毎日料理に使う野菜。でも、野菜の保存って、意外と難しいですよね。少し余って野菜室に置いておくと、気が付いたらしなしな……なんてこともしばしば! 処分せざるをえない時は、地味に落ち込みます。そんなことを少しでも減らすため、野菜が長持ちする保存方法を調べ、実際に試してみました。
ライター:岡田絵理
01| 今回検証する野菜はコチラ!
▲買ってきたばかりの新鮮な状態です
- キャベツ
- ホウレン草
- ニンジン
- トマト
- ブロッコリー
お馴染みの野菜で、傷みやすいイメージがあるものをピックアップしました。また、保存方法はこちらの本を参考にしました。
▲『ひと目でわかる!食品保存事典』島本美由紀著/講談社
実際に一定期間保存し、before→afterを見ていきます。
02| トマト
【保存方法】
1個ずつラップで包み、ヘタの部分を下にして、保存袋にいれる。
【保存期間の目安】
10日
【保存場所】
野菜室
▲正しい保存方法のもの(左)と、そのままポリ袋にいれただけのもの(右)
保存期間の目安が10日だったので、今回は保存から1週間後に様子を見てみました。
▲左がビニール袋に入れただけのもの、右が正しい保存方法のもの
見た目では、ヘタの萎び具合が違っています。また、触った時の感触の差が明らかで、左のものは押すと少しへこむ柔らかさになっていましたが、右は押し返しを感じるほど、ハリを保っていました!
▲裏側の様子は、あまり大差なかったです
03| ホウレン草
【保存方法】
痛んでいる葉は取り除く。購入した包装のままか、ポリ袋にいれて、葉先を上にした状態で立てて保存する。
【保存期間の目安】
10日
【保存場所】
野菜室
▲立てておく器は、ペッドボトルをカットしたものなどでも◎
保存期間の目安が10日なので、1週間後に様子を見てみます。
▲正しい方法で保存したもの
▲ポリ袋に入れただけのもの
明らかに、葉のハリとツヤが違います。正しい保存方法のものは、1週間後でもまだまだ料理に使える様子でしたが、ポリ袋に入れただけのものは、元気な葉を選ぶ必要がありそうです。また茎のシャキシャキ感にも違いを感じました。
04| キャベツ
【保存方法】
包丁で芯を切り取り、湿らせたキッチンペーパーを詰める。全体が入る大きさのポリ袋に入れ、芯を下にして保存する。
【保存期間の目安】
3~4週間
【保存場所】
野菜室
▲湿らせたキッチンペーパーは、キャベツを使うたびに交換するとよいそうです
▲切り口を下にするのを忘れずに!
保存目安期間が3~4週間ということで、2週間後の様子を見てみます!
▲正しい方法で保存したもの
▲ポリ袋に入れただけのもの
正しい保存方法のものは、保存をした時とほとんど変化が感じられませんでした。ポリ袋に入れただけのものは、葉がしなしな、少し変色もしています。外葉を数枚取り外せば、中の方はまだ使えるかな……、という状態でした。また、今回半分にカットして比較したのですが、断面部分は大差なく、どちらも黒ずみがありました。
▲上が正しい保存方法のもの。どちらも断面は少しカットする必要がありそうです
05| ブロッコリー
【保存方法】
茎を根本から1cmほどカットする。グラスに、根本がつかる程度の水をいれ、ブロッコリーを立てて入れる。空気が入るようにポリ袋をふわりとかぶせ、輪ゴムで閉じて保存する。
【保存期間の目安】
10~14日
【保存場所】
冷蔵室
▲今回検証したもののなかで、1つだけ冷蔵室での保存です
保存目安期間10~14日に対して、2週間後の様子を見てみます!
▲正しい保存方法のもの
▲ポリ袋に入れただけのもの
つぼみ部分は、大差ないかな? という程度ではありますが、よく見るとハリに違いがあります。違いがよく感じられるのは断面部分で、ポリ袋に入れただけのものは変色が激しく、茎部分も少しクニャリとしている感じがします。
06| ニンジン
【保存方法】
表面の水気をふき取り、キッチンペーパーで1~2本ずつ包んでポリ袋に入れる。
【保存期間の目安】
2~3週間
【保存場所】
野菜室
▲表面をふき取ると、意外と水分がついています
保存目安期間が2~3週間なので、2週間後の様子を見てみます。
▲手前が正しい保存方法のもの、奥がポリ袋に入れただけのもの
今回検証したもののなかで、唯一ほとんど違いが感じられませんでした! 触った感じや、カットしてみた感じも、どちらがどちらか分からなくなるほどでした。水分の多い野菜や、葉物野菜に比べると、長持ちしやすいのかもしれません。
▲カットした断面の様子。右がポリ袋に入れただけのものです
07| まとめ
実際に検証してみると、少しの手間で痛み方がかなり異なることがよく分かりました。とくに葉物野菜の違いは一目瞭然なので、少し面倒でも試す価値アリだと感じます。5種類を検証しましたが、今回参考にした本には、野菜以外にも肉や魚、調味料など、身近な食品の保存方法が網羅されていたので、ぜひ手にとってみてください。
この記事を書いた人
岡田絵理 ライター