子どもの成長や親との同居を機に住み替え物件を探していたmaikoさんご一家。新たな住まいとして選んだのは、築40年の分譲団地でした。共用部分の設備こそ今時のマンションにはかないませんが、周辺環境がよく、室内は広々とし、価格はリーズナブル。勾配天井とアーチ型の出入口も素敵です。
そして入居時に昭和のままだった内装をリノベーション。シンプルなインテリアの中、ところどころに絵画やオブジェがさりげなく置かれた、海外のホテルのような空間をつくりました。
アーティスティックな雰囲気のあるお部屋ですが、「実は高価な作品はほとんどなくて、プチプライスとDIYなんです」と笑うmaikoさん。子どもの頃から雑貨が好きで、10年ほど前からはDIYをするように。海外のSNSで素敵なインテリアを見ては「こんなおしゃれなものがあるんだ! つくれないかな?」とアイデアを膨らませ、ホームセンターや100円均一ショップで材料を探して「それらしく」自作しているそうです。
作家もののオブジェのような照明はWebショップで探し、絵画も海外通販サイトなどでいいなと思ったもの。価格はどれも数百円~数千円程度なのだそう。
それでも上質なアートに見えるのは「100円のものはそのままでは安っぽく見えるので、材料にしてDIYしています」とmaikoさん。また、「美術館のようになっても面白くないので、あえて絵の前にオブジェや植物をセットする」「洋書を置いて、その上にオブジェを飾る」など、一工夫が。
maikoさんは、住みながらどんどん家づくりを続けており「完成することはないのかも」とのこと。これからどんなお部屋になるのか、楽しみです。
① 玄関を入ってすぐ目につくのは、ボリュームある植物が置かれた自作の白いサイドテーブルと人物画。
② 最初からアーチ型だった扉のない出入り口は、お気に入りポイントの一つ。モダンなインテリアにマッチしています。
③ 見せたくないものや散らかりがちなものはウォークインクローゼットなどに収納し表に出さないように。
④ 寝室の壁一面は心安らぐカフェオレ色にして、同系色の絵画のプリントを一枚だけ飾ってあります。
年代:40代
住居区分:分譲団地 居住年数:1年 同居人:母、夫、子ども
小さな頃から絵を描くのが好きだったカガリさんがポーセリンアートに出会ったのは、夫の海外赴任先の香港でした。香港ではアフターヌーンティに呼ばれ、素敵な食器と手づくりのお菓子でもてなされることも。まだ食器をあまり持っていなかったカガリさんは、そんな日常に憧れてブランド食器を買っていましたが、ある時友人に「自分で食器に絵を描ける」と誘われて始めたのがポーセリンアート。それ以来すっかりのめり込み、今では作家として自宅にアトリエを構え、展示会や教室を開くようになりました。
ご自宅の1階はアトリエとLDK スペースに分かれ、サロンのようなアトリエには様々な作品が並びます。玄関やリビングには、ご自身の作品の他にリトグラフ、海外赴任の際に見つけた家具、ペルシャやトルコのカーペットなどが。アジア・日本・ヨーロッパのテイストが喧嘩せずに調和しているのは「アンティーク、古いものという共通点があるから」とカガリさん。また、アートの脇にタッセルをかけたり、自作して何かをプラスしたりしていて、「ちょこちょことDIY しながら、お気に入りのものや絵を飾っています」とのこと。
そんなインテリア巧者のカガリさんに、暮らしの中でアートを楽しむコツは?と伺うと、「気軽に楽しむこと」との答えが。「あるお宅に飾ってあったモダンアートがとても素敵だったのですが、実は娘さんとお父さんが一緒に描いた絵でした。アートは音楽と違ってハードルが低いもの。“ 受け手がどう思うか” ですので、構えずに身近なものを何でも飾ってみては? いたずら描きやスマホの写真だって、額に入れれば立派なアートになりますよ」。まずは自分が楽しむことが、アートな暮らしの第一歩です。
① 明るい花のリトグラフと、ガラスのオブジェ。その下にはチベッタンテーブル、冬に活躍する日本の火鉢、絵付けに使う炉などが並びます。
② 明るく整ったアトリエは吹き抜けになっており開放感があります。作品を落とした時に傷つかないよう、クッションフロアを貼りました。
③ すりガラスの食器棚にモロッカンタイル柄のクッションフロアを貼り目隠しに。シルバーのアンティークポットも飾ってあります。
④ リビングには海外で購入したアジアのアンティーク家具や大好きな象モチーフのバティックが。気に入ったものを長く大切に使っています。
年代:50代(磁器絵付け作家)
住居区分:持ち家 居住年数:20年 同居人:夫、子ども、ポメラニアンのふわたん
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