公開日: 2024.02.29 最終更新日: 2024.02.29

【私の移住ストーリー】~退職を機に愛知県・東栄町へ移住し、保護猫と暮らしを楽しむ~やまださんのケース

【私の移住ストーリー】~退職を機に愛知県・東栄町へ移住し、保護猫と暮らしを楽しむ~やまださんのケース

地元民を癒す非公認アイドル猫であり、やまださんの推し。猫のチムチム

「今までとは真逆の暮らしをしたい」。そんな想いを秘め、東京から愛知県北設楽郡東栄町という小さな町に移住したやまださん。初めての山里暮らしに慣れないことも多かったものの、好きなイラストを仕事に生かし、町や地元民のアイドル猫をモチーフにした雑貨を企画・販売するなど、充実した日々を送っています。

ライター:鈴城久理子

ライター:鈴城久理子

01| イラストで紹介。自然豊かな山里へ移住を決心した経緯

退職を機に東京を離れ、単身で山里に移住 退職を機に東京を離れ、単身で山里に移住

やまださんが東栄町に移住したのは2023年3月のこと。決意してから移り住むまで約半年という早さでした。「東栄町ではないのですが、以前愛知県で暮らした経験があるんです。また、移住前に参加した移住セミナーで知り合った方がいて、何かあったときに相談できる相手がいたのも大きかったですね。その方も数年前に移住された、いわば先輩のような存在だったので、安心感がありました」。

移住前と移住後では、ライフスタイルが大きく変わったそう 移住前と移住後では、ライフスタイルが大きく変わったそう

やまださんが暮らしている東栄町は、123.4平方㎞の広さに2,774人(令和5年12月末)が住む小さな山里。面積の約90%が森林で占められていて、山岳渓谷美が自慢の美しい町です。移住後は、町が運営している町営住居に住むことになったそう。「都会に住んでいたころは、毎日目の前のことに追われ、季節の移り変わりに気づかないほど心に余裕がありませんでしたが、今はとても楽しく過ごしています」。

移住前の唯一の心配ごとは、花粉症に関することだったそう 移住前の唯一の心配ごとは、花粉症に関することだったそう

移住についての悩みはなかったものの、花粉症に関しては不安があったといいます。「東京に住んでいるときは薬を飲んでも夜眠れないほどひどかったので、すごく心配していたんです。でも驚いたことに、移住してからはかなり改善されたように思えます。山里はホコリとか排気ガスが少ないからでしょうか? 実際に住んでみて困ったことといえば車の運転。冬は路面が凍ったり、夜は野生動物が飛び出してきたりと、運転初心者には厳しいときもありました」。

散歩をするのと触られるのが好きという、どちらかといえば犬に近い性格 散歩をするのと触られるのが好きという、どちらかといえば犬に近い性格

もう一つ、ここでの暮らしを充実させてくれたのは猫のチムチム。「東栄町の駅前にあるハンドメイド雑貨とワークショップのお店『maru-kai』の店長さんが飼っている猫で、町民に愛される非公認アイドル猫。この店長さんは私が東栄町に移住するきっかけとなった方で、現在もお仕事で関わりがあるんですよ」。

02| 趣味だったイラストを仕事に。 モチーフは東栄町と保護猫チムチム

歴史ある“浜松注染染め”の手ぬぐい。風合いがとてもいい 歴史ある“浜松注染染め”の手ぬぐい。風合いがとてもいい

移住後は以前から趣味で描いていたイラストが仕事に発展し、東栄町をモチーフにした雑貨の企画・販売をスタート。「東栄町にはお土産品、特に雑貨が少ないと感じたので、町をモチーフにした雑貨を制作することにしました。町のシンボルである杉とやまゆり、明神山や雲海、天体望遠鏡、自転車、蔦の渕(大千瀬川にかかる滝)、ホタルなどモチーフは盛りだくさんです!」。

古くから受け継がれてきた祭り「花祭り」をモチーフにしたマルチシール 古くから受け継がれてきた祭り「花祭り」をモチーフにしたマルチシール

雑貨の種類は手ぬぐいやマルチシール、ポストカードなどさまざま。ネットショップのほか、委託店舗、イベントでの販売なども行っているそう。

チムチムが大好きな紙袋と一体化したユニークなイラストのスクエアポーチ チムチムが大好きな紙袋と一体化したユニークなイラストのスクエアポーチ

雑貨のモチーフは東栄町だけにとどまりません。ここにもチムチムが登場。地元だけではなく、東京湯島の王冠印雑貨店で開催された「茶白猫まつり2023」に参加し、東京進出も実現させました。

刺繍などハンドメイドのお土産品も制作 刺繍などハンドメイドのお土産品も制作

「商品の分野を広げたく、刺繍ブローチの試作をしてみました。ハンドメイドなので数が作れず、イベントなどでの販売を考えています」。

03| 東栄町ってどんなところ? やまださんが紹介

やまださんが知人・友人にすすめたご当地グルメ。どれも絶品のおいしさ やまださんが知人・友人にすすめたご当地グルメ。どれも絶品のおいしさ

「人口が約2,800人という小さな町ですが、おいしいごはん屋さんが多いんですよ。東京からもたくさんの知人や友人が遊びに来てくれるので、ご当地グルメを楽しんでもらおうといろんなお店に連れて行っています」

東栄町にはさまざまな伝説があり、その案内看板があちこちに建てられている 東栄町にはさまざまな伝説があり、その案内看板があちこちに建てられている

奥三河と呼ばれる東三河地方山間部に位置する東栄町。「奥三河のナイアガラ」と名づけられた“蔦の渕”には竜神伝説があり、竜宮城へ繋がっているとの言い伝えも。そんな伝説を読みながら散歩するのも楽しいひととき。

東栄町のお花見の様子。地域で見守っている大切な桜なのだそう
画像提供:@textilestudiosora_marukai 東栄町のお花見の様子。地域で見守っている大切な桜なのだそう
画像提供:@textilestudiosora_marukai

自然豊かな東栄町には美しい桜のスポットがたくさんあり、地元民の春の楽しみとなっています。大千瀬川の川沿いには桜並木があるほか、市場地区や尾籠地区など、見所がたくさん。夜店なども出る場所もあり、飲食も楽しむことができるそう。

川のせせらぎを聞きながら、流れ星のような天然のホタルの光を楽しめる
画像提供:@textilestudiosora_marukai 川のせせらぎを聞きながら、流れ星のような天然のホタルの光を楽しめる
画像提供:@textilestudiosora_marukai

イベントでは物販などもあり、やまださんも出店。この日はオリジナルの手ぬぐいを販売 イベントでは物販などもあり、やまださんも出店。この日はオリジナルの手ぬぐいを販売

毎年6月に行われている「ホタルのさんぽ道」は、美しい川が流れる町だからこそのイベント。川沿いに生息している天然ホタルの空高く飛翔する光を眺めながら、満天の星も楽しむことができます。「このイベント用にオリジナル手ぬぐいもつくって販売しました。2色あってイメージは夕暮れどきの水色とすっかり日が暮れたときの深い紺色。注染による“ぼかし”は、まるでホタルの光のようなんですよ」。

04| 今では、やまださんも東栄町にとって大切な一員

誰にでも愛されるチムチム。誰かになでられると、とろけそうな表情になる 誰にでも愛されるチムチム。誰かになでられると、とろけそうな表情になる

今では、山里暮らしの大切な相棒のチムチム。「チムチムがいたおかげで、町に慣れるのが早かったのかもしれません。私も散歩に連れていくことがあるのですが、どこに行ってもみなさんがかまってくれる。本人はあんまり自分が猫である自覚がなさそう。触られたり、膝に乗ったりするのが好きで、ほかの猫や犬にもすぐ近づいていく。距離感を考えずに近づくので、怒られるんですけど(笑)」。

どこにでも登りたがるチムチム どこにでも登りたがるチムチム

元々野良猫だったというチムチムはお出かけが大好きな男の子。お決まりのファッションはこちらのハーネス。寒さもへっちゃらなので、一年中散歩が欠かせないのだそう。

水が大嫌いなチムチム。川遊びをしている地元民たちを、怪訝そうに眺めている様子 水が大嫌いなチムチム。川遊びをしている地元民たちを、怪訝そうに眺めている様子

川遊びなどを日常的に楽しむことができる自然の豊かさと、もはやマスコット猫としての地位を築き始めているチムチム。この二つが、やまださんの山里暮らしに欠かせないものとなっています。「『maru-kai』の店長さんの飼い猫なのに、もう地元民全員の猫みたいなもの。自分がいないところでみんなが楽しそうにしているのがイヤみたいなんですよ。置いていかれると、5分おきに切なそうな声で鳴くくらい」。

木登りも大の得意。人も動物も暮らしやすいのがこの町の魅力 木登りも大の得意。人も動物も暮らしやすいのがこの町の魅力

この町が好きだから、現時点ではほかの町に住むことは考えていない、というやまださん。「移住は、知らない土地や知らないことばかりで不安も多く、ハードルも高いイメージがあると思います。でも、今は二拠点生活などさまざまな生活様式がありますので、私の事例を参考に、気になる地域に関わっていただけたら嬉しいです!」。そう最後に占めくくってくれました。


※やまださんのインスタグラムはこちら!
https://www.instagram.com/yamadasan_0317
https://www.instagram.com/yamadasan_no_zakka

05| まとめ

人口も少なく小さな町だからこそ、人と人とのつながりが深くなり、住みやすいのかもしれません。こんな山里暮らしも選択肢の一つに入れてみませんか?

鈴城久理子

この記事を書いた人

鈴城久理子 ライター

雑貨紹介や料理、インテリアなど暮らし系の記事を中心に執筆することが多いライター。ただいまメダ活実践中。

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