2007年にドラマ「風魔の小次郎」で主演デビュー後、ドラマや映画、舞台などで着実にキャリアを重ねる実力派俳優の村井良大さん。自身が生まれ育った街・北千住の魅力や学生時代のエピソードなどを語ってくださいました。
01| 村井良大さんが好きな街「北千住」
「子どもでも邪険にしない温かさがある街です」
北千住駅前の風景
02| 住み心地が抜群で、離れられなくなる街
――生まれも育ちも北千住ということで、村井さんから見た地元・北千住の魅力はどのようなところですか?
まずは、駅前の利便性です。僕が生まれた頃は、まだルミネやマルイはなかったのですが、今では買い物をするのに困らないですね。その一方で、下町感というか、昔懐かしい温かみのある、にぎやかな雰囲気の商店街が残っていて、そこから少し離れると静かな住宅街になっている。明るくてにぎやかな部分と、ゆっくり落ち着いた部分の両方が感じられるのが北千住の魅力だと思います。僕は、もう北千住からはなれてしまったのですが、僕の姉と兄は実家を出た今も北千住に住んでいます。商店街や商業施設があって買い物も便利ですし、電車で都心にも千葉にも出やすい。それなのに駅から少し離れたら静かで、住み心地が抜群で、北千住から離れられなくなっているみたいです(笑)。
――北千住は、住みたいまちランキングでも上位にいます
個人的には吉祥寺や下北沢と比べると、ダークホースな感じがします(笑)。時間の流れとしては仕方ない部分ですが、学生のころによく通っていた「TSUTAYA」が「メガドンキ」に変わっていたりと、少し時間がたっただけで、街の雰囲気が変わってしまうのはさみしさを感じます。最近では、商店街の街並みが整備されて、おしゃれな雰囲気になっています。だけど、お店の建物は昔のままだったり、働いている人たちも人情があって、不思議な昭和感というか、とてもやさしい感じがしますね。
中学生の時にはよくプラモデル店に行っていて、そこの店長さんと仲よくなったんです。プラモデルを買うわけでも、何をするでもなく、お店に行っていました。今考えれば、ものすごくお店の営業の邪魔をしていたと思うんです。それでも、子どもを邪険にしない温かさみたいなものは、僕が子どものころからありましたし、その雰囲気が今でも残っていると思います。
古きよき時代の面影が感じられる北千住の宿場通り商店街
03| 大人になって行った土手は、居心地がよかった
――子どもの時にプラモデル店に通っていたとのことですが、北千住でよく行く場所はありますか?
いまでも実家に帰ると、荒川の土手に犬の散歩へ行くのですが、学生時代もよく行ってました。当時は、特に何かあるわけでもなく、何をするでもなく土手に行っていた気がします。意味もなくひたすら自転車で走ってみたり、遊んでいて眠たくなったけど頭を地面につけたくなかったので、友達の足首に頭をのせて、結局4人で正方形みたいになって寝たりと、今だったら絶対にやらないようなことをした記憶が、今よみがえってきました(笑)。
そんな土手にも、大人になってあらためて行ってみると、なぜか居心地がいいんですよね。東京でありながらも田舎を感じられる開放的な雰囲気があり、気分がリフレッシュできます。
あとは、商店街に「かどやの槍かけだんご」という老舗のお団子屋があって、よく行きます。北千住で舞台の稽古をすることがあるんですが、その時に差し入れとしてお団子を買って行くと好評です。
開放感抜群の荒川土手
――舞台で活躍されている村井さんですが、北千住の劇場「シアター1010」での舞台経験は?
知り合いの公演などにお団子を差し入れしたことはありますが、実は僕自身は
「シアター1010」での公演は一度もないんです。これまで舞台作品にはたくさん出演してはいるのですが、地元だから避けているというわけではなく、自分でも不思議です。これもめぐりあわせですが、いつか「シアター1010」で凱旋公演ができればいいなと思います。その時は「かどやの槍かけだんご」をたくさん差し入れします!
04| 編集部がリサーチ! 北千住ってどんなところ?
村井良大さんが好きな北千住について、マドリームがリサーチしました。村井さんのインタビューを読んで、北千住の街が気になった方は、ぜひ実際に足を運んでみてください。
東京駅から約20分、東京都足立区の南西部にある千住エリアの中心地である北千住。北千住駅には、JR常磐線、東京メトロ千代田線・日比谷線、東武伊勢崎線、つくばエクスプレスの5路線が乗り入れており、都心へのアクセスもよい街です。
北千住駅前。「ルミネ北千住」があり、買い物に困らない
荒川と隅田川という2つの川に囲まれている北千住。江戸時代には、日光街道の日本橋から1番目の千住宿があり、東海道の品川宿、中山道の板橋宿、甲州街道の内藤新宿とならんで江戸4宿に数えられるほど、宿場町として栄えていました。現在でも、駅前にはルミネやマルイといった商業施設が立ち並ぶ、足立区屈指の繁華街として多くの人でにぎわっています。
2000年以降は、東京電機大学をはじめ、駅から徒歩圏内に大学が新設されたり、高層マンションが建築されるなど、駅周辺の再開発が進み、さらに駅を中心とした利便性が高まっています。
一方で、駅のすぐそばには「千住ほんちょう商店街」や「宿場町通り商店街」といった昔懐かしい下町風情が感じられる商店街が活気を見せているほか、リーズナブルな価格でお酒や食事が楽しめる居酒屋なども多数立ち並んでいます。最近では古民家をリノベーションしたカフェやレストランが増えており、古きよき時代の趣が感じられるオシャレな空間で食事などを楽しむことができるように。
荒川の河川敷は、東京都内でありながらも多くの自然が感じられる場所。また、開放感も抜群で、地元の人たちの憩いの場となっています。このような自然環境や、住環境、交通の利便性なども含め、さまざまな世代の人たちから、住みやすい街として注目を集めています。