公開日: 2024.01.05 最終更新日: 2024.01.05

【移住支援紹介】~移住希望者を様々な形でサポートする自治体~宮城県東松島市『ひがまつ暮らし』のケース

【移住支援紹介】~移住希望者を様々な形でサポートする自治体~宮城県東松島市『ひがまつ暮らし』のケース

観光名所でもある大高森からの眺望。美しい自然も移住者が心惹かれる要素の一つ

全国の自治体では、移住者を誘致するために、他県や他市からの移住を検討している人々をバックアップするサポート事業を行っています。「具体的にどんなふうにサポートしているの?」。今回はそんなみなさんの疑問に答えるべく、宮城県東松島市復興政策課の髙橋さんに、詳しいお話をお伺いしました。

※画像提供:すべて「ひがまつ暮らし」

ライター:鈴城久理子

ライター:鈴城久理子

01| 「移住サポート」ってどんな制度?

「ひがまつ暮らし」のウエブサイトでは、移住希望者へ向け、様々な情報を発信中 「ひがまつ暮らし」のウエブサイトでは、移住希望者へ向け、様々な情報を発信中

住宅関連のサポートにはこんなものがある

東松島市では大きくわけて、「定住化促進事業補助金」「空き家バンク」という2つのサポートを行っているそう。詳細は以下のようになっています。

①定住化促進事業補助金の支援

市外居住者が市内で住宅を取得する費用を、最大で100万円補助するシステムです。市内の事業者に発注した場合は、新築物件で100万円、中古物件で50万円まで補助が受けられます。また、市外の事業者に発注した場合は、新築物件で50万円、中古物件で25万円まで補助。さらに下記の空き家バンクを経由した場合は、50万円補助を受けることができます。

②空き家バンク

市内にある空き家をホームページに掲載し、利用希望者へ紹介する事業です。居住用のほか、事業用にも活用可能です。

この空き家バンクを活用し、移住者が居住用として売買契約または賃貸借契約を結んだ場合、「空き家バンク事業補助金」として、住宅改修費の3分の2、上限50万円まで補助してもらえるのだそう。

住宅街としても人気のエリア、「あおい地区」の街並み 住宅街としても人気のエリア、「あおい地区」の街並み

移住のための支援金も充実

住宅関連のほかにも、「好きです東松島おかえり事業助成金」というユニークな施策も。これは、宮城県内に居住または勤務経験のある人が市内に転入し、市内事業所に勤務、あるいは事業所を経営する場合に、移転費用など最大30万円の助成が受けられます。

ほかに、「宮城県移住支援金」という施策もあり、直近10年間のうち東京23区内に5年間居住または通勤していた人が、対象求人への就職や起業、その他自治体が定める要件などを満たすことによって、世帯移住100万円、単身移住60万円に加え、子育て加算として18歳未満の子ども一人当たり最大100万円を支給してもらえます。

※宮城県移住支援金の詳細はこちら!
https://miyagi-ijuguide.pref.miyagi.jp/support_dtl

心休まる田園風景。農業に従事したいという移住者もいるとか 心休まる田園風景。農業に従事したいという移住者もいるとか

就職など仕事のサポートもしてもらえる

移住先での心配ごとの一つ、それは就職先。東松島市では、就職をサポートする下記の2つの制度を取り入れています。

①東松島市創業支援補助金を支給

一次創業(創業者が起業し、事業を立ち上げる場合)または二次創業(企業が既存事業とは異なる新事業・新分野に進出することで経営刷新を図る場合)に携わる人で、プレゼンテーション審査を経て採択された場合を対象として、創業費用の3分の2、250万円を上限に支給してもらえます。

②東松島市地域おこし協力隊

首都圏や人口密集都市から移住して市が掲げるミッションなどに従事し、地域活性化・起業・就職・定住することを目指す事業です。市と雇用関係はなく、個人事業主として活動できます。なお、活動対価として、月23万円の報償費を支給し、活動費として年200万円を補助してもらえるのだとか。

02| 東松島の魅力ってどんなところ?

奥松島の絶景を楽しめる「嵯峨渓遊覧船」は、観光客からも人気 奥松島の絶景を楽しめる「嵯峨渓遊覧船」は、観光客からも人気

東松島の特徴や人気スポット

人口38,481人(2023年9月現在)、宮城県東部に位置する東松島市。豊かな自然と都市機能を備え、ゆとりを持ちながらも快適に暮らせる街です。西側には日本三景「松島」の東端が隣接し、観光客はもちろん、地元の人々が集うスポットがあちこちに点在しています。

東松島市のイベント「東松島夏まつり」には県外からもたくさんの人が訪れる 東松島市のイベント「東松島夏まつり」には県外からもたくさんの人が訪れる

自治体や民間のイベントもいっぱい

市内では数々のイベントが行われていますが、なかでも盛況なのが8月に行われる「東松島夏まつり」。東松島の青空をブルーインパルスが舞い、「青い街」と称される東松島市ならではのお祭りです。

民間で行われている5月のイベント「青い鯉のぼりまつり」は「青い街」を象徴 民間で行われている5月のイベント「青い鯉のぼりまつり」は「青い街」を象徴

もう一つ、東松島市が「青い街」であることを象徴しているのが、5月に行われる「青い鯉のぼりまつり」というイベント。和太鼓が登場して演奏が始まると、会場が熱気に包まれます。

地元産の海の幸は外せない

東松島市の名産品といえば、旨さが凝縮された牡蠣が有名 東松島市の名産品といえば、旨さが凝縮された牡蠣が有名

東松島市の魅力といえば、外せないのが海の幸。ぷっくりとした大粒の牡蠣はたまりません。

厚みがあり、香りが豊かな海苔は贈答品としても重宝されている 厚みがあり、香りが豊かな海苔は贈答品としても重宝されている

潮の香りがかぐわしい海苔、ほかにもアワビやウニなど、季節ごとに楽しめる魚介類に舌鼓を打つことができるのもこのロケーションならでは。

03| 実際の移住者の声

ここで、実際に移住した女性の声を紹介しましょう。

東松島市在住の50代女性、松井薫さんの声

「埼玉県東松山市から東松島市へ移住して8年目を迎えました。海がない県から海のある街へ来て、おいしい魚やお米、野菜に恵まれ、ブルーインパルスが飛行訓練をしている平日はエールを送ってもらっています。東北でも沿岸部は温暖なので暮らしやすく、人の温かさはとても心地いいですね」。

04| 迷っているなら「お試し移住」を

緑豊かな観光地としても知られている景観「滝山山道」 緑豊かな観光地としても知られている景観「滝山山道」

宿泊費無料で「お試し移住」ができる

東松島市では、移住相談やお試し移住に関する移住コーディネーターを設置しているそう。移住コーディネーターは東松島市に移住された先輩の移住者で、市の暮らしに関する魅力を聞けるだけではなく、移住するにあたっての不安や課題などに対し、経験をもとに相談することができます。                                        

また、実際に東松島市での暮らしを体験できる「お試し移住」では、市内にあるお試し移住住宅を活用し、2泊3日から6泊7日で市内生活を体験できます。宿泊費は無料。移住コーディネーターが行う市内案内の支援料5,000円と飲食費用、現地での移動費は自己負担になりますが、自宅からお試し移住住宅間の移動費に対し、片道10,000円を上限に援助してもらえます。

民間のイベント「BARBARBAR!」では地元の人と触れ合える機会も 民間のイベント「BARBARBAR!」では地元の人と触れ合える機会も

移住相談窓口を大いに活用しよう!

最後に、東松島市復興政策課の髙橋さんより移住についてのアドバイスをいただきました。

「移住を検討している方は、今の暮らしをよりよい方向へ向けるために移住を考えていると思います。そのためには何を重視するのかを整理し、候補地へ足を運んでみましょうスーパーマーケットで買い物してみるだけでも、その街の雰囲気や人となりが見えてきます。移住も街や人とのマッチングです。ぜひ、移住相談窓口を大いに活用してください!」。


※ひがまつ暮らしの公式HPはこちら!
https://www.city.higashimatsushima.miyagi.jp/higamatsugurashi/index.html

05| まとめ

もし、少しでも移住を考えているようであれば、各自治体のサポート制度も念頭に置きながら検討してみてください。まずは「お試し移住」から始めるのもおすすめです。

鈴城久理子

この記事を書いた人

鈴城久理子 ライター

雑貨紹介や料理、インテリアなど暮らし系の記事を中心に執筆することが多いライター。ただいまメダ活実践中。

マドリームおすすめ 宮城県の不動産・施工会社

宮城県の記事一覧

最新の街の住みやすさ記事

都道府県から探す

北海道・東北

関東

甲信越・北陸

東海

近畿

中国・四国

九州・沖縄