3月は防災意識が高まる時期。
我が家では、9月1日(防災の日)付近と、3月11日(東日本大震災)付近の、年に2回、防災グッズを見直すようにしています。とくに、日頃あまり中を見ない防災リュックは、食品の賞味期限をチェックするためにも優先的に見直したいものです。
今回は、災害時に真っ先に必要になる「防災リュック」の上手なつくり方と、その収納方法について詳しく紹介したいと思います。誰でもすぐにできますよ!
CONTENTS
01| 「非常用持ち出し袋」は3種類あるって知ってた?
ポーチに入れて持ち歩く「常時持ち出し袋」
災害時に必要になる備えをいれた袋やバッグを「非常用持ち出し袋」といいますが、これには常時持出し袋、一次持出し袋、二次持ち出し袋の3種類があり、それぞれ役割が違うんです。ここを理解していないと、防災リュックの中身を間違えてしまうので注意!
まず3つの違いから解説していきます。
常時持ち出し袋
外出中に災害が起こったときのために、普段からバッグの中に入れておくものです。
東日本大震災のとき、交通機関がストップして帰宅困難者が続出しましたよね。そういう場合を想定して、自宅や避難所まで安全に移動する際に必要なものをポーチなどにまとめて入れておき、常時持ち歩きます。
一次持ち出し袋(防災リュック)
リュックは背負うことで両手がフリーになるので、安全に避難できる
災害が起こった直後、避難する際に持って逃げるものです。
いわゆる「防災リュック」とは、この一次持ち出し袋のことを指します。災害後に閉じ込められたり、避難所にたどり着いたりするまでに必要になるものなので「はじめに命を繋ぐもの」と考えてください。
中身は災害後1〜2日を乗り切るための最低限の荷物です。入れるものはリュックがベスト! 背負うことで両手がフリーになるので、より安全に避難できます。一人一つが原則で、自宅、職場など、普段よく過ごす場所に置いておきます。
二次持ち出し袋
災害後の7日間を乗り切ることを想定して備えておくと安心
無事に避難して安全が確認できた後に必要になるものが二次持ち出し袋です。避難後の暮らしをつなぐものになります。安全が確認できた後に自宅に戻って準備しますが、普段からまとめておくと慌てずにすみますよ。
自宅で過ごす場合は自宅で使用し、避難所へ持ち出すこともあると思います。大規模な災害の場合は支援物資の到着が遅れるため、できれば7日間分は準備しておきたいですね。「袋」と名前についていますが、入れるものはキャリーケースだったりコンテナだったり、まとめて持ち運ぶイメージです。
02| 防災リュックに入れるものは?
防災リュックに入れておきたいのは必要最低限のもの
災害後すぐ持って逃げるものが一次持ち出し袋である「防災リュック」です。
リュック一つにまとめないといけないので、最低限必要なものだけを入れることになります。
あれもこれも入れたい!という思いもわかるのですが、あまり欲張ると重くて背負えず、結局置いてきてしまった……という本末転倒の事態になりかねません。中身を厳選することはとても重要なことなんです。
まず、災害直後を想像してみてほしいのですが、水、救急セット、懐中電灯など、本当に必要なものが何となく想像できますよね。このような本当に必要なものを入れておかないと、何のための防災リュックかわかりません。
何を入れればいいのか分からない……という方のために、基本の備えとして入れてほしいもの、そのほかに必要な人は追加してほしいものをリスト化しました。
基本の備えリスト
- 懐中電灯
- ヘルメット
- ホイッスル
- レジャーシート
- 飲料水
- 食料
- 救急セット(絆創膏、ガーゼ、包帯、消毒液、常備薬など)
- タオル
- 雨具
- ビニール袋
- マスク、消毒液
- ティッシュ、ウェットティッシュ
- 携帯用トイレ
- トイレットペーパー
- アルミブランケット
- 軍手
- モバイルバッテリー
- 携帯ラジオ
- 乾電池
- 現金(小銭)
- ライター、ろうそく
- 筆記用具
- 免許証、保険証、マイナンバーのコピー
- その他貴重品
懐中電灯とヘルメットはすぐに使うものなので、防災リュックの中には入れず、防災リュックの近くに置いておいてください。
また、市販の防災リュックを購入された方は、すべて中に入っているとは限りませんので確認が必要です。また、現金や免許証のコピーなどはご自身で追加してくださいね。
女性が追加しておきたいもの
無印良品の防犯ブザーはデザインも機能もシンプル
- 生理用品
- 防犯ブザー
- メイク落としシート など
子ども、赤ちゃんがいる方が追加しておきたいもの
支援物資が届かない時間も大丈夫なように備えを
- おむつ
- ミルクセット
- 着替え
- 母子手帳
- おやつ
- おもちゃ など
そのほか、処方薬やメガネなどが必要な場合は入れてください。また、アレルギーのある方、高齢者、ペットと一緒に避難する方は、各自必要と思うものを追加してくださいね。
03| どこに収納するべき?
防災リュック、クローゼットの奥のほうにしまい込んでいませんか?
防災リュックをつくっている方、これから準備する方も、その防災リュックをどこに収納しますか? 押し入れや床下収納など、瞬時に持ち出せない場所に入れていませんか?
防災リュックの収納場所は、災害後、すぐに持ち出せる場所がベストです。我が家は、避難するときに必ず通る玄関に置いています。靴箱の中に、防災リュック置き場をつくりました。玄関に置けない場合は、各自の部屋に置くのもおすすめです。ただし、危険が少ないということが大前提! 閉じ込められたり、開かなくなったりする危険がある場所は避けてくださいね。
04| まとめ
備えあれば憂いなし。防災リュックはタイミングを決めて定期点検を
以上、防災リュックの基本をお伝えしました。
防災リュックはすべての災害時に使えますし、心強い備えになります。大きな災害を実際に経験していないとなかなか想像しにくいこともありますが、備えがあると自分や家族の命が守れる! と思うと少し気が楽になりませんか?
まだ準備してなかった!という方は今日から、すでに準備している方は中身の再確認と、収納場所のチェックをしてみてくださいね。