移住支援が充実。都心へ通勤しながら豊かな自然を感じる、あきる野市の住みやすさと治安を解説

東京都西多摩エリアに属するあきる野市は、2024年1月1日時点で人口約8万人。面積は約73.47平方kmで、ゆるやかな丘陵部と丘陵に囲まれる平坦部、奥多摩の山々に連なる山間部からなっています。

秋川渓谷

市のなかほどまで通っているJR五日市線の沿線は、おおむね住宅地。市の南側を流れる秋川周辺には、公園やスポーツ施設が整備されており、日本最大級の流れるプールを持つ「東京サマーランド」があります。市の西側には、清流と山々が織り成す大自然に浸れる秋川渓谷が広がっており、バーベキューや川遊び、渓谷釣り、トレッキングなど、さまざまなアクティビティを楽しめます。

都立小峰公園桜尾根
写真提供：あきる野市

JR秋川駅

あきる野市は都心から40～50kmの距離にあり、JR線や八王子JCT経由の中央自動車道で都心に接続しています。JR秋川駅から新宿駅までは、便を選べば約1時間でアクセスが可能。JR五日市線の終着駅・武蔵五日市駅は都心へ向かう列車の始発駅となるので、並べば座って通勤が可能です。立川方面へ向かうJR五日市線は、便は少ないものの、平日の6時台や7時台は、1時間に3～5本は運行しています。

秋川駅西側には南北に圏央道が走っており、南の八王子JCTに接続が可能。八王子JCTからは、渋滞しがちなエリアを回避しても約1時間で都心にアクセスでき、海老名や茅ケ崎といった、神奈川方面へのアクセスも便利です。

東京サマーランド

秋川駅の北側は、駅前にバス乗り場やタクシー乗り場のあるロータリーがあり、徒歩2分ほどで「東急ストア」、徒歩15分ほどで「イオンモール日の出」があります。普段の買い物はこの辺りや、五日市街道沿いの商店をを利用するのがおすすめです。

あきる野市役所は、秋川駅から東に10分ほど歩いたところにあり、駅前からバスも運行。駅前には、図書館や病院、歯科医院、ホール、ドラッグストアなども集まっているので、仕事帰りや学校帰りに便利に利用できます。

秋川駅の南側約2.5kmのところには「東京サマーランド」があり、駅からバスが運行しています。

警視庁が発表している犯罪統計によると、2022年のあきる野市の刑法犯発生件数（認知件数）は259件。人口1万人あたりの犯罪認知件数は32.3件で、東京都全体の人口1万人あたりの犯罪認知件数約55.9件より、20以上低い数字となっており、治安はよいといえます。地域別に見ると、JR東秋留駅の南側がやや発生件数が多くなっていますが、それ以外は特段際立って多いところはありません。

内訳を見ると、凶悪犯は年間4件のみで、過半数以上は自転車泥棒や万引きといった非侵入窃盗です。近隣市との比較では、昭島市、青梅市、福生市、八王子市のいずれと比べても、犯罪認知件数は少なくなっています。

市域の6割を山林が占め、清流・秋川が流れるあきる野市は、都心から約1時間の便利さと大自然の豊かさを両方感じられる貴重な場所。豊かな自然を満喫してリラックスできるお出かけスポットをご紹介します。

秋川橋河川公園バーベキューランド
写真提供：あきる野市

多摩川の支流のなかでも最大の川「秋川」のうち、あきる野市～檜原村を流れる全長約20kmに及ぶ地域。滔々と流れる清流と四季折々に表情を変える山々が織り成す景色は見ごたえたっぷりで、自然の雄大さや美しさを感じさせてくれます。

そんな秋川渓谷のシンボルは、渓谷にかかる全長96ｍの吊り橋「石舟橋」。近隣は紅葉の名所としても知られ、渓谷美と木々の色づきが織りなす景勝が楽しめます。

周辺には、渓流釣りやトレッキングなど、自然のなかでの遊びを楽しめるスポットが充実。山々には散策コースが整備されており、ハイカーたちにも人気があります。夏には、バーベキューやキャンプに訪れる人も多く、四季を問わず立ち寄れる天然温泉もあります。

自然人村
写真提供：深澤渓 自然人村

JR武蔵五日市駅から坂を上り、谷を下った先に広がる、自然に囲まれたキャンプ場。本来の自然を大切にした空間で、自然の癒しを受け自らを整える場所「Wilderness リゾート」であり、多彩なアウトドアアクティビティが用意されています。

宿泊は、個性豊かなタイニーハウスや森のなかのキャンプサイト、渓谷添いのキャピンから選択可能。器材・食材付きで手ぶらで楽しめるバーベキュー、川のせせらぎや虫の声を聞きながらくつろげる多摩産材を使用して作られたプライベートサウナに加え、キャンプファイヤーや渓谷沿いでのマスのつかみ取りも体験でき、定期的に音楽フェスなどのイベントも開催されています。駅から徒歩約20分とアクセスの便利さも魅力で、手軽に自然のなかで心身をリフレッシュする贅沢な時間を過ごせます。

秋川渓谷 瀬音の湯
写真提供：あきる野市

秋川渓谷にあり、国立公園の大自然を眼下に望む温泉施設。温泉のほか、レストラン、宿泊コテージ、物販コーナーがあり、日帰りでも宿泊でも利用できます。

温泉は、地下1,500mから湧き出す天然アルカリ単純泉で、「美肌の湯」としても知られています。露天風呂と源泉かけ流しの内風呂があり、春は新緑、夏は深緑、秋は紅葉、冬は雪景色と、四季折々の景色を楽しみつつ入浴できます。レストランには、ディナーにぴったりの個室で寛げるダイニングと気軽にランチも楽しめるカフェがあり、幅広いニーズに対応。物販コーナーでは、地元の新鮮な朝採れ野菜を中心に、周辺地域や友好都市の特産物、名産物などを購入できます。

あきる野市は、都会近くの便利な生活と田舎での自然暮らしが両立できる“東京のトカイナカ”をキャッチフレーズとして、移住支援に力を入れています。移住・定住相談窓口では、電話やオンラインでの相談もできるほか、希望者には車で市内をオーダーメイドで案内してくれるサービスもあります。スーパーや病院などのご紹介、住まいや保育園などの見学、先輩移住者との交流などを通じて地域の暮らしをリアルに体感できるので、不安を払拭したうえで移住を決められます。

また、子育て支援の取り組みとして、高校生以下の医療費は所得制限なしで完全無償化。リフレッシュ目的でも利用可能な「乳幼児一時預かり事業」や、病気中や病気の回復期にある子どもを預けることができる「病児・病後児保育事業」なども行われています。

あきる野市の賃貸物件の家賃相場は次の通りです。

1LDK：67,700円
2DK：73,400円
2LDK：83,400円
3DK：144,700円

あきる野市の新築・分譲一戸建ての価格相場は、2,000～3,000万円台です。中古マンションの価格相場は、2,000万円台になっています。

あきる野市と周辺市の２LDKの平均家賃相場を比べてみると、あきる野市の83,400円に対し、青梅市は66,200円、八王子市は112,100円、羽村市は98,700円、福生市は102,800円、昭島市は139,500円となっています。より東の地域に比べると安く、北の青梅市に比べると高めという位置づけです。