マドリーム“自分らしさ”をデザインする暮らしスタイルマガジン

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夢のショールーム散歩

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 JR・都営線の五反田駅から第二京浜沿いに目黒川を越え、さらに歩いていくと、五反田TOCビルの9階に「margherita(マルゲリータ)」の東京ショールームがあります。
「margherita」は収納家具のブランド。ですが、一般的なインテリアブランドとは異なり、株式会社倉田裕之/建築・計画事務所という設計事務所が開発・デザインしているのが特長です。
 1987年設立の同社は、建築設計とあわせて工業デザインも展開してきました。工業デザインでは、インテリアメーカーなどにデザインを提供していましたが、メーカーの製造設備や商流に合わないという理由で、新しいものを開発・提案しても実現しないことが多かったそうです。それなら自社でつくろうと、オリジナル製品に着手したのが2000年のこと。以降、インターネットでの販売を中心に数々の収納家具を世に送り出してきました。「凹凸のついた建築の内装材を見たときに、これをもっと立体的に使えないかと思って試しにつくったペンスタンドが、最初の製品。それからCDラックや、ビー玉スタッキング収納ボックス『BLC』などの約5アイテムを揃えてスタートしました。本棚に筋交いの役目を果たす板を入れるなど、建築の考え方が製品に反映されていることは多いです」と、代表取締役で一級建築士の倉田裕之さん。
 ショールームには、本棚を中心に「margherita」で扱う約500アイテムの大半を見ることができます。壁面にずらりと並ぶ本棚は、背板がなく、塗装もされていない、シンプルで洗練されたデザインが目を引きます。サイズもさまざまで、どんな本をどう入れようかと想像が膨らみます。
「自分たちの開発したものを見せるというよりも、それが使われることで見えなくなるのがベスト。本棚なら本が満載になって、本棚の存在が消えるというようなイメージです。そういう意味でも、最低限必要なものだけを使ってできていますし、飾りもありません」
 ショールームは予約なしで来店可能。ここでは製品の販売はしていませんが、本棚のオーダーメイドの相談に対応しています。家のサイズや天井に梁があるかなどの情報をもとに、本棚を置く部屋の図面を作成するところから携わってくれるのは、建築設計事務所発の家具ブランドならではの醍醐味です。
 主役は棚ではなく中身。そんなことを教えてくれる本棚との出合いから、本とのかかわり方や暮らし方まで変わりそうです。

奥深いデータの世界!データで読み解く気になる住まいのトレンド事情

Profile

記事監修/LIFULL HOME'S編集部
不動産賃貸や売買の流れから、ライフスタイルのことまで
「住まいの様々なお役立ち情報」を配信しています!

http://www.homes.co.jp/cont/

 男前インテリアには、「ブルックリン」「インダストリアル」「サーフ」「ガレージ」という4つの代表的なスタイルがあるそうです。もちろん男性のものだけではなく、女性でも真似したくなるスタイルが見つかるかもしれません。LIFULL HOME’S PRESSでは、インテリアコーディネーターの河野小夜子さんとヴィンテージやブルックリンに特化した住まいを手がける加藤寿泰さんに、「男前インテリアを取り入れるコツ」を聞いたレポートを掲載。男前インテリアをDIYで取り入れるポイントを紹介します。

 まず、アイテムで覚えておきたいのが「リメイクシート」。壁やドアなどインテリアに簡単に貼れて、はがしやすいので賃貸にもおすすめのアイテムです。さまざまな色柄があるなかでもとくにレンガ柄は、男前スタイルの一つ「ブルックリンスタイル」には必須のアイテム。低予算で手軽に始められるのもうれしいポイントなのだとか。
 次に、DIYのテクニックについて。男前インテリアらしい“メタリック感”を出したいときにはコーティングや塗装という方法があり、「塗れる金属」と呼ばれる金属コーティングや水性塗料のアイアンペイントなどが使えるそうです。ただ、塗料には種類がたくさんあり、性質や価格がまったく違ったり塗れないものもあったりするので、しっかりと見極めることが大切になってきます。もう一つ、「エイジング」という手法もあります。無骨さ、無造作さを演出するために木材の表面を削ったりオイルワックスで加工する方法で、木の種類によってその仕上げ方法が異なります。こういったテクニックをうまく使うことで、部屋になじむ自分好みの“男前感”を出していきます。

 無骨さ、無造作さが魅力だからこそ不器用な人でもそれなりにサマになるので、男前インテリアはDIY初心者にもおすすめとのこと。2人が教える「洋服掛けフック」と「木製コースター」作りは、ホームセンターなどで揃う部品ででき、難しい工程もほとんどありません。
 最後に、男前インテリアをまとめるコツを聞くと、「飾る場所ごとにテーマを決める」「年代・くたびれ感を統一」するのがポイントなのだとか。DIYをするときにはどんなことに注意すればいいのかなど、詳しくはLIFULL HOME’S PRESSの記事をご覧ください。自分にしっくりくるテイストを見つけて、男前インテリアを取り入れてみましょう。

インテリアのプロが解く 美空間の方程式

PROFILE

コマタトモコ Tomoko Komata
建築家・インテリアデザイナー 東京都生まれ。聖心女子学院卒業。ICS カレ ッジオブアーツ、桑沢デザイン研究所で学んだ後、早稲田大学芸術学校建築科 卒業。アルド・ロッシ建築設計事務所勤務を経て、1995 年より横堀建築設計事 務所参加。住宅や店舗の設計、マンションの内装のほか、家具や什器のデザイ ンも手掛ける。ICS カレッジオブアーツ講師。インテリアブランド「CASA BUKU」代表

http://www.yokobori-aa.jp/

マニッシュなインテリア=ミニマルなインテリア
“形態は直線的”であること
“素材はフラット”であること
“色彩はモノトーンや少ない色”であること

 今回のテーマは「マニッシュなインテリア」です。“マニッシュ” これをインテリアとして考えるなら“シンプルでミニマルな空間”ということになると思います。私はそのような空間といえば、ミース・ファン・デル・ローエの「ファンズワース邸」を最初に思い出します。
 “Less is more”という言葉をご存知でしょうか。“より少ないことは、より豊かなこと”、近代建築の巨匠として知られるミース・ファン・デル・ローエの言葉です。
 “ミニマルなことこそ豊かなのだ”と解釈できます。それを体現したのが1951年に建てられた「ファンズワース邸」です。

1)1951年、米・イリノイ州プレイノに、エディス・ファンズワース医師の週末住宅として建てられたこの住宅は、ミースが自らのアイデアを小規模に体現した実験的で重要な作品とされています。彼はまた、「ユニヴァーサル・スペース」(=表層的な要素と内的な要素を減らして単純化することで、経年による使用者や用途の変化に耐えうる空間を目指す)の概念を提唱しました。
「God is in the detail」(神は細部に宿る)も彼の言葉。

 “より少ない”というとネガティブな印象を持ってしまいがちですが、そうではなくより豊かで、ポジティブなことなのだと近代建築の巨匠は教えてくれます。
 私が考えるミニマルなインテリアの要素は3つあります。「形態が直線的であること」「素材がフラットであること」「色彩はモノトーンや少ない色であること」。これらを網羅し、“Les is more”を実感させてくれるのが「ファンズワース邸」だと思います。

2)私たちが手掛けたこちらの住宅は、フラットな素材感の打ち放しコンクリートによる直線的なデザインの建築。内部も直線的でモノトーンな色彩というミニマルな空間。

性別や役割で異なる インテリアデザインへの着眼点

 現代においては、“マニッシュ女子”に“塩系男子”がトレンドとなっているように、性差が曖昧になり、家族のあり方や働き方も大きく変化しています。その背景には女性の社会進出ということも大きく関わっているのでしょう。ミニマルなインテリアは、性差を超えたインテリアともいえるのではないでしょうか。
 とはいえ、クライアントのお話を伺うと、暮らしの中での役割や感覚の違いなどから、住まいについての見方も男女で異なることは多いと感じています。あるイタリアのハンドメイドのキッチンメーカーが、雑誌に広告を出したところ、女性誌よりも男性誌の方が反響は大きかったそうです。女性がこだわる場所というイメージの強いキッチンですが、ハンドメイドの素材やデザイン、高い芸術性に男性が興味を持ったというのは面白いと思いました。同じキッチンでも男女で注目する観点が異なるということなのですね。女性は機能性に、男性は趣味性に、こだわる点が多いように感じます。
 クライアントが男性か女性かによって、最初に考えるインテリアデザインのイメージは異なります。しかし、完成した空間がどちらにとっても心地よい空間であるようにと心がけています。

3)この写真のクライアントはアートディレクターの男性。直線的な空間構成とモノトーン。ソファの素材はフラットな革。ミニマルでクールなインテリアです。

4)住まい手は女性一人。ミニマルでありながら、やわらかな白を基調にした優しい女性的な印象の空間に。

5)直線的な空間デザインに、ファブリックを多く取り入れ女性らしさを。

 現代は、インテリアもファッションも性差が曖昧になっていると同時に、ミックス&マッチな時代ともいえます。テイストを合わせた部分と異なるテイストを組み合わせた部分、これらをうまく組み合わせることで、魅力的な独自の世界が生みだされるのです。

6・7)マンションのインテリアデザイン。空間は白が基調のモノトーンでミニマル。家具はすべてオリジナルでデザインし、クラシックなディテールを加えてより個性的な空間に。

 ミニマルな空間をつくるためには、線、色、素材など、さまざまな要素をそぎ落としていくという作業が必要になります。料理を考えてみてください。素材の持つ旨みや風味といった個性を上手に引き出し、味わい深く仕上げたシンプルで美味しい料理は、私たちを幸せにしてくれます。でも、ごまかしのきかないシンプルな料理には、素材の正しい知識と料理人の技術が不可欠です。インテリアも同じで、ミニマルな空間をつくるのは、実はとても難しく、考え尽くされたデザインなのです。
 そうして空間の個性を抑えることで、住まう人そのものが個性になるミニマルなインテリアは、とても豊かな空間といえるのではないでしょうか。これまでの連載の中で、豊かさとは自分らしさであるということをお話ししてきました。ミニマルなインテリアは“より少ないことは、より自分らしいこと”に、最もつながる空間といえるかもしれません。

風水片づけ&お掃除術

監修者プロフィール

紫月香帆 Shizuki Kaho
手相・人相、四柱推命、九星気学、風水などを得意とし、的中率の高さとわかりやすいアドバイス、具体的な開運方法に定評がある。雑誌やテレビ、携帯コンテンツなど各方面で活躍中。著書に『やってはいけない風水』(河出書房新社)など。

http://pc.uranai.jp/shizuki/

こんな収納はいけない!

風水片づけ&お掃除術

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カンタンだから食べたい! 朝&夜ゴハンレシピ

監修者プロフィール

落合 貴子 Takako Ochiai
栄養士・フードコーディネーター。

栄養士免許取得後、自然食品メーカーにてカウンセリングなどの実務経験を経てフードコーディネーターに転身。多くの料理家のアシスタントを務めたあと独立。現在、2児の母親であり、テレビや雑誌などで「優しく・おいしく・楽しく」を心がけたレシピを提案する。キッチンスタジオにて料理教室も開催。

カンタンだから食べたい! 朝&夜ゴハンレシピ

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