2018年の春、引っ越し需要の増加による「引っ越し難民」の多発が問題となりました。例年よりさらに料金が高くなったり、人手不足で希望の時期に引っ越しができないというケースも……。LIFULL HOME'S PRESSが過去15年に引っ越しをした人を対象にアンケート調査を実施したところ、問題の2018年とそのほかの年との違いや、引っ越し料金を抑えるためにどんな工夫をしているのか、その実情が見えてきました。
まずは、引っ越し難民発生の原因となる時期の集中について。引っ越しをした月をアンケートした結果、1位「3月」(16.4%)、2位「4月」(12.8%)、さらに3位「5月」(9.3%)と、春だけで4割近くの人が引っ越しをしていたことがわかりました。準備期間を考えると、引っ越し業者や不動産会社とやり取りをする時期がかなり重なってくることが想像できます。その結果、手配が間に合わず、希望通りの日程で引っ越しができない人が増えているようです。調査結果によると、希望通りの日程で引っ越しができた人は例年7~8割。とくに2018年は、それまでの年に比べて「日程は希望通りだったが時間がずれた」、「数日ずれた」という人の割合が増え、なかには、希望の日程を大きくはずれて引っ越し自体を取りやめたという人もいたようです。
次に注目すべきは、繁忙期の引っ越し料金の高騰。アンケート結果でも、例年3、4月はかかった金額が高く、ほかの月に比べて2~3倍という年もあったようです。ただ、転勤や入学など、引っ越し時期を自由に決められない場合、どうすれば料金を抑えることができるのか? その対策について、3つほど紹介しています。
対策1つ目は、引っ越しを自分で行うこと。アンケート調査でも25%の人が自分で引っ越しをしており、当然ながら料金をかなり抑えることができます。すべてを運ぶのは難しくとも、荷造り・荷ほどきは自分でする、大きな家具や家電のみ業者に依頼する、などの工夫をしている人も見られました。2つ目は、見積もりの際のテクニック。複数社に見積もりを依頼し、値段交渉をするという賢い方法で引っ越し料金を抑えている人もいるようです。3つ目は、タイミングの調整。安い時期や曜日を狙うだけではなく、荷物の到着が遅くなってもいいので安い業者を選ぶなど、早くから準備をしておくことで費用を抑えられた人もいたようです。
レポートではほかにも、引っ越し会社の選び方や引っ越し当日に起きたトラブルなどのアンケート結果なども紹介しています。新生活や引っ越しを気持ちよく迎えられるよう、ぜひ参考にしてみてください。