手賀沼のほとりの自然豊かな街。子育て世代の移住も多い我孫子市の住みやすさや治安

手賀沼遊歩道の桜
写真提供：我孫子市

千葉県の北西部に位置し、人口は約13万1,000人（2023年10月1日現在）。北の利根川と南の手賀沼に挟まれ、首都圏近郊のベッドタウンでありながらも、どこかリゾート感を感じられる湖畔の街です。

自然の景色が美しく、眺めがよい環境のため、『ミステリと言う勿れ』『silent』『相棒』など、さまざまなドラマや映画でロケ地として使われており、「ロケのまち、我孫子」展という展示イベントも開催されました。

白樺文学館
写真提供：我孫子市

1986年から待機児童ゼロを継続しているため、子育て世帯を中心に、移り住んでくる人が多くいます。市内には都市公園が222か所あり、子どもの遊び場に困らないのも魅力の一つです。市民一人当たりの公園面積は東京23区と比べ約4倍というデータもあり、のびのびと遊べるエリアといえます。

杉村楚人冠記念館
写真提供：我孫子市

このほか、国登録有形文化財である「根本家住宅」や市指定文化財「志賀直哉邸跡」などの多くの文化財や、「白樺文学館」「杉村楚人冠記念館」など白樺派(文芸思潮の一つ)の文人ゆかりの施設があり、文化の香りも漂います。

JR我孫子駅
写真提供：我孫子市

東京都内から約30km圏に位置する我孫子市。2015年3月にJR上野東京ラインが開業し、JR我孫子駅から東京駅間は最短38分の好アクセスを誇ります。また、JR上野東京ラインでは乗換なしで上野駅まで約33分、新橋駅まで約45分、品川駅まで約50分でアクセスできます。羽田空港へは約1時間半、成田空港へは約1時間と空港へも簡単に行き来でき、非常に便利な立地です。

JR我孫子駅の近くには、便利な大型ショッピング施設と公共施設がまとまっており、駅周辺で日々の用事を済ますことができます。

けやきプラザ
写真提供：我孫子市

南口すぐの「アビイクオーレ」には、イトーヨーカドーのほか直売店、ファッション、100円ショップなどの専門店、スポーツクラブ、カルチャー教室、最大350席のホールなどが入ります。また、子育て支援センターもあり、買い物の流れでサポートを受けられます。

同じく南口にある「けやきプラザ」には、千葉県や我孫子市の行政施設が入っており、駅のそばでさまざまな手続きができます。

我孫子市生涯学習センター「アビスタ」
写真提供：我孫子市

南口から徒歩10分ほどの手賀沼公園内にある我孫子市生涯学習センター「アビスタ」は、我孫子地区公民館と市民図書館の複合施設です。展示スペースもあり、市民の情報発信の場になっています。

北口には大規模な商業施設「あびこショッピングプラザ」があり、イトーヨーカドーのほか60もの専門店や、「あびこ市民プラザ」もあります。

千葉県警察が発表している「犯罪の発生状況・市町村別」によると、2023年9月末暫定値の我孫子市の犯罪認知件数は468件。千葉県内の市区町村としては、59市区町村中21番目の多さとなっています。内訳としては、窃盗犯が最も多く、316件と全体の68％。強盗等の凶悪犯は6件のみで全体の1.2%、暴行や傷害といった粗暴犯は26件で全体の約5.6％、知能犯は63件で全体の約13.4％を占めています。千葉県全体では、凶悪犯は全体の約0.7%、粗暴犯は約5.9%ほどなので、凶悪犯や粗暴犯は平均値に近いといえるでしょう。

平成25年～令和4年までの過去10年間の犯罪認知件数は、右肩下がりで減ってきており、令和4年の犯罪認知件数は、平成25年から比べると約40％まで減っているので、かなり治安はよくなっているといえそうです。

雄大な自然と充実した都市部をあわせ持つ街、我孫子市ならではの親子で楽しめるスポットをご紹介します。

手賀沼親水広場・水の館
写真提供：我孫子市

水環境の保全啓発を主な目的として、環境保全型農業や地産地消等を推進する機能を持たせた複合施設です。施設内には「じゃぶじゃぶ池」「ミニ手賀沼」「水の広場」があり、水の広場にはコインロッカーやコインシャワーも完備しているので、安心して水遊びができます。春には遊歩道の桜がライトアップされ、幻想的な雰囲気を楽しめます。

「水の館」には、農産物直売所や、我孫子産の米や野菜を使ったメニューを味わえるレストランのほか、手賀沼の生き物や歴史について学べる展示コーナー「手賀沼ステーション」、手賀沼を一望できるパノラマ展望室、プラネタリウムなど、親子で一日中楽しめる施設が揃っています。

手賀沼公園
写真提供：我孫子市

我孫子のシンボル・手賀沼のほとりにある公園です。周囲を一望できる岬や、親水護岸(水に親しみやすくする護岸形状のこと)が施され、沼の水に安全にふれられる岸辺など、水と親しめるように整備されています。

「子ども広場」には木製のコンビネーション遊具や大きな砂場があり、期間限定でミニ鉄道も運行。ミニ機関車のほか、ドクターイエローやはやぶさといった人気のミニ車両も走行します。また、休日を中心にレンタサイクルの貸し出しも行っています。このほか、夏の手賀沼花火大会など、多くのイベントが開催されています。

また、手賀沼公園から手賀沼に沿っての約5.3kmに渡る遊歩道が整備されていて、手賀沼を眺めながらの散策、サイクリング、野鳥観察など、市民の憩いの場として親しまれています。

我孫子市 鳥の博物館
©（公社）千葉県観光物産協会

手賀沼のほとりに立つ鳥専門の博物館で、地域の自然保護から地球の環境問題まで踏み込んだ展示を目指しています。常設展示は、「手賀沼の自然と鳥たち」「鳥の世界」「人と鳥の共存」という三つのテーマで構成されており、四季の手賀沼の様子がわかるジオラマや、世界の鳥の実物剥製標本を見ることができます。

企画展も年に数回開催され、月に一度行われる「てがたん（手賀沼の自然観察会）」も好評です。

また、ミュージアムショップでは鳥の博物館の出版物をはじめ、野鳥のペーパークラフトや巣箱組み立てキットなどのオリジナル商品、オオバンぬいぐるみ、日本野鳥の会オリジナル野鳥トランプといった鳥に関連する楽しい商品がたくさん販売されています。

1986年から待機児童ゼロを継続中の我孫子市では、子育て世代へのサポートが充実しています。子育て支援センターには「子育てコンシェルジュ」という相談役がいて、保育施設や子どもの預かりについてなどの各種相談に気軽に応じてもらえます。また、保育園には出産前から入園予約ができるほか、病児・病後児保育施設も充実。職場への復帰に心強いサービスが揃っています。

放課後や土曜日の子どもの居場所として、市内13か所の全小学校に「あびっ子クラブ」を設置。外遊び、習字、ショートテニスなどのさまざまな遊びを体験できます。

また、我孫子市内に住宅を取得した40歳未満（夫婦どちらかで可）の人に、最大15万円の住宅取得補助金が出る制度もあります。

我孫子市の賃貸物件の家賃相場は次の通りです。

ワンルーム：52,700円
1K：48,700円
1LDK：84,000円
3DK：82,000円

我孫子市の新築・分譲一戸建ての価格相場は、2,180万～5,980万円台です。

中古マンションの価格相場は、以下のようになっています。
20年以上：2,218万円

我孫子市と周辺地域のワンルーム・1K・1DK家賃相場を比較すると、我孫子市：49,000円、八千代市：52,200円、流山市：64,300円、鎌ヶ谷市：52,900円となっており、我孫子市の家賃相場は、周辺地域では低い方に当たります。