最近、フローリングの掃除に、ほうき人気がジワジワ高まっています。職人手作りのほうきには独特の佇まいがあり、お部屋にあると、なんだかおしゃれ感も増して素敵。また、昔ながらの道具ならではの、使い勝手のよさもあるのだとか。そこで、実際に購入して、掃除機と比較しながら検証していきます!
ライター:岡田絵理
CONTENTS
01| いま、ほうき人気が高まっているのはなぜ?
▲腰が痛くならない柄の長いタイプがおすすめ
室内の床掃除には掃除機が主流の今、ほうきが注目されている理由は、どのあたりにあるのでしょうか。以下のメリットが挙げられます。
- 掃除機より軽く、気になる時にサッと取り出せて手軽
- 電気いらずでエコ&経済的
- 音が出ないので早朝・夜間も気にならない
また、近年人気の職人手製のほうきに焦点をあてると「ホウキモロコシ」という草を編み上げた「江戸箒」と、「棕櫚(シュロ)」という木の樹皮をまとめて組み合わせた「棕櫚箒」の2種類があり、それぞれメリットが異なります。
<江戸箒のメリット>
- 軽く、コシがあるため、フローリングのほか絨毯やカーペットにも使える
- 穂先の良好な状態を長く保てる
- 埃やゴミが、穂先にからまらない
<棕櫚箒のメリット>
- やわらかく、水に強い
- フローリングに適していて、長年使うことでツヤ出し効果がある
- 10年単位で長く使うことができる
今回は、フローリング掃除の検証をしたいため、「棕櫚箒」を購入することにしました。
02| 今回の検証ポイントはこちら
▲購入した「7玉長柄箒」/山本勝之助商店
以下のポイントに沿って、掃除機と比較しながら使い勝手をまとめていきます。
- 【ポイント1】実際、きれいになる? 得意&不得意なことは?
- 【ポイント2】掃除にかかる時間は?
- 【ポイント3】お手入れの手間は?
03| 【ポイント1】実際、きれいになる? 得意&不得意なことは?
実際にほうきを使って掃除してみて感じた一番のメリット。それは、軽いので小回りがきいて、穂先を使って部屋の隅々までホコリを落とせる、という点です。家具の下、ちょっとした隙間、巾木(はばき)など、掃除機ではできない部分もサッとはたけます。
▲数センチの隙間もサッサッ
▲ソファ下にも潜らせて掃除してしまいました
▲軽いので階段掃除にもってこい。巾木も一緒にはたいてみました
次にデメリット。やはり、エリアごとにちりとりでゴミを集める作業が少し面倒だということ。ゴミを残さないよう、ちりとりに向かって何度もほうきを滑らす作業が、学校の掃除当番の記憶を呼び覚ましました……。また、今後慣れれば上手くなるかもしれませんが、掃きムラができがちで、あとで「あ、この辺もう一度掃きたい」と思う箇所がありました。その点は、床を滑らせば確実に吸引してくれる掃除機の強みだと思います。
04| 【ポイント2】掃除にかかる時間は?
今回の検証で掃除したエリアは、リビング、キッチン、寝室、洗面所、階段。普段使っているスティックタイプの掃除機だと、約6分で掃除が終わる広さです。ほうきでは、初回は手間取ってしまい、約15分、少し慣れてからは約11分という結果になりました。ほうきでしか掃除できない細かな部分にも手がまわる点、ちりとりでゴミを集める点から、掃除機より時間がかかると思います。
05| 【ポイント3】お手入れの手間は?
天然素材を使った職人お手製のほうきなので、取り扱いにはやや注意が必要です。
▲商品と一緒に届いた注意書きはこちら
特筆すべきは、最初は棕櫚の繊維が落ちるということ。
▲茶色い粉状のものや細かな穂先の毛が出てきました
初回は想像より量が多かったですが、ゴミと一緒にちりとりに集めるので、そこまで気にはなりませんでした。畳などで使うには注意が必要そうです。使用2回目で、量はぐっと減りました。
また、使用前のイメージで、ほうきは穂先にゴミが絡みついて汚くなるイメージがありましたが、1回ではそこまでからみつかず、都度簡単にティッシュオフすれば問題なさそうです。棕櫚は水に強いので、気になる場合は水洗いも可能です。
▲掃除後、細かい糸などがからまっています
掃除機は、ほうきと違って毎回必ずお手入れする必要は感じませんが、パーツのお手入れ、フィルター交換・購入といった手間がかかるので、ほうきの方がお手入れはシンプルに感じます。
▲棚などにフックでひっかけておけば、収納スペースの心配もありません
06| まとめ
実際に使ってみて、ほうきにしかない魅力は大きく、1本あるとかなり重宝すると思いました。我が家の場合はカーペットを敷いているエリアもあり、掃除機の代用としてほうきを使うというよりは、それぞれの長所を生かしたシーンで使っていくことになりそうです。普段のお掃除はロボット掃除機にお任せしているご家庭で、たまに細かい部分を掃除するのに使うというのもよさそうだと思いました! また、マンション住まいや、お昼寝するお子さんがいるなど、音が気になるご家庭にもおすすめです。
この記事を書いた人
岡田絵理 ライター