公開日: 2025.09.29 最終更新日: 2025.09.19

【ご当地お菓子】くりりんかぼちゃ本来の甘みが魅力。開店から30年愛され続ける、北海道・函館の「かぼちゃのプリン」

【ご当地お菓子】くりりんかぼちゃ本来の甘みが魅力。開店から30年愛され続ける、北海道・函館の「かぼちゃのプリン」

北海道・函館の「かぼちゃのプリン<生クリーム>」
画像提供:有限会社プティ・メルヴィーユ

── 地域のお菓子をひもとけば、その場所の素敵な側面が見えてくる。

お菓子をとおして街のなかにちょっとだけお邪魔する、「ご当地お菓子」連載。
第37回は、北海道の道南地方に位置する函館市の「かぼちゃのプリン」を紹介します。

ライター:吉田友希

ライター:吉田友希

01| ほっくり甘い! 濃厚な味わいのかぼちゃプリン

かぼちゃのプリン<生クリーム>
画像提供:有限会社プティ・メルヴィーユ かぼちゃのプリン<生クリーム>
画像提供:有限会社プティ・メルヴィーユ

秋の味覚の代表格である「かぼちゃ」。今回は、北海道函館市のフランス菓子店「プティ・メルヴィーユ」が手掛ける、リッチな「かぼちゃのプリン」を紹介します。

かぼちゃのプリン<生クリーム> 3個入 かぼちゃのプリン<生クリーム> 3個入

「かぼちゃのプリン」をお取り寄せすると、冷凍の状態で届くため、食べる前に冷蔵庫内だと約5時間、常温だと約1時間で解凍をしてからいただきます。

フタを開けてみると、ホイップクリームの繊細なデコレーションに目を奪われます。

一つひとつを手作業で丁寧に仕上げる。細部にまで職人技が光る
画像提供:有限会社プティ・メルヴィーユ 一つひとつを手作業で丁寧に仕上げる。細部にまで職人技が光る
画像提供:有限会社プティ・メルヴィーユ

職人が一つひとつ手作業で仕上げているのだそう。淡雪のような美しさに、どことなく“北海道らしさ”を感じることができます。

スプーンですくってみると、鮮やかなオレンジ色のかぼちゃプリンが出現。ホイップクリームの白色と、かぼちゃプリンの濃いオレンジ色のコントラストが美しいです。

味は、見た目以上に濃厚です! かぼちゃの甘みがダイレクトに伝わってきて驚きました。なめらかな口当たりですが、つるんとした食感とは異なり、かぼちゃのほっくり感も感じられます。

丁寧に裏ごしすることで、なめらかな舌触りを実現している
画像提供:有限会社プティ・メルヴィーユ 丁寧に裏ごしすることで、なめらかな舌触りを実現している
画像提供:有限会社プティ・メルヴィーユ

ご担当の方に濃厚さの秘密を伺うと、「一般的なかぼちゃのプリンよりも、ペーストの割合が多いのがポイントです。かぼちゃの風味を生かすよう、焼成温度※1にもこだわっています」と、教えてくださいました。

※1 オーブンで焼くときに設定する温度

02| “奇跡のかぼちゃ”と称される、有機かぼちゃ「くりりん」を贅沢に使用

画像提供:有限会社プティ・メルヴィーユ 画像提供:有限会社プティ・メルヴィーユ

「かぼちゃのプリン」には、道南地方の森町の駒ヶ岳の麓にある「みよい農園」の有機かぼちゃ「くりりん」が使われています。

“奇跡のかぼちゃ”とも称される「くりりん」は、糖度の高さが特徴。海のミネラルをたっぷり使用した独自の堆肥で栽培されており、甘さはメロン以上ともいわれています。このかぼちゃ本来の魅力をより引き出しているのが、「かぼちゃのプリン」です。

「かぼちゃのプリンは、開店当初からずっと販売されています。地元の食材を使ったスイーツをつくりたいという想いから、オーナーの地元である道南のかぼちゃを使用したプリンが誕生しました。発売から約30年の間に使用するかぼちゃは何度か変わっていますが、一貫して函館や近郊の素材を使用してきました」。

03| おいしくて上質なフランス菓子を手頃に。30周年を迎えた「プティ・メルヴィーユ」

公式キャラクターのメルちゃん。オーナーの知り合いの奥様がデザインを手掛けた
画像提供:有限会社プティ・メルヴィーユ 公式キャラクターのメルちゃん。オーナーの知り合いの奥様がデザインを手掛けた
画像提供:有限会社プティ・メルヴィーユ

「プティ・メルヴィーユ」は、函館市に4店舗を展開する、地域密着のフランス菓子店です。道南出身のオーナーが、都内の洋菓子店などで23年間経験を重ねた後に、地元でオープンし、今年で30周年を迎えました。

おいしくて上質なフランス菓子を、お手頃な価格で楽しんでいただきたいという想いがあり、贅沢品ではない、いつもそばにある本格フランス菓子を目指しています」。

創業当時から変わらぬ想いとともに、味に妥協しない丁寧なお菓子づくりを続けています。ちなみに、店名の「プティ・メルヴィーユ」は、フランス語で「ささやかな感動」を意味しているのだそうです。

04| 北海道は「食の大地」。地元の恵みをたっぷり使用した「夢のあるお菓子づくり」をいつまでも

プティ・メルヴィーユ 末広店&ファクトリーの店舗外観
画像提供:有限会社プティ・メルヴィーユ プティ・メルヴィーユ 末広店&ファクトリーの店舗外観
画像提供:有限会社プティ・メルヴィーユ

「プティ・メルヴィーユ」のお菓子づくりに欠かせないのが、自然卵やフレッシュバター、大沼の低温殺菌牛乳などといった、地元の上質な食材です。食の大地である北海道の食材から厳選し、素材を生かしたお菓子づくりを行っています。

また、個性的なスイーツも印象的です。現在、30周年記念商品として販売されているのは、函館市の名産品であるイカ(イカ墨)と地元産の函館ワインを使用した「イカスミ メルチーズ」。函館らしさを表現したユニークなスイーツは、“新しい函館土産”としても、注目されています。

「プティ・メルヴィーユ」のモットーは、いつまでも夢のあるお菓子づくり。地元の恵みをふんだんに使用しながら、函館の魅力を引き出すスイーツをつくり続けていきます。

最後に、北海道・函館の魅力をこう教えてくださいました。

「函館には、函館山の夜景、歴史的建造物や異国情緒溢れる街並み、おいしいグルメなど、魅力が満載です。

プティ・メルヴィーユは、函館駅前や金森赤レンガ倉庫内をはじめ、函館市内に4店舗を展開しています。地元の方々はもちろん、観光客の方もご利用いただきやすい場所にございますので、函館を訪れた際は、ぜひプティ・メルヴィーユへお立ち寄りください」。

北海道・函館の「かぼちゃのプリン」、ごちそうさまでした。

プティ・メルヴィーユ 末広店&ファクトリー
所在地:北海道函館市末広町10-18
TEL:0138-26-7755
営業時間:10:00~18:00、木曜休
https://www.petite-merveille.jp/
※「末広店&ファクトリー」のほか、「赤レンガ倉庫BAYはこだて店」「函館駅前店」「本通店」でも販売中。オンラインショップでも購入可能。

吉田友希

この記事を書いた人

吉田友希 ライター

ご当地お菓子の記事一覧

暮らしのコラムの最新記事

暮らしのコラムカテゴリー