マドリーム“自分らしさ”をデザインする暮らしスタイルマガジン

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夢のショールーム散歩

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 にぎわいのある原宿駅竹下口から徒歩3分、大通りから少し入った場所に、ちょっと気になる空間があります。大きな窓から見える内部は、工房のようでもあり、ショップのようでもあり…。こちらは「空間を編集するための“道具箱”」というコンセプトで、住まいづくりのパーツを扱っている「toolbox」のショールームです。
 最初はウェブショップのみでスタートしたtoolboxですが、「お客さんと言葉を交わし、実物に触れてもらう場所を」と、2015年にショールームをオープン。1階は人気の照明器具、キッチンなど水廻りの設備、建具、フローリング材、木材、小物などが並び、2階は開発中の商品の展示、打ち合わせスペースとなっています。ここで見られるのは国内外から厳選した“本当にいいもの”と、オリジナル商品の約1300アイテム。気に入ったら、その場で購入することもできます。
「toolbox は家づくりの道具と素材、そしてアイデアを提供する場所です」と話してくれたのは、スタッフの梅川紗季さん。「家づくりで実際に手を動かすのは、職人さんや工務店さんでも、素材やパーツにこだわって選択するのは自分自身であってほしい。そこで、内装にまつわるさまざまなアイテムを横断的に取り揃え、住まい全体のコーディネートを具体的にイメージしていただける空間をつくりました」
 来客の多くは家を建てる、またはリフォームを考えているエンドユーザー。予約なしでも自由に店内を見て商品に触れることができ、わからないことがあれば商品の選び方から使用方法まで、経験豊富なスタッフが丁寧に教えてくれます。
 梅川さんに空間づくりのコツを聞いてみると、「上手にプロの手を借りること」だそう。「DIYが流行していますが、すべて自分で! と思ったら大変です。必要なところはプロにお願いして、楽しいことだけ自分で挑戦するといいですよ。壁一面を塗るだけでも、ドアの取っ手を一つ変えるだけでも、住まいの雰囲気は自分らしく変わります」
 店内は2017年のリニューアルの際にスタッフ総出で手づくりしたそう。すぐにでもまねしたいアイデアがいっぱいです。気軽にのぞいてみれば、思わぬ家づくりのヒントが見つかるかもしれません。

奥深いデータの世界!データで読み解く気になる住まいのトレンド事情

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記事監修/LIFULL HOME'S編集部
不動産賃貸や売買の流れから、ライフスタイルのことまで
「住まいの様々なお役立ち情報」を配信しています!

http://www.homes.co.jp/cont/

 持ち家に住んでいる人1303人を対象として、どんなDIYをしたことがあるのか「LIFULL HOME'S PRESS」でアンケートを実施したところ、「小物や雑貨をつくる」が1位、「棚をつくる」が2位という結果に。この2つはDIY初心者が着手しやすいもので、賃貸住宅に住んでいる人でも挑戦できそうです。一方、「トイレを変えた」「床を張り替えた」「お風呂を変えた」という回答は、持ち家ならではのDIYといえるでしょう。
 また、DIYでつくったものを使う場所やDIYを施した場所については、3人に1人の人が「庭」と答え、堂々の1位に。具体的に何をつくったのか聞いてみたところ、「レンガで花壇をつくった」や「畑をつくった」などのガーデニング・家庭菜園系、ベランダでも人気の「ウッドデッキ」という回答が。面白いところでは「庭に滑り台、砂場、鉄棒をつくった」や「小さい倉庫を建てた」などの回答もみられました。家庭菜園から家族の集いの場、遊び場、収納にいたるまで、「庭」というスペースを思う存分活用していることがわかります。なお、同様のアンケートを賃貸住宅に住んでいる人にも実施したところ、1位が「キッチン」(39.4%)でしたが、持ち家では5位(18.3%)という結果に。持ち家ではキッチンの設備、収納などが最初から充実している場合も多く、それが順位に影響しているのかもしれません。
 そして、DIYをしてみた感想としては、「楽しく感じまたやりたい」が74%、さらに「つらかったがまたやりたい」まで加えると約85%の人がDIYに再挑戦することに前向きな感想を持っていました。賃貸住宅の場合は、約82%の人たちが前向きな感想を持っているという結果だったので、持ち家居住者は賃貸居住者に比べてもさらに、DIYに好意的な感情を持っていることが分かります。

インテリアのプロが解く 美空間の方程式

監修者プロフィール

コマタトモコ Tomoko Komata
建築家・インテリアデザイナー 東京都生まれ。聖心女子学院卒業。ICS カレ ッジオブアーツ、桑沢デザイン研究所で学んだ後、早稲田大学芸術学校建築科 卒業。アルド・ロッシ建築設計事務所勤務を経て、1995 年より横堀建築設計事 務所参加。住宅や店舗の設計、マンションの内装のほか、家具や什器のデザイ ンも手掛ける。ICS カレッジオブアーツ講師。インテリアブランド「CASA BUKU」代表

http://www.yokobori-aa.jp/

家づくりのプロたちと
時間をかけてつくり上げる
自分らしい住まい

 近年、ハンドメイドへの関心が高まっているようです。今のデジタル社会では、SNSなどによる写真情報が溢れ、“インスタ映え”が流行語になり、見た目が重視されるなかで、つい忘れられてしまいそうになる、触感や温もりの手の感覚を大切にしたいと思う気持ちは、本能的な反動なのかもしれません。これは以前、テーマにした「ヴィンテージ」や「自然」に求めるものと同じ価値観だと思います。
 これまで私が手がけてきた住宅は、いうなればすべて“手づくり”です。例えば、大工さんが建物の構造を、外壁は左官職人、内装は塗装職人、床は石職人、造作家具は家具職人といった具合に、木や石や土などの自然の素材を使って、それぞれプロの職人たちが手づくりで仕上げた住宅です。無限に近い自然素材の中から、各空間に使うものを選び、職人たちの手でつくられていくので時間はかかりますが、こうして丁寧に造る住宅はまさに手づくりで、その人らしい空間が完成するのです。

1)右ページのマンションの、リビングを見たダイニング。空間を仕切る建具は、布を挟んだ特注ガラスを使って建具職人が製作。床は石職人が仕上げたトラバーチンという大理石。壁と天井の仕上げは左官職人が仕上げた、光で輝くベネチアンスタッコ。家具はイタリアPROMEMORIAのハンメイド。シャンデリアはLOLLI E MOMMOLI。クリスタルの色からデザインまですべて職人のハンドメイド。

 これまでずっと「自分らしい空間が豊かな空間になる」ということをお話ししてきましたが、自然の素材と職人の技術でつくられた空間には、暖かみと風合いが感じられますし、同じようにつくっても一つひとつ微妙に異なるハンドメイドは、いわば自分らしいオリジナル。豊かな空間につながる大切な要素だと思います。

大切にしているのは“素材”選び。
経年変化していく自然素材を
適材適所に選定していく

 私がとりわけ大切にしているのは“素材”です。住宅にはできるだけ自然の素材や仕上げを提案しています。人間は自然の一部ですから、自然素材に囲まれていることが心地よいと感じますし、自然の素材はそれぞれ異なる表情を持つからです。もちろん、病院や店鋪のようなところでは、汚れにくい、メンテナンスフリーといった人工的な素材の機能性が有効な場合もありますが、自然素材と人工素材の住み分けは必要でしょう。壁、床、家具、カーテン……、それぞれの素材は日々、目に触れ、手に触れるものですから、素材選びは心地よい家づくりにとって非常に重要なのです。

2)床は桜材、壁は「版築」という法隆寺の築地塀と同じ技法の左官。家具はPROMEMORIAのハンドメイドのチェアに合わせて赤い皮と木でオリジナルのテーブルを作製。

3)天井の網代、壁の左官、収納の和紙、床の畳、すべてが手づくりの自然素材。昔はすべての建築が、この和室のように手づくりの自然素材だけで造られていました。

4)戸建住宅では、建築はもちろん外壁の素材、建物を囲む庭や植栽も合わせて造ります。

 家づくりとは、建築家や職人という住まいづくりのプロたちと共に行う、手づくりの集大成。素材選びなど、自分の好みを盛り込みながら、家づくりのプロたちの高いプロ意識と技術で自分らしい家づくりを叶えるということです。そんな住まいには愛着が湧き、そこが自分らしい空間になり、そして豊かな暮らしにつながるのだと思います。

風水インテリア術

監修者プロフィール

紫月香帆 Shizuki Kaho
風水師、開運セラピスト。手相・人相、四柱推命、九星気学、風水などを得意とし、的中率の高さとわかりやすいアドバイス、具体的な開運方法に定評がある。著書に『やってはいけない風水』(河出書房新社)など

http://pc.uranai.jp/shizuki/

運気アップ!

風水インテリア術

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風水では、食事は人の運をつくるベースと考えられています。おいしく楽しく食べて、家族全員が健やかに暮らせるようにしたいもの。食事のたびに使うダイニングテーブルも、運気アップに関わる大事なアイテムです。よい気で溢れるように整えましょう。また、ダイニングテーブルは食事時だけでなく、新聞を読んだり、洗濯物を畳んだり、子どもの勉強机になったり…と、いろいろな作業に使える便利な場所でもあり、家族のコミュニケーションスペースにもなります。みんなにとって魅力的で、つい集いたくなるような工夫をしましょう。ポイントを押さえれば、開運アイテムにもなりますよ!

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きれいキープの秘訣

週末は人を招く暮らし! カンタンおもてなしレシピ

監修者プロフィール

落合 貴子 Takako Ochiai
栄養士・フードコーディネーター。

栄養士取得後、自然食品メーカーにて栄養カウンセリングなどの職務経験を積んだ後、フードコーディネーターへ転身。PHP出版「電子レンジで簡単和菓子」にてスタイリング、大和書房「続・タニタ食堂」にて料理制作協力ほか、メディアでのフードスタイリングなど幅広く活動。

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