はじめまして。インテリアスタイリストとして活動しているCHAMPIと申します。
世界でも日本でも、かなり人気の高い“北欧スタイル”。北欧スタイルとは、ヨーロッパの北部、デンマーク・スウェーデン・ノルウェー・フィンランド・アイスランドのインテリアスタイルを指します。今回は簡単に、お金をかけずに、部屋を北欧スタイルにする方法をご紹介したいと思います。
CONTENTS
01| お互いの感性を受け入れる日本と北欧のデザイン
日本と北欧のスタイルがミックスしたJAPANDI(ジャパンディ)って?
簡単にできる北欧スタイルの模様替えのレクチャーを始める前に、日本の家屋になじむ理由を解説させてください。
実は、日本と北欧のデザインはお互いの感性を受け入れやすく、日本の家屋ともとても相性がいいのです。近年ではJAPANDI(ジャパンディ)という、日本(JAPAN)と北欧(SANDINAVIA)のスタイルがミックスした新しいインテリアのスタイルも確立しています。
「うちは和室だから」とか、「北欧スタイルなんて似合う造りじゃないわ」とあきらめずに、ぜひチャレンジしていただきたいです。
日本と北欧に共通するライフスタイル
日本も北欧も、特に家具においてはスタイルがミニマルな傾向にあります。
20世紀中盤の北欧では、結婚のお祝いに家具を贈る家庭も少なくありませんでした。まだ装飾的な家具が多かった時代、都市部に住んでいた若者たちにとって、それらの家具は都市の小さな部屋には大きすぎることがしばしばありました。ミニマルでコンパクトな家具を求めた若者と、当時のデザインの金字塔を打ち立てていくドイツのバウハウスの影響もあり、北欧ではミニマルなデザインや、自然から影響を受けた美しいデザインやアートが発展していくのです。
これは日本人の私たちが実現しようとしているライフスタイルと通ずるものがあると感じずにはいられませんか。ミニマルなスタイルという根本的なビジョンが一致しているので、デザインの親和性もとてもいいのです。なので、和室に合わせてもお互いをより引き立たせる北欧アイテムが多いのも特徴です。
北欧のデザイナー達がよく掲げていることは、“ものを作っているのではなく、ライフスタイルを作っている”という考え。そんな豊かな考えをぜひ、インテリアとして取り入れていただきたいと思います。
ただ、大きな家具を買ったりするのは難易度が高いもの。今回はちょっとしたアイテムと低予算でできる、簡単な模様替えのアイデア3つをご紹介したいと思います。
02| アイデア①北欧柄のインテリアファブリックをポスターハンガーで飾る
テキスタイルをフォトフレームに飾ったり、ファブリックパネルにして飾るのは少し難易度が高いですよね。このアイデアはお持ちの可愛い北欧柄などのファブリックをポスターハンガーに挟むだけ。ポスターハンガーは、インテリアの量販店やネット通販などでも取り扱いがあり、気軽に手に入ります。値段も数百円で買えるものがほとんど。
今すぐにチャレンジしたいという方は、スカートハンガーでも代用が可能ですよ。
飾り方ですが、インテリアアイテムを部屋の入口の対角線上に置くと、印象的に感じられるという心理効果があります。なので入口の対角線上に飾ることで、お部屋全体を北欧的な雰囲気に印象づけることができます。
また、アイテムの中心の高さを150cmぐらいにすると、バランスのとれた飾り方に。お気に入りのファブリックの柄をより美しく目立たせることができます。インテリア初心者の方でも気軽に取り入れられるアイデアです。
<Point>
- 北欧柄などのファブリックをポスターハンガーに挟む
- スカートハンガーでも代用可
- 部屋の入口の対角線上に飾ることで、お部屋全体が北欧スタイルの雰囲気に
- 中心が150cm程度の高さになるようにするとバランスのとれた飾り方に
03| アイデア②ソファのクッションカバーを北欧風にする
カーテンやラグなどの大きいインテリアテキスタイル類を替えるのは勇気がいるし、予算もかかるもの。そんな時はソファのクッションカバーを北欧風の柄や色にするだけで、一気に印象がかわります。私は定期的にリビングのソファのクッションカバーを替えて、季節感を取り入れています。
クッションの数ですが、3個置くと簡単にバランスがとれ、美しく見えやすいです。慣れてきたら増やしたりユニークな形のものを取り入れたりして、アレンジしてみてください。
そして、3つ置くときの柄の選び方にもポイントがあります。
- 北欧の印象的な柄のもの
- チェック、ドット、ストライプ、ボーダーなどの柄もの
- 無地のもの
この3つを組み合わせることで、バランスのとれた居心地のいいリビングになります。今回の写真では、①北欧柄が印象的なクッションカバー、②小さなドットのクッションカバー、③無地のレンガ色のクッションカバーを合わせました。クッションカバーの金額は1枚500円未満。お金をかけなくても、組み合わせを工夫するだけでそれらしいスタイルに仕上がるのです。
さらに最近のトレンドとして、北欧インテリアの中でもプリミティブ(原始的な・素朴な・自然的な)な色やアイテムが流行っています。クッションカバーの色にもそのような要素を取り入れると(ここでいうレンガ色)、トレンド感を演出することができますよ。
クッションカバーをかえるだけで本当に印象がガラッとかわるので、ぜひ試していただきたいアイデアです。
<Point>
- ソファのクッションカバーを北欧柄に
- 北欧的な柄、チェックやドットなどの柄もの、無地の3つを置くとバランス◎
- レンガ色などプリミティブな色を選ぶとトレンド感も演出できる
04| アイデア③北欧風なアイコニックなものや柄がついた小物を取り入れる
スウェーデンのダーラナホース
北欧を彷彿とさせるようなアイコニックなアイテムをお部屋に飾るのもおすすめです。写真ではスウェーデンの伝統工芸品、ダーラナホースを飾っています。スウェーデンならダーラナホース、フィンランドならヒンメリなどが有名です。
フィンランドのヒンメリ
伝統工芸品でなくても、お手持ちの北欧柄のボウルやマグカップを棚に置いてみるのもおすすめ。お皿だったら、プレートスタンドを使って飾るのもいいと思います。北欧的な柄が入っているアイテムを置くことで、どんなスタイルを表現したいのか視覚的に分かり、お部屋の印象がまとまりやすくなります。
旅で手に入れたアイテムでもいいですし、今は量販店や100均などでも北欧風の柄が入った小物はたくさん売られています。近年では日本のメーカーでも、和と北欧をうまく取り入れたデザインのものが結構ありますよね。無地やシンプルなものは合わせやすいですが、個性が少ない分スタイルを主張しにくいという欠点もあります。
北欧風の柄物やアイコニックなモチーフをインテリア小物で楽しみながら取り入れてみてください。家で過ごす時間が素敵なひとときになるはず。
<Point>
- スウェーデンのダーラナホース、フィンランドのヒンメリなど、伝統工芸品を活用する
- 北欧柄の食器や小物を棚に置くのも◎
- レンガ色などプリミティブな色を選ぶとトレンド感も演出できる
05| まとめ
今回、お金をかけずに簡単に取り入れられる3つのアイデアをご紹介しました。北欧諸国は幸福度が高い国が多いことでも有名ですね。それは家で過ごす時間も含めた自分自身のライフスタイルを謳歌しているから。ですから、北欧風のインテリアをご自宅にを取り入れるときは、楽しみながらリラックスしてやるのもコツです。
誰でも自分から見た各々の北欧のスタイルがあると思います。自分のおうちですから、自分や家族目線でいいのです。少しのアイデアでも雰囲気はかわります。一緒に居心地のいい空間を実現しましょう。
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