公開日: 2023.10.25 最終更新日: 2023.10.30

大型施設が多数! 防災にも力を入れる子育て世代におすすめの街・大阪市住之江区の住みやすさと治安

大型施設が多数! 防災にも力を入れる子育て世代におすすめの街・大阪市住之江区の住みやすさと治安

大阪湾の人工島・咲洲にそびえるコスモタワーとATC

大阪市24区で5つある海に面した区のひとつ・住之江区。大阪の物流や航路の拠点・南港と、西日本随一の高さのコスモタワーをはじめとする巨大施設が並ぶ咲洲という人工島があります。街は下町情緒が残りつつ、24区の中で最大面積のため広々としています。教育環境だけでなく、未来を据えた防災対策も充実した住之江区の住みやすさ、治安などを紹介します。

ライター:中野祐子

ライター:中野祐子

01| 住之江区の概要: 大阪市の区内でもっとも大きいシーサイドタウン

海から見た住之江区方面 海から見た住之江区方面

大阪市住之江区は大阪市の湾岸部南端に位置。20.68平方kmと大阪市24区中で最大の面積を誇ります。人口は約11万7千人、大阪市内で第9位です。

住之江区は、西側が大阪湾に接した「海沿いの街」で、古くから海と陸を結ぶ拠点として発展。埠頭や岸壁、外港、内港が設けられ、一帯は大阪南港と呼ばれています。この南港からは貨物だけでなく、四国や九州に向かうフェリーも発着。区民だけでなく、多くの人が利用しています。

さまざまな催し、ブランドのセールなども行われるインテックス大阪 さまざまな催し、ブランドのセールなども行われるインテックス大阪

南港は2つの人工島と直結。1つは巨大な倉庫や工場が建ち並ぶ物流島で、人は住んでいません。

もう1つは、ATC(アジア太平洋トレードセンター)と、現在は大阪府庁咲州庁舎として使われている高さ256.0m、地上55階・地下3階建ての超高層ビル・「さきしまコスモター」、さらに大阪国際見本市会場会場・インテックス大阪など大型施設が集まる人工島・咲洲(さきしま)です。

咲洲は住之江区の顔でもあり、スポーツ施設などが建ち並ぶ舞洲(まいしま)、大阪・関西万博の会場・夢洲(ゆめしま)、全国的にも知られる「海遊館」がある天保山ハーバービレッジといった他の人工島に橋や海底に造った沈埋(ちんまい)トンネルで行き来できます

こういった現代的、未来的な海側の一方、陸側は古民家などが残り、下町情緒たっぷり。大阪市で一番大きい区ということもあって、「ごちゃごちゃしていない」「街がゆったりとしている」と、住民から支持されています。

02| アクセスと生活環境: 地下鉄1本で大阪の二大都心へ。生活環境も充実

Osaka Metro四つ橋線で移動がスムーズ Osaka Metro四つ橋線で移動がスムーズ

海沿いの街・住之江区のもう1つの魅力がアクセスのよさです。メインはOsaka Metro・四つ橋線です。実は、住之江区を走る地下鉄はこの1路線ですが、四つ橋線は、なんば・本町・梅田という大阪の大都心を結んでいるため、通勤・通学に便利。また、大国町駅は大阪の大動脈・御堂筋線とホームで乗り換え可能です。四つ橋駅は御堂筋線・長堀鶴見緑地線の心斎橋駅と地下街でつながっているので、行き来がラク。肥後橋駅は大阪のビジネス街で市役所もある御堂筋線淀屋橋駅と目と鼻の先です。

陸と海を結ぶニュートラム 陸と海を結ぶニュートラム

四つ橋線・住之江公園駅からは南港や咲洲につながる新交通・Osaka Metro南港ポートタウン線、通称「ニュートラム」が走行。無人の自動運転で海の上を走るため、ちょっとした旅気分を味わうこともできます。

生活環境は、住之江区のメインエリアでもある住之江公園駅界隈には「ライフ」「デイリーカナート」「業務用スーパー」などのスーパーや飲食店などが並び、駅名になっている住之江公園があるので緑豊か。住之江警察署、住之江区役所もあり、便利です。

北加賀屋駅界隈も住之江区では人気のエリアで、「サンディ」「ダイエー」といったスーパーをはじめ、生活に必要な施設が揃っています。

玉出駅界隈は商店街があり、昔ながらの下町の雰囲気。同じく商店街がある粉浜(こはま)駅は南海本線の駅で、なんばに直結し、隣の住吉区にある住吉大社に徒歩で行くことができます。

また、咲洲にはマンションや団地があるので、海の上での暮らしも叶います。

03| 治安: 安心して暮らせるように官民が一体に

大阪府警察が発表している犯罪統計によると、2022年の大阪市の刑法犯発生件数(認知件数)は30,705件。住之江区は1,051件と、24区中12番目になりました。

内訳としては、窃盗が多く、ひったくりや自転車の盗難に要注意。倉庫や工場などが多いことから、治安が心配といった声もあるため、住之江警察が地域の防犯・安全対策に力を入れており、区内を頻繁にパトロールしています。

また、区が「防犯さざぴー隊」というチームを結成し、防犯の啓蒙活動を定期的に実施。さらに、住民のひとりが結成したパトロール隊が、活動の一環として、ワンちゃんの散歩を通学時などに合わせて子どもたちを見守るといった安心の街づくりを行っています。

04| マドリームが選ぶ、住之江区スポット

大型施設から小さな公園まで、さまざまな施設が揃い、楽しく豊かに暮らせる住之江区のおすすめスポットを紹介します。

スポット①多種多様に活用できるシーサイドの大型複合施設「ATC」

帆船が係留されることもあるATCの「ウミエール広場」 帆船が係留されることもあるATCの「ウミエール広場」

正式名称はアジア太平洋トレードセンター。飲食店や雑貨店など約70軒が建ち並ぶ「O's(オズ)」と、家具・インテリア、住宅機器、福祉機器、環境機器などの商品を扱うショールーム、オフィスが並ぶ「ITM(インターナショナルトレードマート)」で構成されています。

食事や買い物を楽しめて、屋外の「ウミエール広場」で海を眺めながらリラックスしてもOK。また、ITM5階にある室内遊園地「あそびマーレ」は、ふわふわ滑り台やボールプール、小さなサイクルカートコースなどがあり、季節や天候に左右されず子どもを遊ばせることができると人気。屋外ステージ「海辺のステージ」では音楽イベント、親子で楽しめる催しが定期的に開催されます。

スポット②眺望抜群。大阪のランドマーク「さきしまコスモタワー」

ATCの隣で高くそびえるのが、西日本ナンバーワンの高さを誇る「さきしまコスモタワー」です。住之江区だけでなく、大阪のランドマークとしておなじみで、「大阪府庁咲洲庁舎」「さきしまコスモタワーホテル」と、飲食店、クリニック、銀行などが入っています。

コスモタワーの先端にある展望台
©(公財)大阪観光局 コスモタワーの先端にある展望台
©(公財)大阪観光局

展望台から見た眺望
©(公財)大阪観光局 展望台から見た眺望
©(公財)大阪観光局

「大阪府庁咲洲庁舎 展望台」は、地上252m、360度さえぎるもののない壮大なパノラマを楽しむことが可能。1階から52階まで上昇しながら景色を見ることができるシースルーエレベーター、53階からは全長42mのロングエスカレーターで、大阪の天空に連れて行ってくれます。

スポット③花と緑にふれあえる都会のオアシス「住之江公園」

住之江公園の花と緑のスクエア 住之江公園の花と緑のスクエア

大阪府が運営する公園で、住之江区のシンボル的存在。15.1ヘクタールという大阪市内ではめずらしい広大な敷地には、大きな池と四季折々の花と緑のスクエア、テニスコート、野球場、球技広場、プール、さらに手ぶらでバーベキューが楽しめる「住之江公園住炭(すみすみ)BBQ広場」もオープン。日々の癒やしや運動にも、休日のレジャーにも、とっておきの場所です。

潮風を感じながら散歩ができる咲洲キャナル 潮風を感じながら散歩ができる咲洲キャナル

また、住之江区は、住吉大社に隣接し、住所は住之江区になる「住吉公園」をはじめ、大小の公園が充実しています。

咲洲には、野球場とテニスコート、バーベキューエリアなどがある「南港中央公園」、洲の中に流れる運河沿いに設けられた「咲洲キャナル」、湾岸に広がる「シーサイドコスモ (コスモスクエア海浜緑地)」「南港野鳥園」、さらに南港の物流島には「南港海釣り園」もあります。

スポット④アートと共に暮らせる!「北加賀屋ウォールアート」

住民を楽しませるカラフルなアルファベットアート
©(公財)大阪観光局 住民を楽しませるカラフルなアルファベットアート
©(公財)大阪観光局

大正時代は「造船のまち」として栄えた北加賀屋。今も倉庫や工場などが並んでいますが、無機質で、空き家や空き地も増え始めたことから、アーティストやクリエーターを呼び込み、「芸術・文化が集積する創造拠点」として再生。倉庫の大きな壁などにアートが描かれるようになりました。

可愛い動物がひょっこり。トリックアートも多い
©(公財)大阪観光局 可愛い動物がひょっこり。トリックアートも多い
©(公財)大阪観光局

エアコンの室外機にもアートが
©(公財)大阪観光局 エアコンの室外機にもアートが
©(公財)大阪観光局

この屋外アートはどんどん増加し、SNS映えすると観光客も訪れるように。住民にとっては、エリアのシンボル、街を明るく彩る存在になっています。

05| 住之江区の制度: 海沿い街だから強く、やさしい「防災」を徹底

住之江区は、子どもの医療費の一部負担など大阪市の制度を受けることができます。

・医療費、訪問看護利用料:1医療機関ごと 1日当たり最大500円(月2日限度)
・対象:0歳〜18歳(12歳〜18歳は所得制限あり)


教育について、保育所やこども園が29、幼稚園が8、小学校が16、中学校が8、高校が4、大学・大学院が3、特別支援学校が1と、教育機関が多いことも住之江区の特長。子育て世帯に適しています。

さらに、住之江区で充実している制度が「防災対策」です。海沿いの街ゆえに、万一、地震が発生した際の津波をはじめ、災害に備えるために、東日本大震災で復興にあたった経験のある区長が先頭になってさまざまな対策を実行しています。

まず、区民に「避難カード」を区役所で無料配布。家族などと災害にあった時、どうするか、どこに逃げるかを記入し、名刺サイズに折りたたんで、つねに携帯できるようになっています。

「避難カード」は住之江区役所のホームページからダウンロードも可能 「避難カード」は住之江区役所のホームページからダウンロードも可能

また、災害時に近くの人たちで助け合うことができるよう「SUMINOEそなエンジェル」と命名した区民を育成。この「そなエンジェル」が中心となって中学校と周辺地域による合同防災訓練を実施したり、防災セミナーを開催したり、さらに区の防災担当者などによる小中学校での防災教育なども随時行っています。

06| 知っておきたい家賃と新築物件の相場

住之江区の家賃、物件相場は次の通りです。

賃貸マンション・アパートの家賃相場

ワンルーム: 53,000円
1K:54,000円
1DK:58,000円
1LDK:68,000円
2K:50,000円
2DK:66,000円
2LDK:90,000円
3DK:85,000円
3LDK:111,000円


新築・分譲戸建て 3,590万〜4,580万円
中古戸建て2,319万円〜


中古マンション1,804万円〜

住之江区は大阪市内では家賃や物件の相場が比較的リーズナブルです。例えば、お隣の住吉区の相場は新築・分譲戸建てが3,880万〜5,080万円、中古マンションが2,525万円。

住みやすく、要望や予算に合わせた住まいが見つかりやすい街といえます。

07| 住之江区の家探しならおまかせ! おすすめ不動産会社

中野祐子

この記事を書いた人

中野祐子 ライター

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