神奈川県に3つある政令指定都市のひとつ、相模原市。都心への通勤にも便利な都市部が発展しているのに対して、北部には山や湖のある広大な自然が広がっています。大学が多い学問の街であり、また、4つのプロチームを擁するスポーツの街でもある相模原の住みやすさを紐解いていきましょう。
ライター: 殿木真美子
CONTENTS
01| 相模原市の概要:神奈川県第3の都市。都市部の魅力と大自然が楽しめる
相模原市は、神奈川県の北西部に位置する政令指定都市のひとつです。人口は約72.6万人と神奈川県で3番目の多さ。大規模商業地を擁する南区、行政の中心地である中央区、大自然が広がる緑区の3区で構成されています。都心へのアクセスがよく、ベッドタウンとして発展した相模原の魅力は何といってもその多彩さ。都市と自然、学問とスポーツなど、さまざまな顔を持つ街なのです。
相模原ギオンスタジアム
スポーツでは4つのプロチームをホームタウンチームとして認定していて、「相模原ギオンスタジアム(相模原麻溝公園競技場)」はSC相模原(サッカー)と三菱重工相模原ダイナボアーズ(ラグビー)のホームスタジアムとなっています。
また、青山学院大学、桜美林大学、北里大学など大学が多数あり、JR横浜線の淵野辺駅などはまさに学生の街といった雰囲気です。相模原市役所のある市役所さくら通りは約300本のソメイヨシノが植えられ、毎年春になると桜のトンネルを舞台に「相模原市民さくら祭り」が開催されます。
相模大野駅直結の複合施設「相模大野ステーションスクエア」
02| アクセスと主要駅①:小田急線の分岐駅で、相模原南部の交通・商業の拠点 相模大野駅
小田急相模大野駅は、小田急小田原線と小田急江ノ島線が乗り入れており、新宿から小田原や片瀬江ノ島までをつないでいます。小田原線と江ノ島線の分岐駅となっていることから乗降客数は相模原一。新宿駅まで乗り換えなしで約35分と近く、急行や快速も止まるので都心へのアクセスも申し分ありません。
駅北口にある相模大野ステーションスクエアと相模大野モアーズ
相模大野駅は、商業施設と相模女子大学グリーンホールや図書館といった文化複合施設、公園などとの一体化した街づくりを目指してきました。駅直結の複合施設「相模大野ステーションスクエア」には、多くの商業テナントのほか、クリニックやホテルが入っています。さらに北口には「相模大野モアーズ」や「ボーノ相模大野」、「ラック相模大野」などがひしめき、駅周辺で日常生活に必要な買い物やサービスがカバーできて便利。商店街も発達しているので、グルメもショッピングも充実しています。
03| アクセスと主要駅②:相模原北部の中心地。リニア開通で今後の発展にも期待の橋本駅
JR橋本駅南口のペデストリアンデッキとロータリー
JR横浜線・相模線と京王相模原線が走る橋本は、相模原市北部の中心駅です。橋本駅の南口はペデストリアンデッキとロータリーが整備され、歩車分離がきっちりとなされています。商業施設の「ミウィ橋本」や「イオン橋本店」などがデッキとつながっているのも便利。その先には超高層タワーマンションが林立していて、入口がデッキと結ばれているマンションもあります。
橋本駅周辺の高層マンション群
また、橋本駅は2027年に品川-名古屋間の開通が予定されているリニア中央新幹線の停車駅となります(品川-大阪間は2045年予定)。リニア新幹線だと、橋本から品川までの所要時間はなんとわずか数分だそうで、都心への通勤がぐっと便利になりますね。リニア開通の期待を受け、橋本駅周辺はマンション建設ラッシュと地価の上昇が続いています。
04| 治安:夜の街は気を付けて歩こう
刑法犯罪名別市区町村別認知件数(令和3年12月末確定値)によると、相模原市の犯罪認知件数の総数は下記の通り。
●相模原市の犯罪認知件数
南区:1,015件
中央区:1,153件
緑区:670件
特に目立つのが中央区の「その他の刑法犯・器物破損等」で89件と高めの数字です。暴行や傷害などの粗暴犯も少し多め。これは、大きな駅周辺の裏道に飲み屋街などがあるためかと思われます。夜の街を歩くときは少し気を付けた方がいいでしょう。しかし、飲み屋街などを避ければ全般的には落ち着いた住宅街で、治安は悪くありません。
05| 学んで遊んで、アクティブに休日を過ごせる相模原市のおすすめスポット3
南は都市部の便利さを、北に行くほど大自然と触れ合える相模原市。知的好奇心や写真映えも気にしながら、アクティブに過ごせるおすすめスポットを3つご紹介します。
①四季折々の花が咲く映えスポット「相模原北公園」
アジサイ園に咲く白いアジサイの代表格「アナベル」
橋本駅からバスでアクセスできる相模原北公園は、四季折々の花が美しい写真映えスポットです。10ヘクタール以上もの広大な敷地内にある雑木林を利用していて、公園全体に植物園のような雰囲気が感じられます。なかでも6~7月に見ごろを迎えるアジサイ園は圧巻。和・洋種あわせて200種、10,000株ものアジサイが植えられているので、梅雨空の下で色とりどりに咲くアジサイを楽しむことができます。
同じく花の映えスポットとしては、南区にある相模原麻溝公園も。7,000株以上のアジサイのほか、5月から10月まで楽しめるクレマチスなど、いつ訪れても花が咲いているのが特徴。ポニーに乗れるふれあい動物広場もあるので、子ども連れにも最適です。
②知的好奇心を刺激する「JAXA相模原キャンパス」
無料で見学できるJAXA相模原キャンパス
中央区にあるJAXA相模原キャンパスは、宇宙科学研究の拠点です。屋外にあるM-Vロケットの実機模型のほか、人工衛星や探査機、解説パネル、映像作品などのある宇宙科学探査交流棟は、一般見学も可能。来館して受付をするだけで、予約は必要ありません(解説付きの見学ツアーは申し込みが必要)。実物のペンシルロケットやはやぶさ2の実寸大模型なども展示され、見どころ満載です。宇宙関連の一般向け書籍の公開や各種イベントも開催。宇宙をイメージしたランチが楽しめる食堂は、だれでも利用可能です(新型コロナウイルスの影響で一部中止などあり)。
③大自然のアクティビティが楽しめる「相模湖」
ダムによって相模川をせき止めた人工湖である相模湖
相模原の最北端には大自然を満喫できるエリアもあります。その代表格が相模湖。ワカサギやヘラブナなど初心者でもチャレンジできる釣り場であり、ボートに乗ったりハイキングを楽しんだり、遊び方は多様。相模湖のほとりにある「さがみ湖リゾート プレジャーフォレスト」では、パディンドンベアのテーマパークや観覧車、立体迷路などがある遊園地や温泉のほか、BBQやキャンプができる施設も備えています。冬場のイルミネーションも有名です。
そのほか、津久井湖や宮ケ瀬湖などもあり(宮ケ瀬ダムは隣接する愛川町)、それぞれの湖周辺には釣りや遊覧船、キャンプ、乗馬などさまざまなアクティビティが。ちょっと車を走らせれば大自然と触れ合えるのが相模原の大きな魅力です。
06| 医療・保育・教育の「切れ目のない子育て支援」が受けられる街
相模原市は子育て支援に力を入れている市です。医療機関が充実しているうえ、子どもの医療費助成は中学校3年生までと手厚く、妊婦健康診査の助成は全16回。検診や予防接種などの日程を管理したり、市からの情報を入手したりできる電子母子健康手帳アプリ「さがプリコ」や、4か月と2歳6か月の子どもに絵本をプレゼントする「ブックスタート・セカンドブック事業」など、市独自の支援も充実しています。
子どもが遊べる子どもセンターや児童館、公園や緑地も豊富。国際教育やプログラミング教育のほか、博物館やJAXA、豊かな自然環境を生かした教育にも力を入れていて、まさに「切れ目のない子育て支援」が受けられる街なのです。
07| 相模原市に住みたいと思ったら、知っておきたい家賃と新築物件の相場
中央区の賃貸マンション・アパートの目安は下記。
1K:53,100円
2DK:65,000円
1LDK:80,500円
2LDK:93,200円
新築・分譲一戸建ては
2,600万円~6,000万円台
で多くの物件が販売されています。
中古マンションは、
築10年~15年以内:3,300万円台
それ以上の築年数:2,000万円台~2,600万円台
となります。
08| 相模原市のことならおまかせ! おすすめの不動産会社
相模原で暮らしてみたいと思ったら、その街をよく知る不動産会社に聞くのが一番です。マドリームがおすすめする不動産会社をご紹介します。
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殿木真美子 ライター