マドリーム“自分らしさ”をデザインする暮らしスタイルマガジン

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色彩ゆたかに咲く花いっぱいの街

Point1
「桜並木がきれいな通り」「川沿いに季節の花が咲く」など、日常の行動範囲に花の見どころがあると通勤や散歩も楽しくなります。花が素敵なお出かけスポットもあれば、暮らしのなかで花に親しめる機会がさらに増えます。

Point2
花の栽培が盛んな街では、その土地の気候などを生かして多種多様な品種が育てられています。農園によっては見学や購入が可能なことも。地元の花でリビングや食卓を彩るのも楽しく、癒されるでしょう。

Point3
フラワーショップはもちろん、地元の花が並ぶ直売所や道の駅など、気軽に花を買えるお店があると暮らしの中にも花を取り入れやすくなります。本格的に育てるなら、園芸店やホームセンターもあると便利です。

色彩ゆたかに咲く花いっぱいの街

色彩ゆたかに咲く花いっぱいの街

色彩ゆたかに咲く花いっぱいの街

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色彩ゆたかに咲く花いっぱいの街

色彩ゆたかに咲く花いっぱいの街

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「住まいのタウンガイド」

持っててよかったわたしの愛用品

PROFILE

石井なお子さん
ファッション・インテリアスタイリスト

雑誌や広告などでスタイリストとして活躍。2016年よりデザインコンシャスに社会貢献するブランド「THINKS」をスタートする。エシカルで魅力的なアイテムのプロデュース、販売、セレクトなどに取り組んでいる。

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 以前から、「環境にいいこと」や「社会にいいこと」を考えながら、もの選びをしてきました。「THINKS」をプロデュースするようになり、その意識はより高まるように。私は何かを買うときは、まずはリサイクルされたものを探すようにしています。そのなかでも、選ぶ基準はサステナブルかつデザイン性が高いかどうか。このポットカバーは見た目もすごく気に入ったので、まさに好みのアイテムです。再利用したタイヤそのものの武骨な素材感を残し、近年のトレンドであるトライバルテイストや北欧テイストなどと相性抜群。観葉植物を入れたり、ハーブ栽培用などで使っていますが、目に入るたびにうれしい気持ちになります。環境によいモノ選びや、誰かの助けにつながることはとても大切。でも、せっかく自分の生活に取り入れて長く使いたいと思うなら、見た目も大事だと思うんです。結局使わなくなったり、ゴミになってしまったら意味がありませんから。素直に「素敵だな」と思う気持ちを、これからも大切にしていきたいと思います。

持っててよかったわたしの愛用品

PROFILE

坂口真生さん
アッシュ・ペー・フランス
エシカルディレクター

エシカルディレクター。2013年に、『アッシュ・ペー・フランス』が主宰する「rooms」で日本初となるエシカルをテーマとしたエリアを立ち上げる。2017年、エシカル事業部を始動。2020年10月からはJ-WAVE “ETHICAL WAVE”ナビゲーターも務める。

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 『アッシュ・ペー・フランス』に入社後、「rooms」というイベントで、エシカルをテーマとしたエリアを立ち上げました。今回ご紹介するインドソールのメンズ フリップ フラップというサンダルは、現在力を入れているプロジェクトである「エシカルコンビニ」で取り扱ったことをきかっけに知ったアイテムです。ヴィーガン素材を使ったアッパーや廃タイヤを再利用したリサイクルソールなど、環境に配慮した素材を使っているのが魅力です。ブランドとしてのストーリーもしっかりしていて、使ううちに愛着が倍増するはず。私はベランダガーデニングの際にスリップオンシューズとして使っていますが、とにかく着脱がしやすく、履き心地が快適。ガーデニング作業に没頭できますね。私は10代でアメリカへ留学して、そのまま現地でファッションや音楽の仕事に携わっていたのですが、すでに20〜25年前のアメリカではヴィーガン対応のカフェがたくさんありました。そんな場所に感度の高い人たちが集まるというカルチャーが、当時のアメリカにはできていたんですね。日本も、徐々にそんな流れができていると思っています。

世界の名作住宅

PROFILE

中山繁信 Shigenobu Nakayama
建築家。1942年栃木県生まれ。法政大学工学部建築学科卒。法政大学大学院建設工学科修士課程修了。宮脇檀建築研究室、工学院大学建築学科伊藤ていじ研究室助手を経て中山繁信設計室(現T.E.S.S.計画研究所)開設。2000年~2010年工学院大学建築学科教授。工学院大学建築学科非常勤講師、法政大学建築学科非常勤講師。主な著書に「図解 世界の名作住宅」(2018年、エクスナレッジ)、「窓がわかる本」(2016年、学芸出版社)など。

 「フーパー邸」はアメリカの東海岸、メリーランド州の最大都市であるボルチモアの郊外に立つ名作住宅です。敷地面積2万8000平方mと広大な木々に囲まれた土地を、近くのドライブ・ウェイから見ると、住宅ではなく壁が2枚立っているだけに見えます。上空から見ると、長方形の建物の真ん中に四角の中庭があるのみというシンプルさ。
 アプローチから壁に向かっていくと、地元産の石材を積み上げた石壁の真ん中に、アーチ状の玄関が空いています。天井高2.6mほどの薄暗いガラス戸の玄関をくぐると、ナラの樹のある100平方mほどの中庭が。中庭の奥の石壁には額縁のような開口部があり、その先の森が見通せるようになっています。

 壁とガラスで構成された住宅を設計したマルセル・ブロイヤーは、モダニズムのデザイン学校バウハウスの工房で学び、鉄パイプと籐を使ったシンプルな椅子「チェスカチェア」を創り出した家具デザイナーでもあります。ドイツからイギリス、アメリカに渡り、家具だけでなく建築設計に携わるようになりました。
 ブロイヤーの建築設計には、モダニズムだけでなく「二つの核」を意味する「ビヌクリア」というコンセプトがあります。フーパー邸もビヌクリアのコンセプトを反映し、中庭を挟んで両側にパブリックな空間とプライベートな空間が置かれる構成です。玄関から中庭を見て右側は客人を招く居間や台所、食堂から構成されるパブリックな空間。左側は家族用の居間や主寝室、子ども部屋、客室から構成されるプライベートな空間です。いずれの間取りも四角形を基本としており、とてもシンプル。なお、家族のための居間は壁に窓がなく、天窓から光が差し込むようになっています。パブリックとプライベートを中庭で分けることで、ストレスなく生活ができるようになっているのです。
 ブロイヤーは、フーパー夫妻から、湖畔に面し樹々に囲まれたこの敷地を紹介されたときに、自然の中に向けて住宅を開くことも考えたそう。フーパー邸を設計する数年前には、バウハウスの校長を務めたモダン建築の巨匠・ミースが、ガラス張りの「ファンズワース邸」を完成させています。しかしブロイヤーは、ガラスだけでなく、メリーランド産のフィールドストーンで壁を作り、中庭と壁に森を望む開口部を設けて自然を取り込むようにしました。これにより、家族がより濃密に自然と関係を結べるようにしています。モミのある中庭は、落ち葉を拾うなど、手をかけて植栽を維持していたようです。慈善家として知られるフーパー夫人は、晩年までこの家で過ごしました。自分で手を掛けられる自然な植栽がお気に入りだったのかもしれません。

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