瀬戸内海に面し、山陽道の中央に位置する岡山県。気候穏やかで「晴れの国おかやま」と呼ばれるほど年間降水量の少ないエリアです。県の北部は山間部になっており、ここから流れ出る吉井川、旭川、高梁川の三大河川が平野を潤し、温暖な気候とあいまって農業が盛ん。なかでも、桃とブドウの栽培は日本有数で「フルーツ王国おかやま」の呼称も。一方で、沿岸部には西日本有数の工業地帯・水島臨海工業地帯があり、製造業の比重も高くなっています。都会から大自然まで、暮らしの選択肢が豊富にある岡山の移住関連情報とメリット&デメリットをご紹介します。
CONTENTS
- 概要: 変化に富んだ地勢と穏やかな気候
- 岡山県移住のメリットは?
- 岡山移住のデメリットは?
- 移住者の声:古民家をDIYでリフォームし、自給率の高い生活をめざす
- 岡山県移住で失敗、後悔しないための準備: 製造業関連で幅広い職種が見込める
- 岡山県移住に関する支援制度・補助金: 県と自治体の共同で移住者向けの支援金を用意
- 子育て施設の紹介:県内で統一した呼称のもと親子交流の場を確保
- 岡山県の医療施設:岡山市は全国的に見ても医療施設が充実
- マドリームが選ぶ、岡山県移住におすすめの地域
- 移住後はフルーツを味わえる:桃・ブドウを中心に1年を通して果物が豊富
- 移住後の朝ごはん:牛肉と野菜たっぷりのカレーパン
01| 概要: 変化に富んだ地勢と穏やかな気候
神南備山展望台からのぞむ津山市街地
【位置や面積】北部の山地・高原から平野を経て瀬戸内海に続く変化に富んだ地勢
本州の西部、中国地方の瀬戸内海に面した山陽道の中央に位置する岡山県。東は兵庫県、西は広島県に隣接し、南側は瀬戸内海を挟んで四国に、北側は山陰地方と接しています。県域は東西約106km、南北約102kmのほぼ正方形をしており、総面積は約7,114キロ平方kmで、全国で17番目の広さとなっています。
和気町と吉井川
北部は中国山地の山々と盆地、その南側の中部地域は標高300~500mの広大な吉備高原、そして都市部のある岡山平野へと続き、瀬戸内海に面します。中国山地を源とする3つの河川(吉井川、旭川、高梁川)が平野を潤し、温暖な気候と晴れの日の多さもあいまって、水稲や果樹栽培などが盛ん。岡山は古くからの中国四国地方の交通の要衝でした。現在も山陽新幹線、山陽本線、中国自動車道、山陽自動車道と交通の大動脈が走り、瀬戸大橋が四国と本州を結ぶなど中国四国地方のクロスポイントとなっており、港湾も発達していることから、瀬戸内海沿岸に一大工業地帯を形成しています。
【気候】平野・沿岸部は気候が穏やかで、晴れの日の多さは全国有数
常山山頂から見た岡山平野と岡山市街
岡山県は前述したように、北側の中国山地、内陸中部エリアの高原、南側の岡山平野と大きく分かれ、その地理的な条件によって特徴的な気候となっています。
中国山地周辺は日本海気候に属し、冬季はかなり気温が低く、マイナス10℃以下になることも。また、降水量も多く、豪雪地帯となっています。対照的に瀬戸内沿岸の岡山平野は気候温暖。岡山市中心部では、年平均気温が16℃前後で、年間降水量は約1,200mmと全国平均に比べて少なくなっています。これは、北に中国山地、南の瀬戸内海の向こうに四国山地が横たわっていて、夏・冬ともに季節風はこれら山地を越えるときに多量の雨や雪を降らせてから平野部に吹き込むためです。この地形的な特性により、台風の来襲も少なく、来たとしても勢力が弱くなってからがほとんどです。内陸部は北部と南部の中間的な気候です。
岡山県が気象庁の数値(1991年~2020年の30年間の平均)を元に集計したデータを見ると、岡山県(岡山市)の降水量1mm未満の日数は1年に276.7日。これは都道府県別ではナンバーワン。また、年間降水量の少なさは全国第2位、日照時間の長さは全国第15位となっています。
【人口】総社市などでは転入超過が見られる
岡山市街地の様子
令和2年国勢調査によると、岡山県の人口は約188万人。47都道府県の20位になります。市町村の人口を多い方から見ていくと、岡山市が約73万人、倉敷市が約47万人、津山市が約10万人、総社市が約7万人、玉野市が約56,000人となっています。岡山市は、中国四国地方の都市では広島市に次ぐ人口で、倉敷市も3位にランクされます。両市の人口を合計すると約120万人になり、県全体の約63%の人口が2市に居住していることになります。
人口の増減については、前回調査(平成27年)から約3万人の減少となりました。人口の増加は岡山市、総社市、早島町、里庄町の4市町のみとなりました。
一方、2023(令和5)年の人口移動報告で転入超過数を見てみると、岡山県全体では5,621人の転出超過となっています。岡山県は全27市町村で構成されますが、そのうち21市町村が転出超過となり、岡山市、倉敷市、津山市も転出数が上回っています。そんな中で、転入超過数が最多となったのが総社市。企業誘致などが幸いしていると考えられます。早島町、里庄町がその後に続く数となっています。
【地域】歴史的に大きく3つのエリアに分かれる
歴史的・地理的な背景や、住民の生活圏などを考慮して、3つの所管地域に分かれます。
●備前
岡山市中心部
岡山市を中心とした岡山県南東部のエリア。岡山市、玉野市、備前市、瀬戸内市など。
●備中
大畠漁港からのぞむ児島市街地
倉敷市を中心とした県の西側のエリア。倉敷市、総社市、笠岡市、井原市、高梁市、新見市など。
●美作
津山市街地の様子
津山市を中心とした吉備高原から中国山地にかけての北東部のエリア。津山市、真庭市、美作市など。
【産業】石油製品・鉄鋼から学生服・ジーンズまで製造業が盛ん
児島ジーンズストリート
2021(令和3)年度の「岡山県県民経済計算」によると、産業別の総生産の割合は、第1次産業が0.9%、第2次産業が36.1%、第3次産業が63.0%となっています。これを日本全体の構成比と比べてみると、第2次産業、中でも製造業が高くなっています。
水島工業地帯
製造業ついて、製造品出荷額(令和2年)を見てみると、全体の約45%を水島臨海工業地帯からの出荷が占めます。水島臨海工業地帯は倉敷市の瀬戸内沿いにある日本を代表する工業地帯のひとつ。山陽自動車道、中国自動車道、瀬戸中央自動車道などを利用する陸運、10万トン級の貨物船も出入りできる港湾を利用した海運と交通利便性が高く、安定した気象にも恵まれていることから大きく発展してきました。
業種別の出荷額は、石油製品・石炭製品(約16%)、化学工(約15%)、輸送用機械器具(約12%)、鉄鋼業(約11%)の4つの業種で全体の半分以上を占めています。岡山県の地場産業としては、昭和初期から高い全国シェアを誇る学生服、国産ジーンズ発祥の地といわれる倉敷市児島地区に代表されるデニム生地、ジーンズの生産などが名高いです。
また、産業別の構成比では1%未満にとどまりますが、温暖で雨が少なく、日照時間が長く、風水害が少ない恵まれた気候風土もあって農業も盛ん。出荷額は中国四国地方では1位となっています。中でも果樹栽培が盛んで「くだもの王国おかやま」が代名詞に。多種多彩なブドウ、白桃に代表される桃の栽培で知られます。
02| 岡山県移住のメリットは?
温暖な気候で過ごしやすい
蒜山高原
「晴れの国」を県のトータルイメージを表現する言葉として長年使用してきた岡山県。気象庁の数値(1991年~2020年の30年間の平均)を元に集計したデータでは、岡山県(岡山市)の降水量1mm未満の日数は1年に276.7日にもなります。これは都道府県別では全国1位。また、年間降水量の少なさは全国第2位、日照時間の長さは全国第15位となっています。ちなみに、岡山市の日平均気温は最も寒い1月でも4~5℃、最も暑い8月でも28℃前後。日最低気温を記録するのは1月で、例年氷点下をわずかに下回るくらいです。夏の日最高気温は35℃前後になる日もあるようです。平野部から沿岸部にかけては概ね、この気候よさの恩恵が受けられます。なお、標高が高い北部の高原エリアから山岳エリアに関しては大きく気候がことなり、降雪も多く、冬の気温もぐっと低くなります。
自然災害が少なく安心して住める
奈義町の田園風景と那岐山
北部を中国山地、南部は瀬戸内海を隔てて四国山地に挟まれた岡山県。季節風は山地を越えるときに多量の雨や雪を降らせてから平野部分に吹き込むので、平野部は豪雨や強風に襲われることが少ないのが特徴。同様に台風も岡山県に到達する頃には、各地への上陸で勢力が弱まっています。しかし、2018(平成30)年の西日本豪雨では、大きな被害が出たように油断は禁物です。
また、岡山県は国内でも地震の少ない地域とされます。2022(令和4)年に日本全国では合計1,964回の地震が発生しましたが、岡山県内で発生した地震はわずか17回でした。また、気象庁の資料では、県内で1923(大正12)年から2019(令和元)年の間に起きた震度4以上の地震は19回。これは、富山県(12回)、佐賀県(13回)に次いで3番目に少なく、最も多い東京都の561回と比べると約30分の1となっています。その理由とされるのが活断層の少なさで、県内の活断層はわずかに3本。なかでも岡山市のある県南エリアに直下の活断層はありません。
ただ、1946(昭和21)年の昭和南海地震では、岡山市でも最大震度6を記録しており、死者負傷者や建物の全半壊は多数あり、海に面した干拓地では激しい揺れや液状化現象も。そして、近い将来に予想される南海トラフ巨大地震では、岡山市、倉敷市、笠岡市で最大震度6強、他の県南部エリアで震度5強の強い揺れが想定されています。また、沿岸部では最大3mを超える津波や、液状化現象も想定。さらに県北部では、断層地震による被害も想定されており、岡山県では、県内のほぼ全域で震度6弱以上の地震が起きる可能性を指摘し、注意を喚起していることは心にとめておきたいものです。
新幹線「のぞみ」が停車し、交通アクセスがよい
「中国四国地方の陸上交通のクロスポイント」といわれるように、交通網が充実している岡山県。鉄道は、新幹線・のぞみが岡山駅にすべて停車。東へ向かえば、神戸まで約30分、大阪まで約45分、名古屋まで約1時間30分、東京へは約3時間10分です。また、西へ向かえば広島まで約35分、博多まで約1時間40分、直結の九州新幹線で鹿児島までは約3時間です。また、在来線についても、岡山駅は山陰地方、四国地方の各地へ向かう特急列車のターミナル駅となっています。
瀬戸大橋
高速道路網の整備も着実に進み、予定されていた高速道路はすべて完成し、高速道路整備率は全国でも数少ない100%となっています。県内を東西に走り、関西エリアと西日本エリアを結ぶ山陽自動車道と中国自動車道。岡山をコアに、山陰から四国までを縦に結ぶ中国横断自動車道岡山米子線と瀬戸大橋を経由する瀬戸中央自動車道。車では、大阪まで約2時間、神戸まで約1時間40分、広島まで約1時間50分、米子まで約1時間50分、高松までは約1時間です。
また、岡山市内中心部から車で約25分の岡山(岡山桃太郎)空港からは、東京(羽田)、札幌(千歳)、沖縄(那覇)へ毎日運航しているほか、ソウル、上海、香港、台北への国際便も乗り入れています。
フルーツをはじめ、美味しい食べ物が豊富
シャインマスカットとピオーネ
北部は広大な高原や山地、南部は温暖な気候で晴れの日が多く豊かな土壌の平野、そして海の幸豊かな瀬戸内海に面した沿岸部と大きく分かれる岡山県。その土地ごとに多彩な食を育んでいます。
平野部は晴れの日が多く、温暖な気候の恩恵を受けて、農作物の栽培の適地です。なかでも「くだもの王国」といわれるほど果樹栽培が盛ん。岡山県の特産品としてブランド化されており、「マスカット・オブ・アレキサンドリア」「ピオーネ」などのブドウ、「清水白桃」で知られる桃は全国的に知られます。
岡山県の瀬戸内海沿岸は、入江が多く、波が静か。養殖が非常に盛んで、牡蠣の収穫量は広島県に次いで全国2位。また、海苔の養殖も盛んです。また、沿岸ではしらす、真鯛、エビ類、タコなどの漁獲が多くなっています。こうした海の恵みを用いた郷土料理も岡山ばら寿司に代表されるまつりずし、さばずし、ママカリの酢漬け、イイダコの煮付けなど多彩な料理が味わえます。そして、蒜山高原などの高原地帯では、乳牛の飼育と牛乳やチーズなどの生産、豚などの畜産も行われています。
比較的のんびりと暮らせる
勝山町並み保存地区
岡山県の人口密度は、都道府県別のランキングで20位前後の中位にあります。同じくらいの人口密度の県は岐阜県、群馬県、栃木県、福島県が挙げられます。人口集中地帯の岡山市、倉敷市は人口密度が高くなっていますが、それ以外のエリアはのんびりと暮らすことができそうです。岡山、倉敷の両市とも県内各所からのアクセスは良好なので、周辺の田園地帯や瀬戸内海沿岸、高原地帯など自分のライフスタイルにマッチした土地に住み、仕事や学業では両市へ通うことも可能でしょう。
03| 岡山移住のデメリットは?
岡山市・倉敷市の中心部を除くと車の所有が必須
岡山市街地の様子
市内中心部に社会インフラが整っている岡山市や倉敷市の中心部に住めば車の所有は必須でありません。それ以外の地方は、全国各地の地方と同様に車が必要です。
岡山市・倉敷市などでは渋滞がおこりやすい
桃太郎大通り
岡山県の主要都市である岡山市と倉敷市を結ぶ国道2号線は、中国地方最大規模の交通量があり、普段から非常に渋滞の多いことで知られます。バイパスや交差点高架工事などが行われていますが、渋滞解消には至っていません。この大動脈の渋滞の影響もあって、両市の市内も渋滞が多いようです。
運転マナーが悪い
2022(令和4)年の「人口10万人あたりの交通事故死者数」で、岡山県は全国1位。全国平均が2.59人のところ、岡山県は3.94人と約1.5人も多くなっています。ただ、これにはさまざまな要因が絡んでおり、一概に岡山県人が交通ルールを軽視しているとはいえないようです。
しかし、以前から岡山県は交通運転マナーの悪い県として、しばしば各種メディアで取り上げられているのも事実。よく指摘されるのが「岡山ルール」。車線変更や右左折をウィンカー1回だけ、あるいは出さずに行う危険運転です。2017(平成29)年に日本自動車連盟であるJAFが行ったアンケート調査では、「ウィンカーを出さずに車線変更をしたり、右左折したりする車が多いか?」という設問に、岡山県在住者は「とても思う」が53.2%、「やや思う」が37.8%で、両者の合計が91%にも。ちなみに、「とても思う」の全国平均は29.4%ほどでした。
さらに、2021(令和3)年の同じ調査では、歩行者が信号機のない横断歩道を渡ろうとしている時に「一時停車する」という回答が全国平均30.6%に対し、岡山はわずか10.3%しか停車しないという結果も。いずれも岡山県独自の道路標識・道路標示を作るなど対策をしていますが、車の運転をするときは注意が必要です。
用水路が多く転落事故が多い
柵のない用水路
岡山県南部に位置する岡山市や倉敷市は干拓地だった場所が多く、用水路が縦横に走っています。用水路の密度(1平方kmあたりの水路延長)は、全国平均の約5倍。岡山市だけでも用水路の総距離は約4,000km、倉敷市が約2,100kmにもなります。このため、幼児や自転車に乗った人の転落事故が絶えません。かつてのデータでは、2013(平成25)年から4年間で1,562件の転落事故が発生し、108人が死亡しています。
用水路の転落というと、それなりの高さからの落下や水量の多さを想像しますが、深さ50cmほどの浅い用水路であっても、自転車ごと転落して気を失い、溺死をするケースも。実際に、2022(令和4)年には、交通事故死のうち、自転車の死亡事故が18件あり、そのうち用水路への転落死が7件もありました。自治体でもガードパイプや水路蓋など安全施設の設置を進めていますが、あまりに距離があるため設置が追いつきません。
04| 移住者の声:古民家をDIYでリフォームし、自給率の高い生活をめざす
2024年4月、家族4人(ご自身、奥様、お子さん2人)で岡山県の北東部に位置する美作市へ移住したハルさんにお話しを伺いました。
15歳まで美作市で暮らし、以降は各地で生活をしてきたハルさん。今回の移住はUターンともいえます。
「高校入学と同時に家を出て生活を始めました。その後サラリーマン生活が4年目になる頃、それまでの生き方に疑問を抱き、自分らしい生き方を求めて瀬戸内の港町を巡ったんです。住みたいまちを探すなかで広島県の宮島にたどり着き、10年を過ごしました。そのうち6年間はシーカヤックのガイドで生計を立てていました」
宮島での生活も気に入っていたハルさんですが、あるきっかけで美作市への移住を決意しました。
「妻の祖母の家が美作市にあったのですが、そこが空き家になったんです。それに、私は長男坊で、いつかは美作市に帰らねばならない、との思いもありました。だったら、子どもたちが転校しても人間関係などに負担が少ない早い時期がいいかな、と考えて、今しかないと決断してUターンしました」
中学生時代まで美作市に住んでいたとはいえ、新たに住むことになったのは全く知らない土地。しかも、空き家はまさに古民家といった様子で、家族4人で住むとなるとそれなりの準備も必要だったといいます。
「住まいを整えるのに4か月ほどかかりました。その間は宮島から美作市へ通い、知り合いの大工さんに相談するなどして、DIYを基本にリフォームをしました。作業をしていると近所に住む大工さんがアドバイスしてくれたり、地域のみなさんも心配して声をかけたりしてくれて、心強かったですね」
こうして、DIYによるリフォームをきっかけに、地域の人たちと顔馴染みになれました。
「いざ引っ越す時になったら、『引っ越しは大変じゃから、無理したらダメじゃで』などと声をかけていただいたり、たびたび様子を見に来てくださったりしました。引っ越してまだ日は浅いのですが、地域の集まりや行事にも参加させてもらっています」
北は鳥取県、東は兵庫県と接しており、緑の豊かな山々を背景に田園地帯が広がる美作市。子育てにも絶好の土地だとハルさんは言います。
「子どもたちは、宮島でも自然の中でのびのびと育っていましたが、美作市には宮島にはなかった田畑があり、たくさんの生き物が身近にいることが実感できます。生き物を捕まえては飼育するのが楽しいようで、娘がカナヘビ(トカゲの一種)の飼育にハマっています。学校から帰るとバッタを5匹捕まえてきてカナヘビに与えるのが日課です」
家族みんな、それぞれのやり方で美作市の生活になじみ、楽しみを見出しているハルさん一家。ハルさんは、今後の夢をこう語ります。
「自給率の高い生活がしたいですね。雨水をためるタンクを設置して、外の洗い物や野菜・花の水やりに利用するとか、薪ストーブを使ってガス代を節約するとか。暖房はもちろん、料理の煮炊きにも薪ストーブを利用したいですね」
移住後早々に仕事も見つかり、仕事を通じても地域の輪に溶け込んでいる様子。また、近隣には食料品をはじめ日常生活の買い物をする場所に事欠かず、病院も近くにあってもしもの場合も安心とのこと。生活基盤がしっかりと整い、家族4人の美作暮らしはますます充実しそうです。
ハルさんのインスタグラムはこちら
https://www.instagram.com/mimasaka.life.t/
05| 岡山県移住で失敗、後悔しないための準備: 製造業関連で幅広い職種が見込める
●家の相場
県庁所在地・岡山市の家賃や新築物件の相場は次の通りです。
賃貸マンション・アパートの目安は下記。
2DK:60,000円
3DK:70,000円
1LDK:65,000円
2LDK:75,000円
新築・分譲一戸建ては
2,500万円台後半
から多くの物件が販売されています。
中古マンションは
築5年~15年以内:2,000万円台前半
それ以上の築年数:1,500万円台後半
となります。
●仕事
前述したように、岡山県の産業別の総生産の割合を見ると、全国平均に比べて第2次産業、中でも製造業が高くなっています。そのため、製造業関連で働く人の数が多く、求人状況にも関連します。
岡山県の製造業の事業所数を見てみると、繊維工業が12.7%、金属製品が10.9%、生産用機械器具が10.8%、食料品が10.0%、窯業・土石製品が7.6%と上位を占めます。
一方、製造業の従業者数を見ると、食料品が13.1%、輸送用機械器具が12.6%、化学工業が7.8%、生産用機械が7.7%、繊維工業が7.6%と上位を占めます。求人状況は、これら製造業と全国的にどこでも多い第3次産業の各種業種が中心となっています。
なお、令和5年賃金構造基本統計調査で、都道府県別賃金を見ると、岡山県は290,800円となっており、全国平均の318,300円にはおよびません。また、2023(令和5)年の地域別最低賃金をみると、岡山県の時間給は932円。全国平均の1,004円からは少し離れています。
ちなみに、2024(令和6)年3月の有効求人倍率は1.48で、全国平均の1.28倍よりも高い水準です。
●県内のアクセス
JR岡山駅
新幹線の停車駅であるJR岡山駅を中心に各地への在来線が伸びています。乗り入れている路線は、関西・中国エリアの瀬戸内海沿いを走る山陽本線、岡山を起点とする宇野線、津山線、吉備線(愛称・桃太郎線)、赤穂線、伯備線、本四備讃線があります。そのほかにも、JRの芸備線、姫新線、因美線、第三セクターの智頭急行智頭線、井原鉄道井原線、私鉄の水島臨海鉄道水島本線、さらに岡山市内では路面電車の岡山電気軌道東山本線・清輝橋線があります。
県内の道路網は、広域高速交通網として中国縦貫自動車道、山陽自動車道、瀬戸中央自動車道、中国横断自動車道岡山米子線などがあり、国道2号線、30号線、53号線、180号線、313号線といった一般国道が、県内の主要都市間を結んでいます。
06| 岡山県移住に関する支援制度・補助金: 県と自治体の共同で移住者向けの支援金を用意
岡山県では、県内中小企業等の求人を掲載するマッチングサイト「晴れの国で働こう!岡山県しごと情報サイト」を開設。このサイトを利用して東京23区から岡山県へ移住、就職する人に移住支援金を支給するIJUターン就職支援事業を実施しています。
現在、赤磐市、里庄町、西粟倉村を除く岡山県内の市町村で実施しており、所定の条件を満たすと、2人以上の世帯は100万円、18歳未満の世帯員を帯同して移住する場合は、18歳未満の者ひとりにつき100万円が加算される場合も。また、単身世帯の場合は60万円が支給されます。
07| 子育て施設の紹介:県内で統一した呼称のもと親子交流の場を確保
ももっこステーション(岡山県)
乳幼児とその保護者が気兼ねなく訪れてくつろいだり、相互に交流したり、子育て相談ができる身近な場所として、岡山県が認定している場所。無料や低額で利用することができる気軽なお出かけ先です。週に1回以上、定期的に開催されていて、乳幼児とその保護者が一緒に遊んだり、のんびりくつろいだりできます。スタッフが子どもと一緒に遊んでくれたり、友達づくりの橋渡しをしたり、子育ての悩みを聞いてくれたりもします。その多くは、地域子育て支援拠点、支援センター、児童館などで、そのほかにも地域で居場所をつくるさまざまな取組みが行われているミニ拠点やプレーパークのような屋外スペースもあります。
08| 岡山県の医療施設:岡山市は全国的に見ても医療施設が充実
日本医師会の地域医療情報システムによると、岡山県の人口10万人あたりの病床数は90.5となっており、全国平均の59.6を大きく上回っています。一般病床数も約1,403と全国平均の約1,172を上回っています。
中でも県庁所在地である岡山市は、全国的に見ても病院が充実。全国の政令指定都市・東京都区部の中では、病院数が第4位、医師数は第2位となっています。また、臓器移植や遺伝子治療などの先進的な医療技術にも定評があります。
09| マドリームが選ぶ、岡山県移住におすすめの地域
●岡山市
旭川と岡山市の街並み
岡山平野の中央に位置し、県庁所在地であり、人口約72万人を擁する政令指定都市です。北部は吉備高原へと連なる山並みが広がり、南部は瀬戸内海に面しています。古くからの交通の結節点で、現在も山陽新幹線の停車駅である岡山駅があり、瀬戸大橋を介して四国ともつながり、高速道路網で山陰エリアへもアクセスできる中四国エリアの交通の中心都市です。
岡山城の城下町として発達した市中心部は、大型商業施設等や行政機関が集まり、各種店舗も集結するなど、日常生活に不便はありません。また、病院などの医療施設も充実しているほか、大学をはじめ教育機関も充実しています。後楽園をはじめとした名所旧跡も点在し、郊外には豊かな自然が広がります。温暖な気候の中、果物や野菜の栽培が盛んで、瀬戸内海沿岸では漁業も行われ、多彩な食材にも恵まれています。
なお岡山市では、岡山県との共同で移住支援金制度を実施中です。
「おかやま生活」
岡山市への移住を検討する際に知りたい情報をまとめたサイトです。移住先としての岡山市の魅力や、仕事・住まい・子育て・教育などに関する行政・民間の支援サービス情報が入手できます。また、移住後の生活を実感できるよう、岡山市へ移住した人たちの体験談やアドバイスなども掲載されています。
「テレワークによる移住者へのインターネット通信環境整備補助」
市内の対象対象地域に移住してテレワークをする人に、インターネット通信環境整備に要する費用及び通信費を補助しています。所定の条件を満たす人は、補助対象経費の実費分を上限10万円まで補助されます。
「家賃補助制度」
県外から岡山市への移住を検討している人、二拠点居住をする人を対象に、対象となる民間賃貸住宅入居後、最長6か月分の家賃及び仲介手数料、家賃債務保証の保証料のそれぞれ一部が補助されます。
「移住者・二拠点居住者向け中古住宅購入・リフォーム補助制度」
岡山市へ移住をする人、二拠点居住をする人を対象に、一定の要件を満たすと、居住するために岡山市内の中古住宅を購入やリフォームをする場合に利用できる補助制度です。補助金額は購入の場合が上限30万円、リフォームの場合は20万円、購入してリフォームをする場合は最大50万円が補助されます。
●倉敷市
美観地区の夕景
岡山県の南部に位置し、瀬戸内海に面する倉敷市。人口は約47万人で、岡山県第2の都市です。市内はエリアによって多面的な顔を持ちます。中心となるのは、白壁の建物や柳並木が美しい倉敷美観地区のある倉敷地区。一方で、水島地区は石油コンビナートをはじめとした重化学工業の盛んな西日本有数の工業地帯。そのほかに、ジーンズや学生服の製造で知られ、美しい内海の風景が広がる児島地区、ノスタルジックな港町である玉島地区、マスカットやスイートピーの栽培で知られる船穂地区なども。市内には山陽新幹線の停車する新倉敷駅をはじめ計8つの駅があるほか、山陽自動車道など道路インフラも充実しています。アウトレットモールなど、各種商業施設も整っており、日常生活に不便はありません。
倉敷市では、岡山県との共同で移住支援金制度を実施中です。
「くらしきで暮らす」
倉敷市の移住・定住に関する情報を発信するポータルサイトです。倉敷市のプロフィールから、移住関係プロジェクトの紹介、各種移住支援の情報、移住者インタビューなどが盛り沢山。
「お試し住宅」
倉敷での生活を体験してみたい人向けに、市内各所に用意されています。電気製品や調理器具等が備え付けで、移動用の自転車も完備。利用期間は、2泊3日から29泊30日まで、1室1泊あたり1,000円となっています。
「倉敷市移住等希望者支援交通費補助金」
東京圏・大阪圏に在住で、倉敷市へ移住を希望する人が、市内で採用面接や住居探しの移住活動を行う場合に必要な交通費の一部を補助。鉄道・航空機・高速バス利用料金が、東京圏在住の場合は上限16,000円、大阪圏在住の場合は上限6,000円が補助されます。
「テレワーク移住支援補助金」
岡山県外から倉敷市内へ転入し、テレワークにより引き続き転入前の業務を継続する人を対象に、引越し費用や住宅に係る費用・テレワーク環境整備にかかる費用を一部補助。交付額は単身世帯は上限20万円、2人以上の世帯は上限30万円となっています。
「くらしき移住者応援補助金」
岡山県外から倉敷市へ移住した人で、特定の分野で起業(一部新規就職)した人を対象に、最大3年にわたって補助金が交付されます。分野は、「IT」「文化」「医療・福祉」「繊維」「農業」の5分野で、一定期間事業実績がある場合、3年にわたり支給(最大30万円)されます。
●津山市
津山城跡
津山市は、岡山県の北東部に位置し、人口は約95,000人で県内第3位、美作地方の中心都市です。市の中心は津山盆地の平坦な土地で、北は中国山地、南は吉備高原に連なります。南北に長い市域は、北は鳥取県鳥取市、西は岡山県鏡野町・真庭市、東は鳥取県智頭町および岡山県奈義町・勝央町、南は岡山県美咲町と隣接しています。
周囲を山々に囲まれていることかから内陸性気候となっており、昼と夜との寒暖差が大きい土地で、夏は30℃を超える日が続く一方で、冬はかなり気温も下がり、雪も見られます。かつては美作国の国府が置かれた地域で、出雲街道の要衝として栄え、城下町をしのばせる昔ながらの町並みや津山城跡など歴史名所が点在します。また、市街地から少し足を伸ばせば豊かな自然が広がります。
津山市では、岡山県との共同で移住支援金制度を実施中です。
「津山ぐらし移住サポートセンター」
生活環境・住まい・仕事の相談などをIJUコンシェルジュがトータルでサポートし、円滑な移住・定住を支援してくれます。また、オーダーメイドツアーなどの市内の案内もお願いすることができます。
「空き家活用定住促進事業補助金」
空き家取得に要した費用の100分の10以内で、30万円を限度に補助してれくる「購入費補助金」。空き家の改修工事に要した費用の3分の1以内で、60万円を限度に補助してれくる「改修費補助金」の2種があります。
「IJUターン就職活動助成金」
岡山県外に住んでいて、津山圏域企業への就職や転職を検討しているIJUターン希望者(新規学卒者等を除く)への助成。津山圏域の企業面接に参加するために、岡山県外から参加するために必要な交通費の一部を、上限2万円、1人あたり2回まで補助してくれます。
※津山圏域=津山市、鏡野町、勝央町、奈義町、久米南町、美咲町の1市5町
●総社市
高梁川の総社大橋
総社市は、岡山県の南西部に位置し、東部は岡山市、南部は倉敷市、北部は高梁市・吉備中央町、西部は井原市・矢掛町に接しています。市域の北部・西部は吉備高原などの丘陵や山地に囲まれ、南部に県内3大河川のひとつ・高梁川が流れる吉備平野が広がります。人口は約69,000人で、現在も人口増加が続いており、7万人をめざしています。これは、「子育て大国そうじゃ」を掲げて子育て支援を行ったり、障害者雇用の推進や企業誘致を促進した結果だとされます。また、県内2大都市の岡山市・倉敷市へのアクセスが良好で、ベッドタウンの性格を持つことも大きな特徴です。また、市街地は商業施設が充実し、郊外に田園風景が広がるほか、古代山城の鬼ノ城や作山古墳など、古代吉備の繁栄を物語る史跡が数多く残っています。
総社市では、岡山県との共同で移住支援金制度を実施中です。
「総社市お試し住宅」
市外に住所を有する移住希望者は、「総社市お試し住宅」で一時的に生活をして、総社市での暮らしを体験することができます。 1泊3,000円で、2日から4日までの間滞在可能です。また、移住に関する個別相談を実施しており、個別相談のほか市内のアテンドもしてもらえます。
「空き家リフォーム助成金」
総社市内に居住用の空き家を購入し、リフォーム工事を行った人に対し、リフォーム費用の2分の1で上限30万円を助成。
「そうじゃ商人(あきんど)応援事業補助金」
市内の商業振興及び地域経済の活性化を図ることを目的とし、市内の空き店舗。空き家を改修して事業を行う人に対して、改修費用として上限50万円を助成。また、創業に関する個別相談に対応してもらえるほか、物件の内覧などで市内のアテンドもしてもらえます。
●新見市
新見市街地
岡山県の最西北端に位置する新見市。東は真庭市、南は高梁市、北は鳥取県日野郡、西は広島県庄原市に接しています。高梁川の源流域のある山間部にあり、市域の約86%を森林が占める起伏の多い地形です。2005(平成17)年に旧新見市と阿哲郡の4町(大佐町・神郷町・哲多町・哲西町)が合併して現在の新見市に。そのため、市域が広大で、県内では真庭市に次ぐ2番目の面積です。面積は約793.29平方キロメートルで、これは東京23区の約627平方キロメートルをも上回っています。
市の人口は約26,000人。市域が広いため、気候は市内でも南部と北部で大きく異なります。市街地から南側のエリアは日照時間も長く、冬の積雪も少なくなっています。一方、北部は、夏は比較的涼しいですが、冬の寒さは厳しく、積雪も多くなっています。
かつては山陽と山陰を結ぶ交通の要衝で、現在もJR伯備線・姫新線・芸備線や中国自動車道が市内を走ります。標高400~600mに位置し、カルスト台地の水はけのよい土壌と寒暖の差によって大粒なブドウのピオーネや白桃など高品質な果物の産地となっているほか、上質な肉質の千屋牛の産地として知られます。
新見市では、岡山県との共同で移住支援金制度を実施中です。
「新見市移住交流支援センター」
田園風景の中に立つ、廃校になった小学校の建物を活用したインキュベーションセンター。コワーキングルームやフリールーム、シェアオフィス、防音ルーム、ラボキッチンなどで構成。また、新見市移住アドバイザーが常駐しているので、移住前から移住後のアフターフォローまでトータルでサポートしてもらえます。
「新見市お試し暮らし支援事業」
新見市への移住を考えている人が、市内での生活体験をするために市の指定公共施設へ宿泊する場合、1世帯1泊あたり2,000円(ただし、食事なしのプランの場合)の自己負担とし、その差額を市が補助。最長30泊を限度としています。
「空き家活用推進事業補助金」
新見市内に定住するために空き家を購入・改修・家財整理をする場合に、経費の一部を補助してもらえます。補助限度額は、購入の場合は200万円、改修の場合は300万円、家財整理は20万円となっています。
10| 移住後はフルーツを味わえる:桃・ブドウを中心に1年を通して果物が豊富
日照時間が長く「晴れの国おかやま」を掲げる岡山県。、瀬戸内型の温暖な気候で、古くから農作物の育つ土地として知られています。なかでも果物栽培は「フルーツ王国おかやま」を名のるほど盛ん。岡山県の農業生産高では米に次き、ブドウと桃がその約90%を占めています。
岡山県産フルーツの代表格である桃とブドウの栽培の歴史は古く、明治時代にまで遡ります。桃は1873(明治6)年に栽培が始まり、早くも1895(明治28)年に新品種を生み出しました。その後も品種改良は続き、岡山の桃の代名詞「清水白桃」が1932(昭和7)年に誕生しています。一方ブドウは、1875(明治8)年に栽培が始まり、紆余曲折を経て1888(明治21)年には、岡山のブドウの代名詞でもある「マスカット・オブ・アレキサンドリア」の収穫に成功しています。
なお、岡山県では、そのほかにもイチゴやメロン、イチジク、ブルーベリー、スイカ、クリ、カキ、ナシなど、四季折々さまざまな果物が栽培・収穫されており、果物狩りや直売所などで地元の味を楽しめます。
白桃
岡山県の桃の特徴は「白桃」といわれるように上品な白をしていること。これは、岡山ならではの袋掛け栽培によるもの。実が小さく青いうちに手作業でひとつずつ袋をかけることで、太陽の直射光を浴びないようにて、赤く色づかないようにしています。また、風雨や害虫などからも桃が守られるので美しい白桃となります。こうして出来あがった桃は、上品な甘みと香り、とろけるような柔らかさを生み出します。
岡山県内で袋掛け栽培により生産され、果皮を白く仕上げた桃は、「岡山白桃」の愛称で流通しており、初夏に出荷される「はなよめ」から、岡山を代表する「清水白桃」、盆後に出荷される「白皇」、初冬に出荷される「冬桃がたり」まで、30以上の品名が岡山白桃に含まれています。いずれの品種も出荷時期は2週間程度と短く、さまざまな品種が次々と出荷されていきます。
マスカット・オブ・アレキサンドリア
岡山で130年以上の栽培の歴史を持つ品種。エジプトが原産地で、紀元前から栽培されており、クレオパトラも好んだといわれるほど。岡山県は全国の生産量の90%以上を占めています。最大の特徴は風味豊かで芳醇な香り。これは種があるからこその特徴とされ、その本来のブドウの風味のよさをより堪能できるように、あえて種を残しているそうです。
ニューピオーネ
岡山県で最も出荷量が多く「岡山県特産ぶどう」の地位にあるニューピオーネ。巨峰とカノンホールマスカットの交配種で、当初は「種なし」を安定して栽培するのが困難でしたが、岡山が全国に先駆け初めて成功しました。以来、無種のピオーネは「岡山ニューピオーネ」として知られるように。紫黒の大粒の果粒は、巨峰よりも大きい12グラムから17グラムの逆卵形。種なしブドウのため、食べやすく、とても人気が高くなっています。
このほかに岡山県では、「シャインマスカット晴王」「瀬戸ジャイアンツ」「オーロラブラック」「紫苑」「グローコールマン」など、多種多様なブドウが栽培・出荷されています。
11| 移住後の朝ごはん:牛肉と野菜たっぷりのカレーパン
「焼きたてパン広場 リエゾン」の自家製カレーパン
2004年に岡山市北区中仙道に誕生した「焼きたてパン広場 リエゾン」。現在は岡山市北区田中へ移転し、国産小麦100%をベースに、保存料や乳化剤などの添加物を一切使わない手づくりパンを提供しています。パンの種類は約80種類。少量ずつ焼き上げて、店頭には常に焼きたてのパンが並ぶというこだわりようです。一番人気は「カレーパングランプリ®2023」で金賞を受賞した牛肉と野菜のカレーパン。牛肉と野菜がたっぷり入った自家製のカレーパンです。
2024年に、店舗敷地内に直営カフェ「Okayama Kobo CAFE」をオープン。北海道産小麦100%、北海道産てんさい糖100%の手づくりスコーン、カヌレなどの焼き菓子と一緒にダウエグバーツ社の老舗ブランドコーヒ焼きやサンフランシスコ発のマイティーリーフの最高品質の紅茶を味わうことができるようになりました。