公開日: 2023.06.26 最終更新日: 2023.10.26

夏の防災はここに注意! 断水・停電を考えて備えたいポイントとは?

夏の防災はここに注意! 断水・停電を考えて備えたいポイントとは?

ポータブル電源はひとつ備えておくと心強い存在

最近地震が続いていますが、みなさんの地域は大丈夫ですか?

防災グッズは数か月前にチェックしたから大丈夫! と思っていても、実は季節によって備えるものが変わってくるんです。地震はもちろん、これからの時期は台風も多くなりますし、猛暑の夏に災害が起こったら……? ということを考えながら備えないといけません。

例えば、冬はとにかく寒さ対策! 防災リュックに入れるものも、カイロやアルミシート、暖を取るための道具がマストになります。でも夏は真逆。熱中症などを防ぐために、いかに涼しく過ごすかが課題になってきます。水も冬より多く必要になりますし、衛生面も心配ですよね。

今回は「夏の防災」の特に注意したい4点を考えてみたいと思います。
普段は気づかないような、盲点もあるかも……。我が家は大丈夫かな?と想像しながら、チェックしてみてくださいね!

防災収納インストラクター:松永りえ(mujikko)

防災収納インストラクター:松永りえ(mujikko)

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01| 脱水症・熱中症対策

季節にあわせて備えを見直すことが大切 季節にあわせて備えを見直すことが大切

一番怖いのが脱水症と熱中症です。平常時でも気をつけないといけないですが、災害時は特に注意が必要です。最悪、命にかかわりますからね。

熱中症対策は普段から多くの方がされているかと思います。でも、それって停電・断水時でもできますか?

真夏の猛暑が続く中で、エアコンや扇風機、氷が長期間使えないのは相当過酷です。そのために、各自で備えておかないといけません。

備え①水

夏は水のストックを多めに備えておきましょう 夏は水のストックを多めに備えておきましょう

まずは水。基本中の基本ですね。すでに備えている人も多いと思いますが、ストックは十分にありますか?

水は1人あたり1日3リットルが原則ですが、災害の片付け作業などをする場合はもっと多くの水が必要になる場合も。断水すると気軽に飲めなくなってしまうため、夏は特にストックを多めに置いておくようにしてくださいね。

備え②冷却シート

夏の防災グッズに欠かせない、冷却シートや冷却パックなどの冷却剤 夏の防災グッズに欠かせない、冷却シートや冷却パックなどの冷却剤

氷や保冷剤がなくても、体を冷やしたいときに大活躍するのが冷却シート。また、より急速に冷やしたいときのために、叩くと急速に冷える、瞬間冷却パックも準備しておくとベストです。

備え③ハンディファン

ここ数年で持ち歩く人が増えたハンディファンは防災グッズとしても活躍 ここ数年で持ち歩く人が増えたハンディファンは防災グッズとしても活躍

最近は夏のアイテムとして定番になってきたハンディファン。普段から使えるものなので、1つは持っておきたいですね。

乾電池タイプ、ソーラー充電器、モバイルバッテリーなどタイプはいろいろありますが、充電タイプは停電時に充電できないので注意が必要です。充電するためにどうするか、まで考えておいてくださいね。

備え④ポータブル電源

ポータブル電源は少々お高めですが、あると安心感が違います ポータブル電源は少々お高めですが、あると安心感が違います

ポータブル電源があると扇風機などの小型家電が使えます。さらにソーラーパネルで充電ができると、夏場の日差しが味方になるので最強です。ポータブル電源はまだまだ値段が高いですが、その分、あると安心感も爆上がりします。

02| 食中毒対策

除菌シート、アルコールスプレーなど除菌アイテムは必須 除菌シート、アルコールスプレーなど除菌アイテムは必須

過去の震災では、避難所で食中毒が出て問題になったことがあります。夏場は食べ物が傷みやすいのに加え、避難所では冷蔵庫などにも頼れません。そのため、通常より食中毒のリスクが上がってしまいます。また、停電すると冷蔵庫の中の食材も傷んでしまうため、生ものには注意しないといけません。

食中毒予防のポイントは以下の4つ

  • 食事を配る前・食べる前に手を清潔にする
  • 賞味期限・容器が破損していないか・においをチェック
  • できた食事はできるだけ早く食べる
  • 食べ残しや時間の経ったものは食べない

手を洗えない場合は、除菌シートやアルコールスプレーが役立ちます。そして何より、食べない勇気も必要です。それでも嘔吐や下痢などの症状があった際は、早めに病院を受診されてください。

03| 汗疹(あせも)対策

汗対策、におい対策にも便利なボディーシート 汗対策、におい対策にも便利なボディーシート

夏は汗をかきやすいため、汗疹(あせも)ができやすくなります。汗疹を防ぐためには清潔にすることが大事ですが、断水した場合は、シャワーを浴びられる環境ではないことも……。

そのため、体を拭くボディーシートが大活躍! 夏はクールタイプもいいですね(冬は寒いのでおすすめしませんが……)。また、最近は頭用の「シャンプーシート」なども出ています。水が不要で、頭も気分もスッキリするのでおすすめですよ。

ただ、ボディーシートの中には刺激が強いものもあるため、皮膚の弱い方・お子さんがいる場合は刺激の少ないものを選んでください。肌着をこまめに変えてあげることも忘れずに。

04| 虫刺され対策

見直す際に、使用期限が過ぎていないか必ず確認を 見直す際に、使用期限が過ぎていないか必ず確認を

停電時は少しでも風通しをよくするために、窓を開けることが多くなるため、虫問題も深刻に……。蚊取り線香や、虫除けスプレーなどの虫除けグッズが欠かせません。すでに持っている(用意している)方も、使用期限などは大丈夫ですか? いま一度チェックしてみてください。

05| まとめ「備えは安心になる!」

防災リュックの中身や備蓄などは季節にあわせて見直すことが大事 防災リュックの中身や備蓄などは季節にあわせて見直すことが大事

夏の災害時に特に注意してほしいポイントをお伝えしましたが、いかがでしたか?

冬と夏では、備えるものが変わってきますよね。防災リュックの中身も、カイロから冷却シートへ、そして水をもう1本多めに、など入れ替えが必要になってきます。

備えは安心になります。家や避難所で少しでも快適に過ごすため、今のうちにぜひチェックを!

松永りえ(mujikko)

この記事を書いた人

松永りえ(mujikko) 防災収納インストラクター

整理収納コンサルタント、防災士、防災共育管理士認定講師。無類の無印良品好きとしても知られ、instagramのフォロワー数は7万人超え。2016年の熊本地震で被災したのをきっかけに「防災収納」を広めるため、テレビ、セミナー、執筆など幅広く活動中。著書に「もしもに役立つ、いつものモノ選び」(Mdnコーポレーション)など。

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