長野県の東端にあり、標高1,000m前後の高原地帯に位置する軽井沢町。浅間山を間近に望む自然豊かな土地は、言わずとしれた日本を代表する避暑地です。近年はリゾートに訪れる人や別荘に住む人だけでなく、東京まで新幹線で約1時間のアクセスのよさ、東京のような酷暑と無縁の夏の過ごしやすさなどから移住先としても人気が高まっています。
CONTENTS
01| 軽井沢町の概要:日本を代表する避暑地
位置や面積:標高1,000mの高原地帯に広がる自然豊かな町
夏の軽井沢の別荘地
長野県の東端、群馬県との県境に位置する軽井沢町。長野県の佐久市と御代田町、群馬県の安中市、高崎市、下仁田町、長野原町、嬬恋村と接しています。軽井沢町のシンボルである標高約2,568mの浅間山の南東の斜面、標高900~1,000mの高原に広がります。
町の北側は浅間山や上信越高原国立公園へと続く森林で、東側から南へは鼻曲山、留夫山(とめぶやま)、矢ヶ崎山、八風山などの1,000m級の山々が連なります。南側は草原や田園を中心にゴルフ場も数多くあり、西側はなだらかな斜面となっていて佐久平へと続いています。水の豊かな土地として知られ、森林の中には滝や湖・池が点在します。
江戸時代は峠の宿場町として栄え、善光寺詣での人々や参勤交代の列が行き交いました。明治時代になると、明治19(1886)年にやって来た英国聖公会宣教師アレクサンダー・クロフト・ショー氏が“避暑地としてふさわしい”として内外著名人に紹介。2年後の明治21(1888)年にはショー氏が軽井沢で第一号となる別荘を建設。
以後、軽井沢の名前が広がると数多くの別荘や西洋式ホテルが建ち、国際的な保健休養地としての名声を確立。町内には、別荘、リゾートホテルのほか、教会、レストラン、カフェなどが点在するほか、ゴルフ、テニス、スキーなどのアウトドアアクティビティが楽しめる一大リゾート地になっています。
気候:夏の平均気温は20度台前半! 暑さ知らずの別天地
旧軽井沢の森林の風景
避暑地だけあり、夏も冷涼なのが軽井沢の気象の特徴です。年間平均気温は9度前後で、夏は30度を超える日があるものの、7~9月の平均気温は20度台前半、最低気温は20度を下回ります。日中でも木陰に入れば涼しく、朝晩は高原らしい冷涼さです。一方、冬の寒さは厳しく、最低気温がマイナス15度前後になる日もあり、12~2月は平均気温でもマイナス1度前後になります。例年、11月下旬から3月末頃まで積雪が見られ、1~3月の間には30cm前後積もることもあります。また、霧が多く発生することでも知られ、年間100日以上霧が発生しています。そのため、湿度が年平均で80%前後と高くなっています。気温が低いためジメジメした感じはありませんが、除湿対策が必要です。
人口:全国の町村で数少ない転入超過の続く町
旧軽井沢銀座通り
軽井沢町の人口は、2022(令和4)年の時点で19,684人。昭和、平成、令和と一貫して人口増加傾向が続いており、全国の町村の中でも上位に位置する転入超過の町となっています。転入超過数は、2019(令和元)年が149人、2020(令和2)年が600人、2021(令和3)年が299人、2022(令和4)年が490人となっており、新型コロナ禍以降に増加が目立つようです。これは、リゾート地としての魅力のほか、東京まで新幹線で1時間ほどとアクセスが優れており、リモートワークを中心とした人の移住や東京・軽井沢の2拠点生活を送る人の増加が理由となっています。
産業:町内の主な産業はリゾート・観光関連
カラフルな傘のアーケードが登場するイベントも
軽井沢町の産業構造は、リゾート地だけあって第三次産業に従事する人が多いのが特徴です。2020(令和2)年のデータで、15歳以上の就業者は全体で8,427人。そのうち、第三次産業が6,859人と圧倒的多数となっています。なかでも宿泊業・飲食サービス業が1,856人、卸売・小売業が1,355人と多くを占めています。なお、町では大規模な工場の建設を規制しているため、製造業は575人にとどまっています。
02| 軽井沢移住のメリット・デメリット:夏は快適だが冬は寒い
●メリット
夏を快適に過ごせる
軽井沢駅南口
高冷地気候に属し、夏は涼しく冬は寒い軽井沢。夏の平均気温は、6月が約16度、7月が約20度、8月が約21度となっています。これは、東京の夏の平均気温に比べて約7度低い値です。また、夏の最高気温は8月でも28度前後で、最低気温は18度前後。かなり寒暖差があり、熱帯夜の心配はありませんが、夜間から明け方はかなり冷え込む日もあるようです。このようなデータから、夏の軽井沢は、東京の5月下旬くらいの気候といえるでしょう。気温が30度以上になる猛暑日は、多くても10日ほどです。
なお、軽井沢では7月、8月ともに20日間ほど濃霧の発生する日がありますが、これも体感気温より涼しく感じる要因となっています。
自然の豊かさ
旧軽井沢の雲場池
軽井沢町のシンボルである浅間山をはじめ、雲場池、千ヶ滝などの名勝が町中にあります。また、住宅建築や工場建設などに多くの規制をかけているので、有名観光地へ出かけずとも、近場に自然があふれています。春の新緑にはじまり、夏の緑や心地よい木陰、秋の紅葉、冬のしんとした静けさなど、四季折々の自然の表情に触れることができ、日々気分をリフレッシュすることができるでしょう。
温泉が豊富
人気宿泊施設。近隣には「星野温泉トンボの湯」がある
日本を代表するおしゃれなリゾート地の軽井沢町ですが、町内には気軽に利用できる立ち寄り温泉があります。大自然のなか豊富な湯量を楽しめる「星野温泉トンボの湯」、「軽井沢おもちゃ王国」に隣接するホテルグリーンプラザ軽井沢の「暁の湯」、静けさに満ちた自然の中で湯浴みができる「軽井沢千ヶ滝温泉」などが代表的。他にも、車で気軽に出かけられる周辺エリアにも立ち寄り湯が点在します。
東京へは新幹線で約1時間
東京‐軽井沢を結ぶ北陸新幹線
軽井沢駅から東京駅までは北陸新幹線で1時間10分前後。都内への通勤も可能です。また、車でも関越自動車道を利用して2時間ほど。こうしたアクセスのよさから、都内への通勤者も数多くいます。普段の仕事がリモートワークで、打ち合わせの際や定期的な顔合わせのみ上京するのであれば、さらに利便性を感じるでしょう。
●デメリット
冬の寒さが厳しい
冬の三笠通り
軽井沢は標高1,000m前後の高原に位置します。このため、冬の寒さは非常に厳しいです。12月に入ると平均気温は0度前後になり、1月・2月は氷点下1~3度に。1・2月は最高気温でも4度前後で、最低気温はマイナス6~8度になり、一日中氷点下の日も珍しくありません。これは札幌の気温とほとんど変わりのない寒さです。積雪は、長野県内のスキー場が点在するようなエリアに比べて少なめですが、それでも一晩で30cm前後の降雪がある日も。また、気温が低いので積雪がいつまでも残っていることも多いようです。
寒さ対策でコストがかかる
寒さ対策にはストーブも必要になる
10月になると最低気温が5度前後の日も多くなり、4月でも最低気温が0度を下回る日がある軽井沢。ほぼ半年間は何らかの暖房器具を使っていることになります。このため、1年間での暖房コストは非常に高くなります。また、外回りの配管などは極寒冷地仕様で、水道には凍結防止ヒーターが必須。こうした、寒冷地ならではの設備にも思わぬコストがかかります。さらに、年間を通じて非常に湿度が高く、関東地方のような乾燥した冬晴は望めないので、洗濯物を乾かすのに浴室乾燥機なども必須です。
生活上、車が必須
公共交通機関はあまり期待できません。中軽井沢のような多くの商業施設が集まっているエリア以外は、食料品や日用生活品などの日々の買い物でも車が必要です。夏場ならば自転車の利用も考えられなくもないですが、極寒で降雪もある冬場は自転車の利用は無理です。長野県の他のエリアと同様に、大人1人に車1台という家庭が多いようです。なお、車の利用に際してはスタッドレスタイヤを用意する必要があるなど、冬支度の出費があります。また、観光シーズンは町内の主要な道は大渋滞が発生することも。裏道ルートをマスターする必要もありそうです。
結露・カビ対策が必要
年間100日以上霧が発生する軽井沢。湿度が70%を下回る日はほとんどなく、多くの日が湿度80%以上になります。洗濯物を外干ししても乾きにくく、浴室乾燥機や除湿機の使用が前提となります。また、窓周辺やクローゼットなどの結露・カビ対策は、建物のダメージ対策のためにも怠ることができません。なお、町内でもエリアによって湿気の多さには違いがあり、町内の中心部である旧軽井沢エリアよりも西に行くほど湿気が少なくなるといいます。
コンビニ、レストランなどの閉店時間が早い
軽井沢町では、保養地としての町の風紀や夜間の静謐を保つことを目的に、条例でお店の閉店時間が定められています。午後11時から午前6時までの営業は禁じられており、レストランなど飲食店のラストオーダーも早くなっています。これはコンビニでも例外ではなく、町内のコンビニ店舗は11時でいったん閉店となります。そのため、深夜に夜食などが必要になると、隣接する御代田町まで出かけるのが町民の常識となっています。
03| 移住者の声:軽井沢ならではの風通しのよい人付き合いが大きな魅力
2024(令和6)年1月に軽井沢町へ移住した後藤麻人さんにお話をうかがいました。
都内で「Webサイト制作」「コンテンツ制作」をメインとした会社を経営する後藤さんは、千葉県生まれで、15歳以降は東京暮らし。35歳にして初めて東京近郊を離れて地方暮らしを始めました。移住のきっかけをこう語ります。
「会社の新規事業がきっかけでした。群馬県の草津温泉で新たに立ち上がった事業の運営メンバーとなり、東京と草津温泉の2カ所を拠点に仕事をすることになったのです。そこで、どちらへもアクセスのよい場所を探していたところ、軽井沢が候補にあがりました。Webディレクターという仕事柄、パソコン1台あればどこでもできる仕事ですし、社員も私もリモートワークがメインのワークスタイルで普段の業務に支障がないことも、移住を決断した一因です」
奥さんと1歳になる娘さんの3人家族である後藤さん。娘さんの存在も移住をあと押ししました。
「娘が小学校に入学する時期になれば、生活の拠点をどこに置くのか熟考する必要があります。しかし、それまでの数年間は比較的融通のきく時期ですし、地方での生活を体験するなら今しかないだろうという気持ちもありました」
夏の軽井沢、別荘エリア
2023(令和5)年の9月から物件探しを始めた後藤さん。内覧のため4カ月で5回ほど軽井沢に出向き、現在の住まいへと落ち着きました。移住から約半年、住んでみて実感した軽井沢のよさをこう語ります。
「自然が身近というか、自然の中で生活している実感があります。家の前には木々が茂り、見上げれば空は広くて、空気も新鮮。そんなことがとても贅沢に感じます。娘を連れて公園に出かければ、まわりは雄大な自然。そのなかで思い切り遊ぶことができます。つい最近も花見に近隣の桜のスポットを巡ったのですが、東京のような人混みもなく、のんびりと桜の美しさを楽しむことができました」
また、この半年間で、早くも多くの地元の知り合いができたといいます。
「移住してから、いくつかの地域のコミュニティに参加しています。そのひとつがランニングサークルです。毎週土曜の活動に参加して、地域の方といっしょに汗を流しています。また、隣町の御代田にあるコワーキングスペースの会員になったのですが、こちらは地域の方々と交流のはかれるイベントなどが盛りだくさんです。私も朝のコーヒー会に参加して、地元の焙煎所が手掛けたコーヒーを楽しんだりしながら、地域の方と知り合うことができました。東京のコワーキングスペースは、自分の仕事をするための文字通りのワーキングスペースですが、地方の同様のスペースはコミュニティスペースとしても機能しているんです。そこに通うことで、様々なバックグラウンドを持つ人との交流が生まれ、自分の知らない世界を教えてもらえる楽しさを感じています」
地方移住というと、地域での人付き合いに不安を持つ人も多いかと思いますが、軽井沢ではそんな心配もないと後藤さん。
「最初は、ごく狭い地域ですし、プライバシーも筒抜けなのか、この土地ならではの価値観になじめるのかといった不安がありました。しかし、軽井沢は移住者が多いこともあり、いわゆる村社会的なコミュニティがなく、開放的で過ごしやすいです。東京にいると地元を意識することが少ないですし、人とのかかわりが煩わしく感じることもありました。でも今は、新たな人との出会いであったり、コミュニティに属する感覚であったりと、学生時代以来、久しくやっていなかったことがとても新鮮に思えます」
三笠通りのカラマツ並木
軽井沢での生活に車は必須ですが、初めて車を所有することになり、東京とは違った生活スタイルを楽しめるようにもなったそうです。
「免許は持っていましたが、東京では車が必要な機会が少なかったんです。休日にたまにレンタカーを借りて観光地へ出かけるくらいで、車の利用は年に数回でした。こちらは車がないと生活できないので、初めて車を購入し、毎日運転する生活がスタートしました。今では運転にも慣れ、休日になると家族一緒にいろんなところに出かけるなど、休日の過ごし方が大きく変わりました」
旧軽井沢銀座のメインストリート
こうして、軽井沢の生活に新鮮さを覚えつつ、徐々に馴染んできた後藤さん。今後、この地でやってみたことを最後に伺いました。
「もっともっと地域のコミュニティに自分から飛び込んでいって、知り合いを増やしたいです。子育てにおいても、娘の顔と名前を知っていて、成長を見守ってくれるような人が住む地域に多くいると安心です。そんなつながりを得たいと思っています。軽井沢は住民参加のスポーツイベントやお祭りが四季折々にあります。いろんな催しに積極的に参加していこうと思っています」
後藤さんのxはこちら
https://twitter.com/goto_kusatsu
04| 軽井沢町移住で失敗、後悔しないための準備
求人内容は限られるので近隣市町村へも目を向けたい
●家の相場
軽井沢町の家賃や新築物件の相場は次の通りです。
賃貸マンション・アパートの目安は下記。
2DK:80,000円
3DK:90,000円
1LDK:70,000円
2LDK:80,000円
新築・分譲一戸建ては
10,000万円台前半
から多くの物件が販売されています。
中古マンションは
築5年~15年以内:4,000万円台後半
それ以上の築年数:3,000万円台後半
となります。
●仕事
旧三笠ホテル
町内で就業している人の大半が宿泊業・飲食サービス業や卸売・小売業に従事しています。求人内容を見ると、ホテル、リゾート施設、観光スポット、飲食店などのスタッフの求人がほとんどです。現地で仕事を探す場合は、隣接し、県内で4番目の人口を有する佐久市なども仕事を探すエリアにしたほうがよいでしょう。
●県内のアクセス
軽井沢駅北口
県内主要都市へのアクセスは以下のようになります。
軽井沢駅⇔長野駅 約30分(北陸新幹線)
軽井沢駅⇔松本駅 約2時間30分(しなの鉄道・JR篠ノ井線)
軽井沢駅⇔上田駅 約50分(しなの鉄道)
軽井沢駅⇔佐久平駅 約50分(しなの鉄道、JR小海線)
05| 軽井沢町移住に関する支援制度・補助金:住宅の補助制度が充実
軽井沢町には、移住に関する支援金の制度はありません。しかし、環境に配慮した住宅への補助制度がいくつかあります。
地球温暖化対策住宅促進補助金
長野県が交付する「信州健康ゼロエネ住宅助成金」の交付が条件で、県の助成金の額に2分の1を乗じて得た額とし40万円を限度に補助します。
住宅用太陽光発電システム等導入促進事業補助金
太陽光発電システム、蓄電システム、気自動車等充給電システム(V2H)のそれぞれに、所定の条件をクリアしている場合に補助金が交付されます。
06| 軽井沢町の子育て施設:子育ての情報交換・相談の場を設置
子育て支援センター「るるぱる」
町内に住所がある未就学児童とその保護者が、子どもを遊ばせながら親子同士の交流や子育てに関する相談、情報交換など気軽にできる場所。保育士・保健師・助産師の専門スタッフがいて、気軽に相談にのってもらえます。
施設内には、床暖房完備で冬でも暖かく過ごせる「ゆうぎ室」、授乳やおむつ替えのできる「ベビールーム」、おままごとの道具がたくさんある「おままごとルーム」、体を動かして遊べる広くて長い「廊下」のほか、屋外の園庭には幼児用遊具も設置されています。また、子育て・ベビー相談、子育て講演会をはじめとした行事も、随時開催されています。
07| 軽井沢町移住におすすめの地域
●旧軽井沢
旧軽井沢銀座の商店街
軽井沢の歴史の中心地であり、古きよき別荘地の面影を色濃く残すエリア。旧軽井沢銀座通りや万平ホテル、各種飲食店なども集まります。賑やかな通りを離れれば、教会や深い緑の木立など、軽井沢のイメージそのものの別荘地が広がります。
●中軽井沢
中軽井沢駅
軽井沢駅からしなの鉄道で約4分、中軽井沢駅を中心とするエリア。文字通り、軽井沢の真ん中にあたるエリアで、地元の人たちの居住エリアとして発達してきた地域です。そのため、中軽井沢駅の周辺には町役場や総合病院、小中学校、図書館といった公共施設が集まっているほか、スーパーやドラッグストアなども揃い、生活利便性も良好です。なお、中軽井沢駅の近くからは東京方面、大阪方面の高速バスも発着しています。
●南ヶ丘・南原
軽井沢の並木道
しなの鉄道の軽井沢駅と中軽井沢駅の間に広がるエリア。旧軽井沢に次ぐブランド力を持った別荘地です。2つの駅から近いこともあり、生活利便性も高いといえるでしょう。
●南軽井沢
軽井沢レイクガーデン
深い緑に覆われたエリアが多い軽井沢の中では、比較的開けた明るい雰囲気のエリアです。ゴルフ場、各種スポーツ施設、植物園などがあり、浅間山など自然の景観も素晴らしいものがあります。
●追分(おいわけ)・御代田(みよた)
信濃追分宿
軽井沢の西部に広がるエリア。追分は軽井沢中心分から車で15分ほど、かつての宿場町の風情が感じられます。湿気の多い土地柄の軽井沢の中では、比較的湿気が少ないとされます。隣接する御代田町は、東信地域の中でも移住者に人気のエリアとなっていて、生活に必要な施設がコンパクトに集まっています。追分エリアに住む人たちも日常の買い物などに出かける地域となっています。小諸市や佐久市へのアクセスも便利です。
08| 軽井沢町の行事:春夏秋冬盛りだくさんなイベントが開催
・若葉まつり
例年、4月末から6月初旬の新緑の季節に行われるイベント。軽井沢大賀ホールでの春の音楽祭、テニス大会、ハーフマラソン、マルシェ、自然観察会など盛りだくさんの催しが町内各所で行われます。
・ショー祭
避暑地の適地である軽井沢を内外に知らしめた宣教師アレクサンダー・クロフト・ショー氏をはじめ、軽井沢の礎を築いた先人たちを称える目的で行われる町民祭。軽井沢ショー記念礼拝堂にて、毎年8月1日に開催。ショー氏にゆかりのあるカナダ、日本、イギリスの国旗入場からはじまり、聖歌の合唱、主教の言葉などが続き、ショー氏の胸像への献花が行われます。式典後にはアフタヌーンコンサートなどもあります。
・しなの追分馬子唄道中
軽井沢町の西部・追分地区で、毎年7月第4日曜に開催される夏祭り。江戸時代に宿場として栄え、その名残りを今に残す追分地区の街道を、江戸時代の裝束を身にまとった人々が、追分馬子唄を唄いながら練り歩きます。当日は様々な屋台が出るほか、各種イベントも行われます。
・紅葉まつり
例年、9月下旬から11月初旬にかけて行われます。若葉祭り同様、大賀ホールでのコンサートのほか、テニス大会、ホリデーウォーク、マラソン、味覚市などが町内各所で行われます。
・軽井沢ウインターフェスティバル
例年11月末から翌年2月末までの冬季に行われます。町内各所がイルミネーションで彩られるほか、町内各登録店舗を訪問するとプチクリスマスプレゼントがもらえる「ぐるっとマルシェ」、少年アイスホッケー大会、スケート競技会、カーリング大会、アマチュア音楽団体によるクリスマスコンサート、白糸の滝のライトアップ、大賀ホールでのコンサートなど盛りだくさんな内容です。
・十日夜(とおかんや)
旧暦の10月10日に行われる秋の収穫祭。稲刈りが終わると、田の神に感謝をする行事です。長野県でも佐久地域の一部に残っている貴重な行事で、軽井沢町では塩沢地区で行われます。稲刈り後のワラで作った「わらでっぽう」で、唱えごとを唄いながら地面を叩きます。こうすることで、農作物を荒らすモグラやネズミを追い払います。
09| 軽井沢移住後に食べたいパン
①haluta bageri(ハルタベーガリ)
北欧家具の輸入などで日本とデンマークを行き来する機会の多かったオーナーが、同地の食文化に魅了され開業した、サワードウブレッドや、北欧のライ麦パン「ルブロ」をはじめ、オーガニックの素材を多く取り入れたベーカリー。中軽井沢の人気店として知られてきましたが、2023(令和5)年7月に同じ企業が運営する追分地区にある複合施設「still」内に移転しました。
自家製粉、石臼挽きの長野県産小麦や、北海道産小麦、軽井沢の水を使い、食べてもらいたいシーンに合わせて、製法や発酵を変えた、様々なパンが並ぶ。ホテルも運営しており、ベーカリー内のロビーでは、スモーブローなどの朝食も楽しめる。
②sioru bakery(シオルベーカリー)
東京と京都で約10年研鑽に励んだオーナーが地元である軽井沢に2021(令和3)年にオープン。瞬く間に人気となり、閉店前に多くのパンが売り切れてしまう予約必須のお店です。ハイクラスの小麦や国産バターなど素材を厳選し、念入りに発酵と熟成を重ねる独自の製法を用いたパンの数々は素材本来の旨味が生きた贅沢な味わい。
中でも人気は3日間かけて作る食パン。きめ細やかで滑らかな食感はsioru bakeryならでは。そのほかにも、熟成発酵させるメロンパン、手づくりのフィリングが絶品のカレーパンやクリームパンなど、人気の定番商品が揃います。