公開日: 2023.07.28 最終更新日: 2023.10.26

【私の移住ストーリー】 ~vol.2 抹茶が好きすぎて、本場京都の宇治市に移住~ 抹茶きな子さんのケース

【私の移住ストーリー】 ~vol.2 抹茶が好きすぎて、本場京都の宇治市に移住~
抹茶きな子さんのケース

宇治市はお茶の名産地として有名。抹茶スイーツを求めて訪れる人も多い

vol.1に続き、今回も移住体験者のストーリーを紹介します。2回目は、抹茶に惹かれて、本場といわれる京都府宇治市に単身移住した抹茶きな子さんのエピソードです。お茶関係の仕事に就き、趣味は抹茶のおいしいお店を食べ歩きすること。抹茶はまさに、きな子さんの人生そのもの。そんな、マニアならではの移住ライフをお届けします。

ライター:鈴城久理子

ライター:鈴城久理子

01| 子どもの頃から抹茶が大好き!

お茶のそばで暮らしたくて、福岡から京都へ

仕事やプライベートで茶畑やお茶農家を訪れることも 仕事やプライベートで茶畑やお茶農家を訪れることも

中学生のときに抹茶に出合い、それから取りつかれたように抹茶好きになったというきな子さん。活動名をわかりやすく「抹茶きな子」とし、現在は京都を拠点に抹茶専属アーティストとして活動しています。

きな子さんが地元福岡から単身で京都府内に引っ越して、今年で9年目。最初は京都市内に住んでいましたが、やはりもっと宇治抹茶のそばで暮らしたいと考え、宇治市に移住したそう。抹茶好きにとって、宇治市は“聖地のような場所”なのだといいます。

これまでさまざまな抹茶に出合い、そのたびに新しい世界を垣間見ることに これまでさまざまな抹茶に出合い、そのたびに新しい世界を垣間見ることに

「もともと祖母が健康オタクで、おやつの時間にお抹茶を点ててくれたんです。そのため、おやつと一緒にお抹茶を飲む習慣がつきました」。当時飲んでいたのは、地元福岡の八女の抹茶。八女市では玉露づくりが盛んで、そんな環境も抹茶好きになった理由のひとつなのかもしれません。

ひと口食べて衝撃を受けたという、福岡県八女市にある星野抹茶の抹茶大福「茶々一福」 ひと口食べて衝撃を受けたという、福岡県八女市にある星野抹茶の抹茶大福「茶々一福」

抹茶スイーツにはまるきっかけになったのが、地元八女市の抹茶大福。八女抹茶らしい甘みのある抹茶がダイレクトに味わえて、抹茶そのものを頬ばってるようなおいしさなのだそう。「冷凍のままカットしたのと解凍後にカットしたのとで比べてみたのですが、やはりナイフを少し湿らせてもお餅がくっついてしまう。断面をきれい見せたいなら冷凍のまま切るのがおすすめです」。マニアらしい細かな描写で、インスタグラムでも食べ方を指南中です。

02| 移住してからの悩みは……

はじめての一人暮らしがさみしかったこと

一人暮らしでさみしさを感じたものの、抹茶への探求心が紛らわせてくれたそう 一人暮らしでさみしさを感じたものの、抹茶への探求心が紛らわせてくれたそう

宇治市はきな子さんにとって抹茶の聖地。でも、最初から一足飛びで移住できたわけではありません。高校を卒業して地元の大学に通うものの、宇治抹茶への憧れは消えず、途中で中退。芸術系の大学に入り直して単身で京都市内に引っ越し、その後宇治市に移住することになりました。

家具やファブリック、食器や雑貨なども抹茶色でコーディネート 家具やファブリック、食器や雑貨なども抹茶色でコーディネート

「最初は福岡から京都に住む友だちの家に通いつめ、そのままの勢いで、まずは京都市に移住しました。そして宇治に引っ越したんです。移住については自分で決めたことですし、特に悩みはなかったのですが、初めての一人暮らしは想像以上にさみしかったのを覚えています」。そんな心細さも、抹茶への強い想いがかき消してくれました。今では、日々の抹茶巡りを楽しむのはもちろん、身のまわりのものを抹茶色で揃えてしまうほどの思い入れです。

03| 移住してよかったこと

ひたすら京都の街を歩いて、抹茶のお店や穴場を探すのが楽しくて!

宇治市の興聖寺で堪能した抹茶と和菓子。ひっそりとした佇まいも好みなのだとか 宇治市の興聖寺で堪能した抹茶と和菓子。ひっそりとした佇まいも好みなのだとか

移住してみてよかったことは、とにかく何もかもが新鮮なこと。「知らない土地で『知っている場所』が増えていくことが楽しいんです。移住後は、ひたすら京都の街を歩き回り、抹茶のお店や穴場を探して食べ歩きすることが日課になっています。観光地なので混み合う場所や名店が多いのですが、住んでいると早朝や夜など人の少ない時間帯に訪れることができるのもメリットですね」。

自分で楽しむのはもちろん、贈り物を探すときも抹茶のお菓子をセレクト
(写真はTREEE’S KYOTOの「ボタニカルクッキー缶」) 自分で楽しむのはもちろん、贈り物を探すときも抹茶のお菓子をセレクト
(写真はTREEE’S KYOTOの「ボタニカルクッキー缶」)

一人暮らしの部屋では、おうちカフェを楽しむこともたびたび。そのたびに抹茶スイーツをおしゃれにコーディネートして撮影しています。「これはTREEE’S KYOTOの『ボタニカルクッキー缶』なのですが、抹茶の味わいも濃く、優しい甘さがあっておいしいんです。碾茶(てんちゃ)のクッキーなどラインナップが豊富で、抹茶との味の違いが感じられる楽しいクッキー缶。見た目も美しく開けた時も感動があって、贈り物にもおすすめですね」。

今年の誕生日に手作りした、抹茶チョコレートケーキ 今年の誕生日に手作りした、抹茶チョコレートケーキ

時にはスイーツを作ることも

外で食べ歩きをするだけではなく、自宅で抹茶を使ったスイーツ作りをすることも。「抹茶を見つけると、かたっぱしから購入してしまうんです。お茶として楽しむのはもちろん、スイーツなどの材料にすることも多いですね。たっぷり使って濃いスイーツに仕上げています」。

濃いグリーンのものを身に着けると、たまらなく幸せな気持ちに 濃いグリーンのものを身に着けると、たまらなく幸せな気持ちに

きな子さんの奥深い“抹茶愛”は、いわずもがなファッションにも反映。ワンピースやブラウス、アウターなどからソックスやシューズ、マニキュアに至るまで徹底したこだわりぶり。インスタグラムでもその様子を垣間見ることができ、まるでスタイリストがついているようなセンスのよさです。

04| “好きが嵩じて”仕事にも好影響!

抹茶のエキスパートとして活躍中

撮影の際にも、抹茶色が美しく見えるようにアングルや被写体にもこだわって 撮影の際にも、抹茶色が美しく見えるようにアングルや被写体にもこだわって

現在は宇治市内にあるお茶関係の会社に勤めながら、個人でもお茶に関するアートワークを行っています。またSNSにも力を入れていて、マスコミからの仕事の依頼を受けることも。どの仕事でも心掛けているのは、「抹茶の魅力をもっともっと知ってもらうこと」なのだそう。

茶畑やお茶農家を訪ねて、実際に触れたり、香りを楽しむことも 茶畑やお茶農家を訪ねて、実際に触れたり、香りを楽しむことも

移住後の最大のメリットは、茶畑やお茶農家に近くなったこと。「お茶農家の方などとの交流ができて、抹茶についてあらためて学ぶことができました。そんな交流を通じて、抹茶って育てるにもとても手がかかり、希少で高価なものだと実感しました」。

個人でステッカーなどを制作してインスタで販売することも 個人でステッカーなどを制作してインスタで販売することも

芸術大学で学んでいた頃から、課題作りには必ず抹茶を絡ませていたそうで、今もその経験をアートワークに生かしています。自作のスイーツを写真に撮り、ステッカーにして販売するなど、個人の仕事にも抹茶が欠かせません。

05| 抹茶きな子さんから、移住についてアドバイス

宇治市在住の抹茶のエキスパートとして、多方面で活躍中のきな子さん。憧れの土地に少しずつアプローチして移住し、そして移住先に何かしら還元できるような形になったのは、何より「ここに住みたい」という情熱があったからに違いありません。そんなきな子さんにアドバイスを訊ねてみると……。

「移住って、『行きたい!』と思ったときの気持ちがいちばんの原動力になると思います。気持ちは生モノなので、新鮮なうちに行きたい場所に行き、目的を達成するのが大切なのではないでしょうか。もしまた移住することがあったら、出身地の九州とは真逆の、北海道に住んでみたいですね」。


※抹茶きな子さんのインスタグラムはこちら!
https://www.instagram.com/matchakinako

06| まとめ

「好き」が嵩じて移住し、仕事にもつなげる。そんな意思の強さを感じさせてくれるきな子さんのストーリーでした。最終回は、東京から香川県高松市に移住したカップルを紹介します。

07| 京都で家を建てるなら、おすすめはこちら

鈴城久理子

この記事を書いた人

鈴城久理子 ライター

雑貨紹介や料理、インテリアなど暮らし系の記事を中心に執筆することが多いライター。ただいまメダ活実践中。

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