自然の豊かさと都市部の便利さの両方を享受できる街・福岡県久留米市の住みやすさや治安

耳納連山の風景

久留米市は、人口約32万6,500人（2024年5月1日現在）、面積約230平方km。福岡県内で、福岡市、北九州市に次ぐ人口規模を誇る、県南の大都市です。東西に長い市域には、北東部から南西部にかけて、筑後川が流れており、市の南部から南東部には耳納連山と呼ばれる山地が広がっています。

久留米百年公園のツツジ

豊かな水と肥沃な大地に恵まれたこの地には、久留米ラーメン、久留米焼きとりをはじめとした多彩な食文化があり、日本酒の製造も盛んです。「花とフルーツのまち」としても名高く、市内には椿や桜、ツツジ、バラなどの、花の名所が点在しています

水天宮
©福岡県観光連盟

また、築後地域の商業の中心地であり、さまざまな店舗やモールが集まっているので、ショッピングにも便利です。

石橋文化センター

JR久留米駅

久留米市内には、九州新幹線とJR鹿児島本線・久大本線、西鉄天神大牟田線・甘木線の計5路線が走っています。北九州エリア第一の都市・福岡へのアクセスは良好で、西鉄福岡（天神）駅まで特急で約30分で行くことができます。新幹線を使えば、JR博多駅まで約17分の近さです。

西鉄久留米駅

市内の移動は、JR久大本線や西鉄甘木線・天神大牟田線や、西鉄久留米駅を中心に放射線状に張り巡らされた16路線を走る路線バスが便利です。路線バスが手薄な地域は、路線バスに乗り継げるように運行される「よりみちバス」が利用されており、買い物や通院の脚となっています。

エマックス・クルメ（レイリア久留米）

久留米市の中心部は、西鉄久留米駅とJR久留米駅の間に広がるエリアです。西鉄久留米駅周辺は、ファッションや雑貨の専門店からグルメ店、スーパーマーケットまで備えた「エマックス・クルメ（レイリア久留米）」や、7つの商店街で構成される「久留米ほとめき通り商店街」がある買い物スポット。駅の東側、1kmほどのところには、文化芸術の発信地「石橋文化センター」もあります。

久留米ほとめき通り商店街（六ツ門商店街）

また、JR久留米駅の目の前には、コンビニや飲食店などが並ぶ「えきマチ1丁目久留米」があり、東へまっすぐ750mほど行くと久留米市役所も。

からくり太鼓時計

駅前広場には、「からくり太鼓時計」や直径4mもある世界最大級のタイヤモニュメントがあり、久留米市のシンボルになっています。

世界最大級のタイヤモニュメント

福岡県警察の発表によると、2023年の久留米市の刑法犯発生件数（認知件数）は1,971件、1,000人当たりの件数は6.5件で、福岡県の平均と同じでした。全国平均は5.6件なので、それよりは多少多いですが、福岡県第3位の人口を擁する中核都市であることや、築後エリア一円でも大規模な繁華街があることを考えれば、治安はそれほど悪くないといえます。10年前と比べれば、刑法犯発生件数は半数以下になっており、2023年に市が「体感治安の向上」をテーマとした市民アンケートでは、「久留米市は安全なまち（治安がよい）」と思う・どちらかといえばそう思うと答えた人は、回答者の84.5％に上っています。

市も防犯対策に力を入れており、自主防犯パトロール団体への青色回転灯の無償貸与、防犯パトロール車の無料貸し出し、防犯灯設置の補助事業、該当防犯カメラの設置などが行われています。

豊かな自然を大切にしつつ、築後エリア一の中核都市として発展してきた久留米市には、文化や芸術、自然科学に親しめるお出かけスポットがたくさんあります。なかでも、おすすめの3か所をご紹介します。

久留米市美術館

1956年に開館した「石橋美術館」を前身とし、2016年にオープンした美術館。株式会社ブリヂストンの創業者である石橋正二郎氏が会社創立25周年を記念して久留米市に建設した「石橋文化センター」の中心施設にもなっています。

青木繁、坂本繁二郎など、久留米出身の洋画家たちの作品をはじめ、久留米や九州ゆかりの近代洋画コレクションが充実しており、企画展にも注力。多彩なテーマで開催される展覧会が魅力です。学芸員によるギャラリートークや美術講座、ワークショップなど、定期的にイベントも開催されています。

美術館の周りは、バラ園や池、憩いの森が広がり、音楽ホールや図書館もある広大な庭園となっており、憩いの場として、また芸術文化の拠点として、広く市民に親しまれています。

久留米市鳥類センター

中央公園内にある鳥の動物園。インコからフラミンゴ、クジャク、キジ、ダチョウと、小型種から大型種まで約80種420羽が飼育されており、リスザルやタヌキ、ケープペンギンなどにもあうことができます。

クジャクたちが暮らすクジャク舎では、求愛シーズンになると、オスたちが一斉に羽を広げてメスにアピールする「羽広げ合戦」が繰り広げられたり、フラミンゴを手が届きそうなほど間近で見られたりと、見どころがいっぱい。

敷地内には、観覧車やメリーゴーランドといったアトラクションもあり、夏には流水プールがオープンするなど、楽しみ満載です。夏休みには小・中学生向けに、普段は入ることのできない場所で、さまざまな鳥類の卵や孵化装置を見たり触ったりもできる「バックヤードツアー」も開催されます。

福岡県青少年科学館

「地球」をテーマにした体験型科学館。館内は「宇宙コーナー」、「礎となる科学コーナー」、「先端科学技術コーナー」など7つのエリアに分かれており、実際に手で触れたり、装置を動かしたりしながら、楽しくテーマを学べる展示になっています。

100人を収容できる専用ホールでは、毎日サイエンスショーが開かれており、工作教室や天体観望会、プログラミング教室などのイベントも充実。光学式プラネタリウムと全天周デジタル映像システムが一体となったハイブリッドプラネタリウムを導入したコスモシアターも備えており、迫力のあるサウンドとともに、美しく再現された星空を楽しめます。（サイエンスショーを除くイベントは要予約。コスモシアターは入館とは別料金）

久留米市は、「住みやすさ日本一」を目指してまちづくりを進めており、3つの基本的な視点に基づく施策の一環として、安心して子どもを産み育てられる環境作りや教育の充実、移住・定住支援、交流人口増加の取り組みなどを行っています。

例えば、子育て・教育関連では、未就学児までの入院・通院と小・中学生の医療費の無償化、及び中学3年生までの医療費の一部を助成する子ども医療制度を実施。妊娠中から子育て期を通じて切れ目のない支援を行う「子ども未来部こども子育てサポートセンター」が設けられています。

移住支援では、移住コンシェルジュによるオンライン相談会や移住者への補助金などがあるほか、移住前に「まち見学」する際の宿泊費用の一部補助も実施。民間団体による、移住支援イベントも定期開催されています。

久留米市の賃貸物件の家賃相場は次の通りです。

1LDK：59,100円
2DK：44,600円
2LDK：63,600円
3DK：50,100円
3LDK：82,600円

久留米市の新築・分譲一戸建ての価格相場は、1,000～6,000万円台です。中古マンションの価格相場は、1,000万円台となっています。

久留米市の2LDK・3K・3DKの家賃相場平均は62,300円で、築後地区の市区町村のなかではもっとも高くなっています。県内で、家賃相場が同程度の市区町村としては、直方市や飯塚市、太宰府市などが挙げられます。