区内を14の路線が走り、40もの駅がある品川。アクセスが便利なことからオフィス街として人気が高く、周辺にはファッションビルや大型スーパーマーケットなど、生活に便利な施設がたくさん存在します。また、庶民的で気軽な雰囲気が魅力の商店街や、東京湾へと続く開発著しいベイエリア、そして歴史を感じさせる閑静な住宅街と多面的な顔を持ち、ひと言では言い尽くせない魅力を秘めています。そんな品川の街の概要や、主要駅のアクセス、治安や支援制度などをご紹介します。
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01| 品川区の概要:今も交通の要衝であり、エリアごとに多彩な魅力がある
品川区は東京都の南東部に位置し、北側を港区と渋谷区、南側を大田区、西側を目黒区、臨海部の東側は江東区に接しています。区内の東側は東京湾に面した埋立地である臨海部、西側は山の手へと連なる武蔵野台地の末端になります。古くから交通の要衝であり、江戸時代には東海道第一の宿場「品川宿」として賑わい、明治時代になると京浜工業地帯発祥の地として日本のものづくりを支えてきました。そして、現在ではJR、東急、京急をはじめ計14もの路線が区内を走っています。国際化した羽田空港や東海道新幹線の品川駅も近く、さらに品川駅へのリニア中央新幹線の乗り入れ予定もあり、まさに交通の拠点となっています。
近年はかつての工場や倉庫だった地域が再開発され、近代的な街へと変貌している一方で、個人経営のお店も数多い商店街が区内に100以上あります。商店街を歩けば下町の風情も感じられ、ひとことではくくれない多面的な魅力を持っています。区内は大きく分けて、大井地区、品川地区、大崎地区、荏原地区、八潮地区に分かれ、それぞれ独特の街の佇まいを感じられます。
<大井地区>
JR・東急・東京臨海高速鉄道の3路線が走る大井町駅を中心とする大井地区は、品川区役所があり、商業施設や文化施設、ホテル、マンションなどが林立する区の拠点ともいえるエリア。一方で、駅周辺には古きよき風情を残す商店街などもあります。しながわ水族館、大井競馬場をはじめ広く首都圏から人々が集まるメジャーなレジャースポットにも事欠きません。
<品川地区>
品川地区は、かつての品川宿の面影や寺社仏閣が残る歴史あるエリアと、天王洲アイルや品川シーサイドフォレストなどのオフィスビルが立ち並ぶエリアからなり、まさに品川の過去と現代を象徴する地区といえます。
<大崎地区>
大崎地区は、新宿・渋谷・臨海地区など都内の主なオフィスエリアとのアクセスが抜群。高層のオフィスビルやマンションが立ち並び、また高台は閑静な住宅街になっているなど、職と住の両立生が高いエリアです。また、目黒川の桜並木や旧藩邸の池田山公園など季節の移り変わりを楽しめるスポットもあります。
<荏原地区>
荏原地区は下町らしい気楽な雰囲気が漂うエリア。戸越銀座や武蔵小山、中延などの活気あふれる商店街がいくつもあり、日常生活に便利で賑わいある街々が連なります。また、憩いの場になる林試の森公園や戸越公園が生活にうるおいを与えてくれます。
<八潮地区>
八潮地区は湾岸エリアらしい風景を見られるエリア。大規模団地の品川八潮パークタウンは水辺の街らしい住みよさが特徴。団地内に保育園や学校があるなど、さながら一つの独立した街のようです。また、周辺には大井ふ頭中央海浜公園や京浜運河緑道公園、潮風公園など広大な公園もあり、休日も充実した時間が過ごせます。
以上のように、自分や家族のライフスタイル、仕事や通学の事情、趣味などに合わせて、住まい方や居住エリアを選べるのが品川の大きな特徴といえるでしょう。
02| アクセスと主要駅:都内主要駅はもちろん全国各地へのアクセスも良好
JR、東急、京浜急行、都営地下鉄、東京メトロ、東京モノレール、東京臨海高速鉄道の計14路線が区内をカバーし、区内に40もの駅がある品川。その交通利便性は都内でも有数です。ちなみに、JR品川駅は品川区内ではなく、住所は港区高輪になり、目黒駅は品川区上大崎に位置します。
品川のアクセスの中心となるのは、区役所のアクセス駅となる大井町駅。JR京浜東北線、東急大井町線、りんかい線の3線が乗り入れています。
JR京浜東北線は乗り換えなしで、品川、東京、有楽町、秋葉原など各駅にアクセスできるだけでなく、埼玉方面の浦和や大宮、神奈川方面ならば横浜まで行くことができます。ちなみに、品川駅までは約3分、東京駅までは約15分の距離です。
りんかい線は天王洲アイル、国際展示場、新木場などの臨海方面だけでなく、JR埼京線へ乗り入れているので、直通で渋谷駅まで約10分、新宿駅まで約16分、池袋駅までは約22分でアクセス可能です。また、東急大井町線を利用すれば自由が丘駅まで約10分、二子玉川駅までは約15分です。
そして、隣駅の品川駅からは東海道新幹線に乗り換え可能。さらにJR山手線のほか、東海道線や横須賀線も利用できます。京浜急行線ならば羽田空港へもアクセスでき、横浜から三浦海岸方面へも出かけられます。大井町駅からひと駅の移動で、アクセスできるエリアは首都圏一帯だけでなく、全国へと大きく広がるといっていいでしょう。
区内を走る路線バスは、大井町駅東側から京浜急行、東急、都営各社の路線バスが発着。駅西側では京浜急行、東急、東急トランセの路線バスが発着。区内各所を経て、近隣のターミナル駅へと運行しています。また、大崎駅の西口にはバスターミナルが2015年に完成。成田・羽田の両空港への直行便や国内各都市を結ぶ高速路線バスを利用できます。
03| メイン駅周辺の様子:大型商業施設と古きよき商店街が独自の魅力を織りなす
駅東側には、改札からペデストリアンデッキでつながる品川区立総合区民会館の「きゅりあん」があります。大ホールなどがある文化複合施設ですが、施設内にはヤマダ電機の「LABI LIFE SELECT品川大井町店」、さらに「西友大井町店」も。また、大井銀座商店街や大井すずらん通り商店会といった商店街があり、多くの飲食店が軒を連ねます。
品川区役所への最寄り駅である大井町駅の周辺は、多くの商業施設と区の公共施設が集中し、買い物とさまざまな手続きが合わせて行えるなど、非常に利便性が高くなっています。
一方、駅の西側には、ホテル(アワーズイン阪急)と一体になった商業施設の「阪急大井町ガーデンが」あります。食料品、レストラン・カフェなどが揃うほか、3階にはスーパー銭湯の「おふろの王様」も。スーパーならば「イトーヨーカドー大井町店」があります。また駅から徒歩8分ほどの品川区役所へ向かう通り沿いは、大井サンピア商店街となっていて多くの店が並びます。スナックやバーが集まるオーイ地下飲食店街もこの近くです。
駅前は大きく東側と西側に分かれますが、まず大井町駅中央口には駅ビルのアトレ大井町、さらに東口改札方面にアトレ大井町2の2館があり、食料品からカフェ・レストラン、雑貨、ファッションまで有名店が揃います。
いずれも、駅前の活気あふれるエリアを過ぎれば、落ち着いた佇まいの町並みが広がっています。
04| 治安:東京23区でも治安のよさは上位。子ども見守り体制も充実
品川区は、犯罪件数自体も東京23区では下位で、人口で割った犯罪率でも下位で安定していることから、ほかの多くの区よりも治安はよいといえます。区内のエリア別の状況を見ても五反田駅、大崎駅周辺の犯罪率がやや高いようですが、大井町駅周辺をはじめ大きな商店街のあるエリアも治安のよい街といえるでしょう。
子どもたちを犯罪から守る取り組みも積極的に行っています。独自の児童見守りシステム「まもるっち」があり、児童や小学生には、防犯ブザーを無償で貸し出し。身に危険を感じときに「まもるっち」のストラップを引っ張ると、警報音が鳴るのと同時に市役所のまもるっちセンターに通報され、各所に緊急連絡が入り、近くにいる人が児童・小学生のもとにかけつけ保護してくれます。さらに、児童・小学生が避難場所として駆け込み、住民が一時的に保護する「こども110番の家」の活動も。自治体と地域の人たちが一体となった防犯対策を実施中です。
05| マドリームが選ぶ、安らぎ&にぎわいスポット
東京都中心部にありながら、緑や水辺など自然が満喫できるスポットも多い品川。また、休日にでかけたくなる、品川ならではのにぎわいスポットもたくさん。マドリーム厳選のおすすめおでかけスポットを4つ紹介します。
①ダイナミックなイルカショーが必見の「しながわ水族館」
品川区立の水族館である「しながわ水族館」は、大規模な総合公園である「しながわ区民公園」内にあります。約450種、4,000点の海・川にすむ生物を飼育・展示しており、目玉はイルカやアシカ、アザラシのショー。間近で迫力いっぱいのショーが楽しめます。
また、海中を散歩しているような気分が味わえるトンネル水槽では、ウミガメやエイをはじめ、たくさんの魚が群れになって泳ぐ様子が間近に迫ってきます。当日に限り、再入館が可能となっているので、公園でお弁当を食べたり、遊具で遊んだりして再度、水族館を楽しめるのもうれしいところ。アクセスは京浜急行の大森海岸駅からは徒歩8分ほど、大井町駅からは無料送迎バス(ダイヤはHPを要確認)が運行されているのも便利です。
②森と水辺でストレス解消できる「大井ふ頭中央海浜公園なぎさの森」
京浜運河に沿って広がり、生い茂る木々と開放感あふれる水辺が一度に楽しめる公園。樹木が森になったエリアには散策路や広場が造られていて、思い思いに森の散歩が楽しめるほか、淡水池に飛来する野鳥を観察することもできます。運河沿いの水辺のエリアでは、夏場はハゼ釣りや磯遊びができ、家族連れに人気。
運河に向かって野鳥観察壁があるので、干潟にやってくる鳥たちを驚かせることなく自然な姿をじっくりと観察できます。また、園内で拾った小枝や落ち葉を材料にしたクラフトが展示された管理舎では、クラフト体験もできます。なお、隣接する「スポーツの森」は、陸上競技場や野球場などを備えた都内でも有数の規模のスポーツ公園です。
③子どもの遊びスペースもある、江戸の庭園美を堪能できる「戸越公園」
江戸時代、肥後国(熊本)藩主細川家の下屋敷の庭園だった跡を利用して造られた区立公園。池を中心に渓谷や滝、築山などが巧みに配置された中を一周できる回遊式庭園となっています。薬医門(正門)、冠木門(東門)などに大名庭園の面影をとどめ、しっとりと落ち着いた風情が楽しめます。園内は、ウメ、サクラ、シャクナゲ、イチョウなどが植えられ、四季折々異なる美しさに触れることができます。
また、遊具広場が2か所あり、アスレチック複合遊具や小さな子ども向けの滑り台やブランコなどが設置されているので、幅広い年代の人が楽しめる公園です。
④東京ドーム8個分! 多彩なイベントが満載な「大井競馬場」
東京シティ競馬(TCK)の愛称で親しまれている大井競馬場。東京ドーム8個分という開放感あふれるこのスポットでは、平日の夜にはナイター競馬「トゥインクルレース」が開催されるほか、冬季限定の大規模イルミネーションイベント「東京メガイルミ」も近年注目度が高まっており、ファミリーやカップルにも人気のエンタメスポットとなっています。
コースに面した広場「ウマイルスクエア」の一角には芝生エリアが配置され、レジャーシートを広げながらピクニック気分でレース観戦も可能。
お弁当を持ち込むもよし、競馬場グルメをテイクアウトして楽しむよし、ファミリーにはおすすめのスポットです。
06| 独自の支援制度:子育て世代が頼りにできる、切れ目ないサポート体制を構築
品川区では、妊娠・出産・育児の切れ目のない支援を行う「ネウボラネットワーク」の整備を順次進めるなど、区民の子育てを支援する制度も充実し、さまざまな場面で力になってくれます。
子育て世帯の不安解消などに役立つ「しながわパパママ応援アプリ」という無料のスマートフォンアプリを配信。区の子育てに関係した事業の情報が得られるほか、「子育て支援講座」の講師によるアドバイスコラム、乳幼児用の料理レシピ、助産師による産前産後のケアに関する情報などが配信されおり、無料で購読できます。さらに、子育て日記を記入したり、スマホのGPSを使って最寄りの子育て関連施設を検索できたり、育児イベント・講座の情報の通知を受けたりする機能もあります。
「一時保育」の制度では、保護者が通院・冠婚葬祭などで在宅できないとき、区立の保育園が子どもを預かってくれ、生後4か月から小学生に上がるまでの子どもが利用できます。「休日保育」は、休日に出勤があり家にいられない保護者のため、休日に保育園へ子ども預けられる制度。忙しい家庭をバックアップしてくれます。
また、教育の面も先進的で、品川区では全国に先駆け、平成18年度から全ての区立小・中学校で小中一貫教育を導入。「市民科」や1年生からの「英語科」など独自のカリキュラムや教材を使った教育を展開しています。
07| 品川区に住みたいと思ったら、知っておきたい家賃相場と新築物件の価格帯
品川区の家賃や新築物件の相場は次の通りです。
賃貸マンション・アパートの目安は下記。
2DK:150,000円
3DK:200,000円
1LDK:170,000円
2LDK:230,000円
新築・分譲一戸建ては
8,000万円台後半
から多くの物件が販売されています。
中古マンションは
築5年~15年以内:7,000万円台後半
それ以上の築年数:5,000万円台前半
となります。