西田尚美 Naomi Nishida
1972年、広島県生まれ。モデルとしてデビュー後、女優に転身。主演映画『ナビィの恋』をはじめ、ドラマや舞台などでも幅広く活躍。今後も、出演ドラマ『いよっ!弁慶』(NHK BSプレミアム、10月31日21:00~)、映画『生きてるだけで、愛。』(2018年11月9日公開)、映画『初恋 お父さん、チビがいなくなりました』(2019年春)などが公開を控えている。2005年に結婚、2008年には第一子出産を発表した。
白ブラウス34,000円、白パンツ34,000円(共にsuzuki takayuki 03-5774-0731)、ベージュニット16,000円(NOMBRE IMPAIR自由ヶ丘店 03-3724-9022)、靴9,800円(STLLMODA(NUMBER代官山店) 03-6277-5807)
※表示価格はすべて、税抜表示となります。
黒ワンピース34,000円(COSMIC WONDER 03-5774-6866)、靴下、靴、スリッパ(すべてスタイリスト私物)
※表示価格はすべて、税抜表示となります。
オレンジドレス57,000円(suzuki takayuki 03-5774-0731)、靴下、靴(共にスタイリスト私物)
※表示価格はすべて、税抜表示となります。
「じつは私、引っ越し魔なんです」と笑う西田尚美さんは、かつて昔ながらの長屋で暮らしたこともあるというタフな一面を持ちます。
独身時代は2年おきくらいに引っ越していたという西田さんですが、家を移ることには、どんな楽しさがあるのでしょうか。
──長屋で暮らしていた頃は、もう女優のお仕事をしていたのですか?
ちょうど始めたばかりの頃でした。でもマネージャーさんに見つかってしまい「引っ越しなさい」と怒られて、つぎの住まいを探すことになりました(笑)。
──そもそもどうして長屋暮らしを?
都内にあったのにとても安かったですし、こんなところに住む機会はそうそうないだろうと思ったんです。広いし、昭和レトロな造りにも惹かれました。楽しかったんですよ! ほかにも、銭湯がオーナーさんのマンションに住んだこともありました。帰るたびにお風呂の匂いがするんです。お風呂に入らなきゃ、という思いで遊ばずに早く家に帰る暮らしをしていて、そんな自分も気に入っていたんですよね(笑)。家賃も銭湯の番台に払いに行っていました。
──引っ越すたびに環境を大きく変えているのですね。移り住むことのよさはどんなところにあるのでしょうか。
気分が変わりますし、ものの整理ができるのもいいですよね。それと、環境が変わってもこれまで通り自分らしくいられることがわかるというか、自分はどんなところでも生きていけるんだ、と確認できることが自信につながるんです。私自身、自分のそういうタフなところが好きだったりします。
──結婚されてからは、ずっと同じ家に住んでいるのですか。
いえ、子どもが生まれる前に、広いところに引っ越そうと家探しをしました。そのときに一軒家を借りて暮らしてみたのですが、身重だったので庭の手入れなどが大変で、いま住んでいるマンションに引っ越しました。
──いまの住まいで気に入っているところは?
窓から見える景色です。桜並木が近くにあるのですが、その先がグランドで、視界を遮るものがないから周囲の緑がいつも目に入ってきます。春は桜が咲いて、家の中からもお花見ができますし、散歩するにもちょうどいいんです。
──そろそろ引っ越しも考えているそうですね。
子どもも大きくなったので、また一軒家に住むのもいいかなと思っています。私たち家族の暮らしのリズムもできてきましたし、いまなら一軒家の暮らしを楽しめそうな気がするんです。
──理想の住まいとは、どんなものでしょう。
田舎育ちなので、つねに自然を身近に感じていたいんですよね。マンションでも低層階が落ち着きます。だから自然の多い土地で、東京からも近い軽井沢や奥多摩などに別荘を持つのにも憧れますし、都内に古民家を移築して住む、というのもいいですね。
──家族と暮らすことで“引っ越し魔”の一面は封印されていたようですが、ずっと自分らしくいられる秘訣を教えてください。
そうですね。毎日の暮らしの中でも「これはこうしよう」というルールを決めないようにしていることかもしれません。仕事をもっていると、家のことでもできるときとできないときがあります。ルールにしてしまうとできなかったときに苦しくなります。なるべく自分を追い込まずに、臨機応変に気持ちを切り替えられるよう、ニュートラルでいたいと思っています。家族もそんな私のペースを理解してくれているのでありがたいです。
引っ越しを重ねることで得られた「どんなところでも生きていける」という自信。一つひとつの言葉に、西田さんのナチュラルな芯の強さを感じました。
/