稲沢市は愛知県の西部、濃尾平野のほぼ中央に位置しています。2005年に稲沢市、旧祖父江町、旧平和町が合併し、現在の稲沢市が誕生しました。
かつては尾張国の政治・文化の中心地として国衙が置かれていたという歴史ある街で、江戸時代は東海道と中山道を結ぶ美濃路の宿場町としてもにぎわいました。市内各地では、かつての隆盛をいまに伝える史跡や文化財を数多く見ることができます。
肥沃な土壌と温暖な気候を生かして、植木や苗木の産地として発展してきたほか、近年は名古屋都心からのアクセスが注目され、住宅地や工業団地の開発が急速に進んでいます。
そんな稲沢市の、暮らしやすさや治安、家賃相場、物件価格をご紹介します。
ライター:MAP&NEWS.net
CONTENTS
01| 概要: 名古屋のベッドタウンでありつつも自然に恵まれ見どころ充実
木曽川と祖父江砂丘
愛知県稲沢市の人口は13万3,124人(2024年8月1日現在)、面積は79.35平方km。名古屋駅や岐阜駅へ抜群のアクセスを誇る立地でありつつ、歴史があり、自然に恵まれた街です。
国府宮はだか祭
近年は織田信長公の生誕の地としても知られるほか、天下の奇祭として名高い「国府宮はだか祭」が有名です。旧暦正月13日、尾張大國霊神社(国府宮)では神男に触れて厄を落とそうと、数千人の裸男がもみ合います。
日光川桜づつみ、須ヶ谷川桜づつみなどをつないだ総延長約2,8kmの桜並木は「桜ネックレス」と呼ばれ、3月中旬から4月下旬まで、約60種類およそ1,400本の里桜を楽しめます。
また、祖父江町には約1万本のイチョウがあり、晩秋にはイチョウ並木のトンネルや黄金色の落ち葉の絨毯など、町全体が見どころとなります。
桜ネックレス
移住者への支援も行っており、東京23区からの移住者に「就業・起業者移住支援金」を支給しています。
02| アクセスと主要駅:名古屋駅と岐阜駅どちらにも乗り換えなしでアクセス可能
JR稲沢駅
稲沢市の主要駅はJR稲沢駅と名古屋鉄道名古屋本線国府宮駅です。稲沢駅はJR東海道本線の駅で、国府宮駅は名鉄名古屋本線の特急停車駅です。どちらの駅からも、名古屋駅へは約10分、岐阜駅へは約15分と、東海エリアの主要駅へ1本でアクセスできます。
名鉄国府宮駅
また、東海北陸自動車道、名神高速道路、名古屋高速道路、名古屋第二環状自動車道、東名阪自動車道といった高速道路のインターチェンジに近く、自動車で出かけるにも便利です。
03| メイン駅周辺の様子:ショッピング施設と公共施設が集まっていて生活しやすい環境
JR稲沢駅駅前広場(D51形蒸気機関車の動輪モニュメント)
JR稲沢駅の東口から約800mほどのところには大型商業施設「リーフウォーク稲沢」があり、ファッションや雑貨のほか、飲食店、家電量販店、家具店、薬局、ベビー用品店、書店、クリニックなど、生活に必要なあらゆる店舗が揃っています。
豊田合成記念体育館(エントリオ)
また、駅からすぐの「エントリオ」の愛称で親しまれる「豊田合成記念体育館」では、豊田合成スポーツチームの公式戦が行われるほか、カフェ&レストランや、豊田合成オリジナル商品やホームチームグッズ、地域の特産品も扱うコンビニもあり、試合のない日に訪れても楽しめます。
尾張大國霊神社(國府宮)楼門
名鉄国府宮駅は、「国府宮はだか祭」で有名な「尾張大國霊神社(国府宮)」の最寄り駅です。稲沢市の中心部に近いため、周辺には「名古屋文理大学文化フォーラム」や「稲沢市中央図書館」といった、市民のための公共施設が充実。稲沢市民会館では、コンサートや寄席なども催されています。
稲沢市民会館
また、駅から車で約5分の位置にある「稲沢公園」には、芝生広場や散歩道、バラ園があり、市民の憩いの場となっています。
稲沢公園
04| 治安:凶悪犯や粗暴犯が少なく、防災への取り組みも積極的で安心
愛知県警察によると、2023年の稲沢市の刑法犯発生件数(認知件数)は875件。人口1,000人あたりの件数は約6.54件で、愛知県全体の6.26件より高い数字となっていますが、凶悪犯は4件と市全体の0.6%で愛知県全体の0.8%よりも少なく、粗暴犯は51件と市全体の5.8%で、愛知県全体の8.2%よりもかなり少なくなっています。窃盗犯は637件で全体の72.8%を占めているということで、全体に凶悪犯や粗暴犯は少ない傾向になっています。
稲沢警察署がHPで公開している「稲沢警察署広報紙」では、地域ごとの犯罪発生状況等や侵入盗発生状況等を確認でき、防犯や交通事故防止への活用ができます。
防災については、大規模な地震の発生等により公共交通機関が停止した場合の「徒歩帰宅支援マップ」を作成しており、市の公式サイトからダウンロードできます。また、「災害時協力井戸制度」や「自主防災組織防災訓練補助金交付制度」などを整備するなど、多角的な取り組みをしています。
05| 稲沢市の自然の美しさや歴史文化を楽しめる休日のお出かけスポット3選
大都市の近郊ながら、自然豊かで歴史もある稲沢市で、休日を満喫できるお出かけスポットをご案内します。
①木曽川の自然と触れ合える公園「サリオパーク祖父江」
サリオパーク祖父江
祖父江町の木曽川沿いに隣接する、国営・県営・市営の3公園の総称で、全国でも珍しい河岸砂丘を利用した公園です。
国営木曽三川公園「ワイルドネイチャープラザ」では、木曽川で水上スポーツを楽しんだり、ピクニック広場でバーベキューをしたりできます。
「県営木曽川祖父江緑地」には、全長70mのローラー滑り台など多数のアスレチック遊具が設置されており、夏にはウォータースライダーのあるプールが人気です。「市営祖父江ワイルドネイチャー緑地」は、野球場2面、ソフトボール場3面のほか、芝生広場がある広大な運動公園です。
毎年10月に開催される「稲沢サンドフェスタ」は、砂の造形展やサンドアート体験など、家族連れに人気のイベントが満載で、多くの人でにぎわいます。
②家族で健康づくりを楽しめる施設「平和らくらくプラザ」
平和らくらくプラザ
温水プール「バーディプール」をメインとした、高齢者から子どもまで幅広い層で楽しめる健康づくり施設です。
「バーデイプール」は、温浴療法の本場ドイツから機器を輸入した本格的な温水健康づくりプールです。開放的な明るい空間も人気で、夜はライトアップで幻想的な雰囲気となります。
ジェット水流を生かした打たせ湯、寝湯、サウナ、冷水浴、足浴、流水浴など16種類を配備し、楽しみながら身体を整えられます。
通常の和風・洋風の浴場と露天風呂もあるほか、トレーニングルームや交流ギャラリーも完備。児童館や子育て支援センターも併設されています。
③天下の奇祭とされる国府宮はだか祭が有名な「尾張大国霊神社(国府宮)」
尾張大国霊神社(国府宮)
尾張地方の総鎮守神、農商業守護神、厄除神として広く信仰される神社で、拝殿や楼門は国の重要文化財に指定されています。
全国から参拝客が訪れる「国府宮はだか祭」は、いまから約1,250年前に尾張国司が尾張総社である尾張大國霊神社で悪疫退散の祈祷をしたのがはじまりで、江戸時代末期、この神事に、裸の寒参り風習が結びついて現在のような形になったといわれています。
祭りの開催日は毎年旧暦正月13日。42歳と25歳の厄年の男を中心に、尾張一円から、さらしのふんどしと白足袋姿の数千の裸男が集結します。「儺負人(神男)」に触れると厄落としができるということから、男たちがもみあう熱い祭りとなっています。
06| 独自の支援制度:子育て家庭に寄り添う支援サービスが多岐に渡る
稲沢市では「子育て・教育は稲沢で!」というスローガンを掲げ、数多くの子育て支援のサービスを展開しています。
産後1か月未満の産婦に、家事負担の軽減の一助として昼食の配食サービスを実施、1食あたり250円を補助する「産婦配食サービス」を実施。
また、保育園などに未就園の0~2歳児がいる家庭に、子ども1人あたり月額2,000円分の「稲沢市乳児おむつ用品等購入応援券」を交付しており、市内の公立・私立の認可保育園等で使用する紙おむつを無償で用意・提供しています。
このほかにも、不要になったベビー服・子ども服や、ベビーカーといった大型育児用品を回収し、必要とする人へ無料配布するサービスや、妊婦と出産後1年未満の女性が自宅~市内全域にタクシーを利用した場合の料金の半額を市が負担する「稲沢おでかけタクシー」サービスなどがあります。
さらに、18歳年度末(18歳に達した日以降の最初の3月31日)までの子どもの医療費を無料化しています。
07| 知っておきたい家賃相場と新築物件の価格帯
稲沢市の賃貸物件の家賃相場は次の通りです。
1K:47,300円
1LDK:61,500円
2DK:60,800円
2LDK:66,100円
3LDK:95,000円
稲沢市の新築・分譲一戸建ての価格相場は、2,380~7,660万円台です。中古マンションの価格相場は、1,540万円台となっています。
稲沢市のワンルーム・1K・1DKの家賃相場は47,700円で、江南市、小牧市、新城市、東海市と比べても一番安く、物件を借りやすいエリアといえます。
さらに稲沢市内では、家賃相場がもっとも高いエリアは国府宮駅周辺、もっとも安いエリアは丸渕駅周辺となっています。
08| 稲沢市で家を探すなら、この不動産がおすすめ
稲沢市に拠点を構え、2024年で創業39年。地域に密着しながら、賃貸仲介だけでなく賃貸管理から不動産売買まで幅広く行い、愛知県尾張エリアの住まい探しをサポートします。
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