畜産日本一！温暖な気候と豊かな自然に恵まれた南九州の街・宮崎県都城市の住みやすさや治安は？

都城島津邸
写真提供：一般社団法人都城観光協会

都城市は人口約16万人（2024年9月1日現在）、面積約653平方km。南九州では、鹿児島市、宮崎市に次いで3番目に人口の多い街です。

金御岳公園
写真提供：一般社団法人都城観光協会

宮崎県南西部に広がる都城盆地に位置しており、北西の霧島連山、東の鰐塚山系など、三方を山に囲まれた地形。良質な地下水に恵まれていることから、昔から焼酎づくりが盛んに行われてきました。また、全国屈指の農林畜産地帯でもあり、牛・豚の産出額は全国1位、鶏は第2位となっています。

御池
写真提供：一般社団法人都城観光協会

市内には、大型商業施設をはじめとしたショッピングを楽しめる店舗や運動施設、温泉施設が充実。一方、霧島連山を一望できる「金御岳公園」や霧島火山群最大の湖「御池（みいけ）」など、豊かな自然を感じられる場所もたくさんあります。星空の美しい街として知られる同市高崎町に立つ「たちばな天文台」や、大自然のなかでのびのび育った牛や馬と触れ合える牧場などは、観光スポットとしても人気です。

たちばな天文台
写真提供：一般社団法人都城観光協会

JR都城駅

都城市は、陸・海・空のどの交通手段も利用しやすく、九州各地へも東京・大阪・名古屋へもアクセスしやすいのが魅力です。

市中心部から高速道路を使えば、約1時間で鹿児島空港、約50分で宮崎空港に着くので、両方の空港が利用可能。飛行機の便数も多く、東京・大阪・名古屋などへ行くのも便利です。

宮﨑自動車道、南九州自動車道を利用すれば、手軽に九州内の他県へ行けます。電車では、JR都城駅から宮崎駅が特急で50分ほど。博多駅までは約3時間～3時間半、鹿児島中央駅までは1時間半ほどで、高速バスも運行しています。ただ、電車は本数が少ないので、自家用車があった方が便利でしょう。

宮崎港からは、1日1便の神戸行きフェリーと、週2便の新門司経由名古屋行きフェリー、週1便の大阪行きフェリーが運航しており、車ごと移動したいときに重宝します。

都城歴史資料館
写真提供：一般社団法人都城観光協会

都城市の中心地は、市役所や歴史資料館、市立美術館、総合文化ホール、都城島津邸などが集まる、JR都城駅・JR西都城駅周辺のエリア。

都城市立美術館
写真提供：一般社団法人都城観光協会

まちなか交流センターや広場など、複数の機能を統合した施設「Mall mall（まるまる）」では、朝市や料理教室、ワークショップなど、さまざまなイベントが開催されています。「イオンモール都城駅前」、「イオン都城ショッピングセンター」などの大型商業施設もあり、日々の買い物や、子ども連れでのお出かけなどに利用されています。

Mallmall
写真提供：一般社団法人都城観光協会

また、都城駅の近くには「神柱公園」や「早水公園」といった公園も。神柱公園には親水広場や大型遊具、早水公園には芝生広場、植物園、野外ステージなどが揃っており、子どもを遊ばせたり、散策したりするのにおすすめです。

早水公園

宮崎県警によると、2023年の都城市の刑法犯発生件数（認知件数）は581件。人口1,000人あたりの件数は約3.7件で、宮崎県全体の約4.0件よりやや低い数字になっています。近隣の宮崎市や延岡市と比べても、人口あたりの犯罪件数は都城市の方が少ないことからも、治安はいい方だといえるでしょう。

現に、治安に対する不安はあまり聞かれず、かわりに「街灯が多く、夜道も歩きやすい」といった声や、「住宅地は静かで、騒音もほとんどない」といった、肯定的な声が多いようです。10年以上前から、子育て支援・移住支援に取り組んできた街だけあって、治安の面でも、暮らしやすい環境となっています。

都城市は、中心街から車で少し走れば、雄大な自然を楽しめるスポットや温泉、牧場などがあり、お出かけ先には困らない街です。休日に訪れたい、人気スポットをご紹介します。

関之尾滝
写真提供：宮崎県観光協会

大淀川の支流・庄内川にかかる、『日本の滝百選』にも選ばれた名瀑。霧島山を中心とする霧島ジオパークのジオサイト（大地の活動がわかる見どころとなる場所）にも認定されています。幅40m、落差18ｍのメインの滝のほか、明治時代に人工的に作られた「男滝（おだき）」と「女滝（めだき）」があります。

駐車場から滝展望所までは遊歩道が整備されているので、歩いて向かうことが可能。スロープもあるので、車いすやベビーカーも安心です。滝展望所から見上げる滝は、轟轟と響く音も相まって迫力満点！滝の眼前にかかる吊り橋は、中央から川面を覗くとハート形の石が見えることから、縁結びスポットとしても知られています。

焼酎の里 霧島ファクトリーガーデン
写真提供：一般社団法人都城観光協会

全国に知られる芋焼酎「黒霧島」の製造元・霧島酒造直営の複合施設。約16,000平方mと広い敷地に、見学可能な工場、ブルワリー、ベーカリー、レストラン、ミュージアム、グラウンド・ゴルフコースなどが集まっており、見学、試飲、食事、学び、ゴルフと思い思いの楽しみ方ができます。レジャーシートを広げて芝生でゆっくりくつろいだり、ソフトクリーム片手に散策したりも、おすすめの過ごし方の一つ。季節に応じて、春祭りやビアガーデン、秋祭りなどのイベントも開催され、多くの人でにぎわいます。

また敷地内では、霧島酒造が掘り当てた地下水「霧島裂罅水（きりしまれっかすい）」が無料開放されており、こちらを目当てに訪れる人も絶えません。

焼酎の里 霧島ファクトリーガーデン
写真提供：一般社団法人都城観光協会

高千穂牧場
写真提供：宮崎県観光協会

霧島連山の麓に広がる観光牧場で、牛や馬、羊たちとの触れ合いや、牧場見学、手づくり体験などを楽しめます。入場料・駐車場は無料で、乗馬、乳搾り、バター作り、ソーセージ作りなどの体験は、子どもたちに大人気。緑の芝生が広がる「ふれあい広場」で、モコモコの羊と触れ合った後は、芝生に寝転んで一休み…といった、贅沢な過ごし方ができます。レストランやフードコートでは、本格派の焼肉、ジンギスカンやサイコロステーキ、ミルクをふんだんに使った人気のソフトクリームなどが味わえるので、一日中いても飽きません。

高千穂牧場はまた、西日本初の畜産におけるバイオマス事業を行っていることでも知られています。家畜の糞尿を発酵・分解してメタンガスと液体肥料にし、メタンガスは発電に利用、液体肥料は畑に還元することで、資源の循環に取り組んでいます。

都城市は、早くから人口減少に危機感を覚え、子育て支援と移住・定住支援に取り組んできた街です。2023年度には「人口減少対策課」を設置し、「10年後に人口増加へ！」を目標として、人口減少対策に力を入れてきました。その努力が実り、2023年度の移住者は前年度比の8.5倍の3,710人となり、市の推計人口も13年ぶりに増加に転じました。

具体的には、子育て支援として「第１子からの保育料」、「中学生以下の医療費」、「妊産婦健診費用」の完全無料化を実施。移住支援としては、単身者に60万円～、2人以上の世帯に100万円～、子ども1人につき100万円の加算という、手厚い移住応援給付金を設けています。

また、医療体制の整備や大腸がん検診の受診率向上対策の実施など、市民の健康増進のための施策も進められています。

都城市の賃貸物件の家賃相場は次の通りです。

1LDK：51,100円
2LDK：63,600円

都城市の新築・分譲一戸建ての価格相場は、3,000～4,000万円台です。

都城市の家賃相場平均は、どの間取りでも宮崎市よりやや低いぐらいで、両市の間にあまり大きな違いはありません。ワンルーム・1K・1DKの平均は、宮崎市の45.900円に対して、都城市は44,500円。1LDK・2K・2DKの平均は、宮崎市の53,900円に対して都城市は50,300円。2LDK・3K・3DKの平均は、宮崎市の66,700円に対して、都城市は63,600円となっています。