便利」と答えています。

阪神芦屋駅 阪神芦屋駅

03| メイン駅周辺の様子:駅周辺は買い物に便利な環境

モンテメール【JR芦屋駅】 モンテメール【JR芦屋駅】

JR芦屋駅の周辺は、駅直結のショッピングセンター「モンテメール」や、200以上の専門店が集まる商業施設「ラポルテ」があり、日々の買い物はもちろん、休日のショッピングも楽しめるエリア。芦屋川沿いには、各国料理のレストランや雑貨店が並んでおり、散策や休日のお出かけに人気があります。

阪神芦屋駅周辺は、芦屋川沿いに松並木や御影石の堤防が続く落ち着いた景観で、芦屋警察署や芦屋市役所の最寄り駅でもあります。近くには、2017年に国の登録有形文化財に指定された「旧芦屋郵便局電話事務室(芦屋モノリス)」があり、現在では結婚式場として利用されています。

芦屋市役所前の庭園【阪神芦屋駅】 芦屋市役所前の庭園【阪神芦屋駅】

04| 治安:人口1,000人あたりの刑法犯認知件数は、県下の主要都市のなかで最も低い

芦屋市は、美しい景観を生かしたまちづくりに市を挙げて取り組んでおり、芦屋川沿いの地区を「芦屋川特別景観地区」、それ以外の地区を「芦屋景観地区」として、条例による建築物の規制を行っています。屋上広告やネオンサインの利用は条例で禁止されており、市内にはパチンコ店やゲームセンターなどの遊戯施設もありません。静かで穏やかな暮らしをしたい人には、ぴったりの環境といえます。

そんな芦屋市は、高級住宅地を擁している自治体だけあって、治安のよさにも定評があります。兵庫県警によると、2023年の刑法犯認知件数は450件人口1,000人あたりの件数は4.8件で、県下の平均6.9件を大幅に下回っており、神戸市や姫路市、尼崎市、明石市、西宮市といった、近隣の主要都市との比較でも最も低い数字になっています。

05| 週末に出かけたい、家族でのんびり楽しめるお出かけスポット3選

①芦屋ゆかりの芸術作品・歴史資料を収蔵する「芦屋市立美術博物館」

芦屋市立美術博物館
写真提供:芦屋市 芦屋市立美術博物館
写真提供:芦屋市

1991年に開館した、美術部門と歴史部門をあわせ持つ複合博物館。近・現代の美術作品や歴史・考古資料が多く収蔵・展示されており、小出楢重、田中敦子、吉原治良など、芦屋にゆかりのある芸術家の作品を鑑賞できます。

定期的にユニークな切り口の特別展も開催。特別展に関連して、学芸員によるギャラリートークや展示に関連する場所を巡る街歩きイベント、ワークショップなども行われています。子ども向けの親しみやすいものから、美術や歴史のおもしろさを学べる大人向けのものまで多彩なラインナップで、市民が文化・芸術に触れる窓口となっています。

美術博物館の庭園には、開館時に復元された小出楢重アトリエが一般公開されています。

②小さな子どもも安心して水遊びが楽しめる「南芦屋浜ウォーターパーク」

南芦屋浜ウォーターパーク
写真提供:芦屋市 南芦屋浜ウォーターパーク
写真提供:芦屋市

芦屋市の人工島「南芦屋浜」にある親水公園。南芦屋浜下水処理場に隣接する施設で、園内には、壁の上から水が流れ落ちる人工的な滝や水遊び場「せせらぎ」があり、楽しく水遊びができます。水深別にエリアが分かれているので、小さな子どもでも安心。夏場には、多くの子ども連れでにぎわいます。

すぐそばには、各種スポーツやバーベキューが楽しめ、大型遊具が揃った広場もある「芦屋市総合公園」や「潮芦屋ビーチ」があります。高架下には駐車場が設けられているので、レジャーセット一式を積んで、気軽に車で来られるのもうれしいところ。北側には釣りが楽しめる「キャナルパーク」もあり、隣接する「陽光緑地」は、花見スポットとして人気があります。

③家族でのお花見にぴったり「芦屋川桜並木」

芦屋川桜並木 芦屋川桜並木

芦屋川沿いの国道2号線以北は、桜並木が有名なお花見スポットです。桜のシーズンは夜間のライトアップも行われており、幻想的な景色が広がります。

毎年開催される「芦屋さくらまつり」では、道路沿いに屋台が立ち並び、ミュージシャンによるステージも開催。川の土手にレジャーシートを広げてお花見を楽しむ人も多く、川遊びを楽しむ子どもの姿も見られます。

芦屋川沿いの国道2号線以南は美しい松並木が楽しめ、こちらも散策に最適です。

06| 独自の支援制度:市民と行政が一体となって景観保全に取り組む

芦屋市の特徴は、まず「国際文化住宅都市」として緑豊かな美しいまちづくりを進めていることです。景観保全のため、屋外広告物に関しても条例による規制があり、屋上広告や壁面から大きく突き出した看板、LED及びネオンサインなどは禁止。ほかにも細かい規制を設けて、街の景観を守っています。

子育て支援への取り組みとしては、妊娠期から出産、育児、成人・高齢者に至るまでの、必要なタイミングで切れ目のない支援を実現するために、2023年4月1日に「こども家庭・保険センター」を開設。子育ての不安や悩みを相談したり、ほかの親子と交流したりできる場所「子育てセンター」では、気軽に親子で参加できるイベントも多数開催されています。市内には、赤ちゃんの授乳やオムツ替えに利用できる「赤ちゃんの駅」に登録されている施設も多く、乳幼児が安心して遊べる公園がたくさんあるのも魅力です。

また芦屋市は、情報発信にも積極的で、「憧れを、日常に。」をキャッチコピーとして、さまざまなプロモーション活動を行っています。

07| 知っておきたい家賃相場と新築物件の価格帯

芦屋市の賃貸物件の家賃相場は次の通りです。

1LDK:98,700円
2DK:87,600円
2LDK:132,100円
3LDK:181,000円

芦屋市の新築・分譲一戸建ては、地域や物件によりかなりの違いがありますが、1億1,000万円台ほど。中古マンションの価格相場は、2,000~8,000万円台となっています。

駅周辺の2LDK・3K・3DKの平均家賃相場は、阪急芦屋川駅が179,300円、JR芦屋駅が155,300円、阪神芦屋駅が178,900円となっており、阪急芦屋川駅・阪神芦屋駅周辺の家賃相場は、JR三ノ宮駅周辺を上回っています。市全体では、2LDK・3K・3DKの平均家賃相場は131,000円で、兵庫県下では、神戸市中央区、東灘区に次ぐ第3位の高さです。

立花裕子(MAP&NEWS.net)

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