手づくりのよさは、自分だけのこだわりを生かせるところ。色や形、素材はもちろん、ちょっとした作業にも自分らしさが出るものです。道重さゆみさんが、自身の少しマニアックな手づくりライフと、日々の暮らしへの想いを語ってくれました。

──手づくりというと、手芸や木工などを思い浮かべるのですが、道重さんが今、夢中になっているのは、“手帳づくり”だとか。

そうなんです。毎年、中身が無地の手帳を買ってきて、お気に入りのシールを貼りながら1年かけて自分だけの1冊に仕上げています。シールは、シートになっているものと、バラになっているものをきちんと分類して、ファイルに入れて保管しています。並び順にもこだわりがあって、しょっちゅう入れ換えるんです。その作業のためにピンセットも買いました。

──かなりのこだわりぶりですね。

でも実は、今年の1月早々に失敗してしまったんです！　かわいいネコのシールを手に入れて、うれしさのあまり貼ってしまったのですが、翌日、今年が戌年だと気づいて、とても落ち込みました。だけど、それも味わいだと自分を慰めています（笑）。手づくりには、失敗もつきものですが、それも込みで楽しまないと。

──シールのストックは相当なものではないですか？

かなり持っています。だけど、部屋が散らかっているのは好きではないので、収納家具にとても興味があります。例えば、テーブルは引き出しのあるものを選んだり……。でも、大切なシール用の収納ボックスでぴったりのものが見つからなくて、自分で手づくりしようかと計画中です。

──細かい作業に夢中になっていると、つい夜更かしになったりしませんか？

たしかに、時間を忘れて没頭してしまいますが、私、寝るのも大好きなんです。どんなにイヤなことがあってもすぐに眠れます。

──健康的でうらやましい！

だけど、寝てしまえばスッキリするかというとそうでもなくて、起きた瞬間にどよーんとすることも。最近は、睡眠に頼るのではなく、未来の自分への準備として、寝る前に心を落ち着けるようにと、イヤなことがあった日は、掃除や片づけをするようにしています。すると頭がスッキリして、翌朝にその想いを持ち越さなくなりました。

──それはいいですね。

家を出るときも、帰ってきたときの自分の気持ち、未来の自分を想像して…、散らかしっぱなしにはせず、きちんと片づけてから出かけるようにしています。

──道重さんにとって、理想の住まいというのは、ありますか？

商店街があって、子どもがたくさんいるようなにぎわいのある街で、家族と一緒に暮らしたいです。昔、実家がそうだったのですが、家にはウッドデッキをつくって、週末には友人たちを呼んでバーベキューをして。一人の時間も大切にしつつ、家族や仲間との時間も楽しめるような家が理想です。

たくさんの人に囲まれて、笑顔で暮らす姿が目に浮かびます。一方で、自分なりの暮らしの流儀も持つ道重さん。これからもずっとご機嫌な笑顔を見せていてくれそうです。